『新時代~Push forward〜』。このテーマのもと、6月10(土)・11日(日)の2日間にわたり『第42回徳栄高祭』(文化祭)が開催されました。コロナ禍により4年ぶりに待望の一般公開となった文化祭初日、企画・運営などを担当した生徒会長、副会長、文化祭実行委員長の高3生3名に話を聞きました。
『新時代~Push forward〜』。このテーマのもと、6月10(土)・11日(日)の2日間にわたり『第42回徳栄高祭』(文化祭)が開催されました。コロナ禍により4年ぶりに待望の一般公開となった文化祭初日、企画・運営などを担当した生徒会長、副会長、文化祭実行委員長の高3生3名に話を聞きました。
和太鼓同好会のメンバー
書道部のパフォーマンス
姜さんのクラスが出店した焼き鳥の模擬店
チョコ&バナナ マシュマロを販売する3年生の模擬店
体育館で行われたダンス部の発表会
体育館で行われたダンス部の発表会
体育館で行われたダンス部の発表会
食育実践科では、企業や大学とコラボしたメニューを販売
マフィンを販売する手芸・クッキング部の部員たち
理科学部では、プラネタリウムを講演
茶道部はお茶とお菓子でおもてなし
茶道部が活動する『瞑想の森』と呼ばれる禅堂の山門
僕は中学時代に体育委員をはじめとする委員会活動を通じて、みんなの意見に耳を傾けたり、指示を出したりすることに大きなやりがいを感じていて、そうした経験から生徒会長に立候補しました。公約は“生徒の目線に立って、花咲徳栄をさらに良い学校にすること”です。例えば、学校の中で使いづらいものがあった場合、先生方に改善してもらえるように働きかけるといった、生徒と先生との橋渡し的な役割もその一つと考え、活動に取り組んできました。
生徒会長の任期は1月からの1年間ですが、なかでも大きな役割の一つが、文化祭実行委員と力を合わせて『徳栄高祭』を成功させることです。僕が1年生の時は、コロナ禍によって来場者の方々をお招きすることができませんでした。2年生の時は保護者の方々を招待することはできたのですが、文化祭を彩る模擬店を出店できたのは3年生だけでした。つまり、現・在学生は多くの来場者の方々でにぎわう『徳栄高祭』の素晴らしさを知らないのです。そんな世代が4年ぶりの一般公開となる今年の『徳栄高祭』をゼロから創り上げることになり、まさに試行錯誤を重ねながら一生懸命準備にあたり、全員で今日の本番までたどり着いたのです。
こうして迎えた『徳栄高祭』のテーマは『新時代~Push forward〜』です。全校生徒から意見を募り、それを基に僕たち生徒会役員や文化祭実行員が考えました。『Push forward〜』は「突き進む」を意味します。新型コロナウイルスが5類感染症に移行され、僕たちの生活も元に戻りつつあります。これは新たな時代の幕開けです。「『徳栄高祭』を機に、新たな時代に向かって突き進んでいこう」という徳栄生のエネルギッシュな想いと熱意がこのテーマには込められています。
今年の見どころとして、各団体が試行錯誤して考えた模擬店が挙げられます。例えば、有名コーヒー店のマークに先生の似顔絵を使うなど、味だけではなく装飾にも工夫が凝らされています。また、体育館で行われるステージ発表では、和太鼓同好会の演奏やダンス部の演技、書道部のパフォーマンスなど、どれも熱がこもっています。そして硬式野球部の招待試合では、甲子園で春夏連覇を果たした沖縄の興南高校と、千葉の木更津総合高校が本校の硬式野球部と試合をします。僕たち生徒会役員は、これ以外にも、女子バレーボール部、女子サッカー部の招待試合や開会式、閉会式の司会進行、また、案内所を設けて腕章をつけた生徒会役員が来場者の方々を案内します。
僕は生徒会活動や今回の『徳栄高祭』の準備などを通して、チームワークの大切さを学びました。目標は、理学療法士になることです。現代はチーム医療の時代。高校時代の経験をこの意義のある仕事に活かしていきたいと思います。
私は1年生で生徒会の書紀を務め、2年生で副会長に立候補しました。生徒会役員に立候補した理由は2つあります。1つは、人前で話すのがあまり得意ではなかったので、その性格を直そうと思ったこと。もう1つは、この学校に入学する時、勉強を第一優先としたうえで、「自分の成長を促せる何かに挑戦しよう」と決めたことです。私はスポーツが好きなので、部活動に挑戦することでもよかったのですが、それだと勉強との両立を果たすのが難しいので、生徒会活動に打ち込もうと考えました。
書紀や副会長を選んだのは、生徒会長のように表立って役割を果たすよりも、行事を陰で支えたり、生徒会長をサポートしたりする立場に魅力を感じたからです。多忙な毎日ですが、私には国立大学に進学して航空宇宙工学を学ぶという夢があるので、今回のように『徳栄高祭』の準備に没頭しつつ、勉強にも力を注いできました。
今年の『徳栄高祭』で私たち生徒会執行部がめざしたのは、昨年の反省点を活かすことです。例えば、昨年は保護者の方々だけをお呼びしましたが、それでも体育館には熱気がこもり、暑さ対策は万全とは言えませんでした。今年は一般の方々も来場するため、より熱気は増すはずです。そこで、大型の扇風機を設置しました。また、保護者の方々への案内が不十分だった反省を踏まえ、臼田生徒会長の話にもあったように案内所を新設しました。
私個人が生徒会役員として心がけたのは、先生方から言われる前に、気づいたことを率先して行うことです。大勢の方が来られるので、例えばトイレの石鹸やトイレットペーパーはすぐに足りなくなることが予想されます。そこで、こまめに補充するようにしています。また、校内で行きたい場所がわからず戸惑っている方々を見かけた時には、率先して声かけをするように努めました。
私のクラスでは、コーヒーやジュースを飲んでいただくカフェを出店しました。街にあるカフェのようにスタンド看板を立て、メニューを手書きで記しています。スタンド看板は、いちご農家を経営しているクラスメイトが持ってきてくれました。文字は書道が得意なクラスメイトが書いてくれました。販売して得た利益は福祉団体に寄付します。クラスのみんなが満面の笑顔で販売しているのを見て、私もうれしくなりました。そして、こんなにも多くの方々が私たちの『徳栄高祭』に来てくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。
先ほどお話ししたように、私が航空宇宙学科への進学をめざしているのは、宇宙には無限の可能性があり、ロマンに満ちあふれているからです。そして何より、空を見上げることが大好きだからです。学校で楽しいことがあった日の空は、とてもキレイに見えます。今日の空は、最高にキレイです!
この学校に入学した時から『徳栄高祭』に大きな期待を寄せていて、1年生の時に文化祭実行委員になったのですが、その年はコロナの影響で一般公開を断念、生徒だけの寂しい開催となりました。
2年生の時も立候補したのですが、“文実”は特に人気があり、定員は各クラス2名という狭き門であるため希望はかないませんでしたが、今年は文化祭実行委員長に就任できただけでなく、一般公開開催となり、実行委員全員が「最高の『徳栄高祭』にするぞ!」という意気込みで一致団結して準備を進めました。僕は実行委員の意見をまとめて企画書を創り上げていきました。一般公開の文化祭を企画・運営するのは誰もが初めての経験でしたが、生徒会役員や実行委員の手助けによって今日、無事に本番を迎えることができました。
僕たち実行委員が特に気を配ったのが、食品の提供です。本校には『食育実践科』があり、おいしいものがたくさん食べられることも『徳栄高祭』の魅力の一つです。そこで『食育実践科』だけでなく、今年は多くのクラスが食品関係の模擬店の出店を希望していました。しかも、今回は一般公開のため、多くの方々が来場します。扱う食品の量が膨大となるため、衛生管理やコロナの感染症予防を徹底しました。
また、模擬店のバリエーションを豊かにするために、提供する食品がなるべく重ならないようにしたのです。例えば「焼きそばならこのクラス」「鳥の唐揚げならこのクラス」というように、クラス同士で話し合いをしてもらいました。
文化祭実行委員長としての僕の仕事は、まず開会式で全校生徒に向けてルールを守るように改めて呼びかけることから始まりました。出たゴミを決められた場所に捨てること、模擬店を出店するクラスの生徒たちは必ずマスクを着用すること、飲食しながら校内を歩かないことなどです。その後はルールが守られているか校内を巡ってチェックすることも大切な役割です。
開会式は今日の8時30分、一般公開は11時から始まりましたが、来場者の長い列に驚きました。僕のクラスの模擬店も大盛況でした。クラスで焼き鳥を販売したのですが、一生懸命に焼き鳥を焼くクラスメイトの姿や、多くの方がおいしそうに食べている姿、そして大勢でにぎわうキャンパスを目にして、「今日までみんなで力を合わせ、準備を重ねてきてよかった」と思えました。『徳栄祭』を成功させた後は、気持ちを大きく切り替えて、国立大学の情報系学部に進学するために、受験勉強に集中するつもりです。
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