学校設立からすでに95年の時を重ねる八王子学園八王子高等学校は、全国屈指の学園都市「八王子」の中でも特に長い歴史を誇る伝統校です。来たる創立100周年に向けて2022年4月、新たに『特選クラス』が誕生しました。最難関大学進学からさらにその先の活躍を見つめて学ぶ、そんな同クラスの魅力にフォーカスします。
学校設立からすでに95年の時を重ねる八王子学園八王子高等学校は、全国屈指の学園都市「八王子」の中でも特に長い歴史を誇る伝統校です。来たる創立100周年に向けて2022年4月、新たに『特選クラス』が誕生しました。最難関大学進学からさらにその先の活躍を見つめて学ぶ、そんな同クラスの魅力にフォーカスします。
「特選クラスは常にハイレベルな授業が展開できるように、各教科担当がこれまでの経験を生かして、ほかのクラス以上に踏み込んだり、発展学習を多めに取り入れたりしながら、生徒一人ひとりの高い向学心と向き合っています」
そう語るのは、高1の特選クラス(4組)の担任であり、『生物基礎』を担当する理科教諭の田上大地先生です。
「例えば、私が担当する高1の『生物基礎』では、約2年後に向き合うことになる大学受験の共通テストの過去問にも取り組んでもらっています。一人1台所有するタブレット端末を介して、週末に各大学の過去問を私から発信し、生徒が課題の一つとしてそれに取り組むのです。ここ数年の大学入試問題のなかでも、特に生物は知識だけでは解くことが難しい出題が増えているので、高1段階から“せっかくだから2年後を見越して先にやってみよう”というような姿勢は、とても重要になると考えています」
『特選クラス』では、英語・国語・数学の教科担当との面談も行われています。担任と生徒との二者面談、保護者を加えた三者面談は各校にありますが、教科担当との面談となると珍しい存在になります。
「担任として各教科とつなぐことはできても、生徒からの質問の全てに応えることはできません。逆にいうと、あらかじめ教科担当との面談を設定しておけば、教科ごとに質問もしやすいですし、個別指導も具体的になります。本校の『特選コース』ならではの細やかさです」(田上先生)
ほかのクラスが平均40名編成であるのに対し、『特選クラス』は25名編成と少数精鋭のスタイルを採用しています。
「担任として強く思うのは、25名の生徒一人ひとりが主体的に学び、各自が自分の意見をしっかりとアウトプットできる姿勢の素晴らしさです。例えば、先日行われた学園祭では、立体シミュレーションのアプリを駆使して、『こんな縁日をやってみたい』と、クラス全員を前にして堂々とプレゼンを行った生徒がいました。『皆さんちょっと時間をください』と、そう発言して始まった熱いプレゼンに、生徒たちも自ずと吸い込まれ、結果としてほかのクラスを圧倒する内装を施した縁日の舞台ができあがりました」(田上先生)
高校受験段階から自身が掲げた高い目標に向かい、勉強で頑張ることはもちろんのこと、学校行事にも、部活動にも、それぞれが全力を傾けていくのが『特選クラス』で学ぶ生徒たちのポテンシャルの高さです。少数精鋭の環境のなかで学び合う仲間たちだからこそ、自分の意見を堂々と発信しながらも団結するべき時には手を取り合い、最高の一瞬を創り上げていくことも可能になるようです。
実際に『特選クラス』で学んでいる高1生2人に、クラスの雰囲気を聞いてみました。
「志の高い人が多く、誰もが自分の意見をもっているので、クラスは常に活気があります。“大学受験は団体戦”という言葉がありますが、受験も学校行事も全部含めて、クラスが一致団結してものごとに向き合う雰囲気が気に入っています。クラス担任でもある田上先生の『生物基礎』の授業では、毎回質問を投げかけてくれるので真剣勝負です。学びがいのあるクラスで充実した高校生活を送っています」(生徒会でも頑張っているS.H.さん)
「勉強とダンス部の活動の両立で頑張っています。ほかのクラスに比べて25人と少人数である分、各教科の先生方も一人ひとりの生徒に目を向けてくれます。個性的な仲間が集うクラスなので一筋縄でいかないこともありますが、先日の学園祭では誰もが認める見事な団結力で、ハイレベルな屋台を出して注目を集めました。授業内容もハイレベルですが、わかりやすい授業でとても楽しいです」(学園祭実行委員としても活躍したM.Y.さん)
二人とも八王子高校『特選クラス』の1期生として今、自分らしい未来を思い描きながら、目の前にあるやるべきことと、明るく楽しく向き合っている様子でした。
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