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正解のない問題に向き合いながら
自己表現力を養う「自己発信コース」

十文字高等学校

〒170-0004
東京都豊島区北大塚1-10-33

TEL:03-3918-0511

学校情報 学校HP

 今年の春に誕⽣した「⾃⼰発信コース」。同コースの⽬的は、答えのない問題に向き合い、解決へと導く能力を持った生徒を育むことです。課題解決型学習であるPBL(Project Based Learning)を取り⼊れた授業「J-Lab.」によって、問題を切り抜ける『突破力』、新たな価値を作る『創造力』、周囲を巻き込む『表現力』を養っています。
「J-Lab.」は週4時間設定されている『総合的な探究の時間』の通称で、「J」は「十文字」「自己発信」の頭文字を、「Lab」は「laboratory」の略で「研究室」を意味します。この授業のなかでは、生徒が主体となってひとつの課題を決定し、ディスカッションを繰り返しながら解決策を導き出し、そのプロセスや成果を様々な場所へと表現していきます。取材当日の「J-Lab.」では、同コースの1期生である1年生たちが(株)日本政策金融公庫が主催する「高校生ビジネスプラン・グランプリ」の応募に向けた準備に取り組んでいました。

持続可能なビジネスプランを考える

「君たち、いきなりですがクラスの前で発表をお願いします。」
授業の中でファシリテーターを務める担任の三浦亮先生(理科)がある班に声がけをしました。
それを受けてグループの生徒たちが今あるビジネスプランを発表します。

「私たちのグループは、『空き家を子どもたちの自習室にする』というビジネスを考えました。利用者はホームページで募ります。入会金は1,500円で、使用料は半年で500円です。自習室には自販機を置き、その設置料も収益とします。また、空き家に塾を併設し、そこでアルバイトの大学生が子どもたちに勉強も教えます。大学生に住み込みでアルバイトをしてもらえば家賃を払ってもらえるので、自販機の設置料と合わせ、私たちが空き家のオーナーに支払う家賃が少なくて済みます。登録するのが面倒で、自習したい時にだけ使いたいという子どもたちもいるはずです。そうした場合には1日100円で利用できるようにしたいと考えています。」

 すかさず三浦亮先生が「自分たちだけでなく、ビジネスに関わる様々な人にメリットがあるのが素晴らしいですね。また、単発の利⽤者に1⽇100円で気軽に使ってもらうのはよいアイデアです。ここから年間の登録にもつながりそうです。」とクラスの生徒たちと意見を交換しました。

「自己発信コース」は現在、1クラスが設けられ、19名の生徒が学んでいます。この日、生徒たちは5グループに分かれ「高校生ビジネスプラン・グランプリ」に応募するビジネスプランのためのディスカッションを重ねていました。

 応募の準備が始まったのは、5月末。その間、主催者の出張授業を受け、「J-Lab.」でディスカッションとプレゼンテーションを繰り返しながら、応募の準備を続けてきました。

創造力や思考力、協働性を鍛える

自己発信コース担任/三浦亮先生(理科) 自己発信コース担任/三浦亮先生(理科)

 同社に提出する生徒たちのビジネスプランシートを見ると、「体の不自由な人に向けたリサイクル品の販売」「ペットのオンライン健康診断」「女性専用の引っ越しサービス」などの詳細が手描きのイラストとともに記されています。「女性専用の引っ越しサービス」を考えたグループの生徒は次のように解説します。

「一人暮らしの女性の不安を取り除くために、このビジネスを考えました。不安とは、犯罪被害です。そこで私たちは従業員を全員女性にすることを考えました。しかも従業員は女性アスリートです。大会などをめざす女性のアスリートがオフの時間を上手に活用し、引っ越しの仕事をすることでトレーニングにもつながり、体も鍛えられます。利用する女性も働く女性もハッピーになれることから、私たちはこのビジネスを『ハッピーハッピー』と名付けました。」

 生徒たちは中間発表を見てもらった(株)日本政策金融公庫の方からのフィードバックをもとにグループでディスカッションを進め、プランをブラッシュアップさせていました。その姿はイキイキとして充実感にあふれています。担任として、またファシリテーターとして、これまで多くの気づきを生徒たちに与えてきた三浦先生にお話を伺いました。

「『自己発信コース』は、生徒たちの創造力や思考力、表現力、協働性といったペーパーテストでは測りにくい力を最大限に伸ばして、将来につなげたいという思いから生まれました。何かひとつのことに集中し、それを探究するとともに発信力を鍛えたい生徒に向けたコースです。そのため、このコースには中間試験がありません。ペーパーテストにあてている時間を経験し、気がつき、学びとる時間にしたいという思いからです。他のコースが4日間の中間試験を行う間に『自己発信コース』の生徒は、生徒主体の特別な授業を行っています。例えば、巣鴨信用金庫さんのご協力の下、学校近隣の巣鴨商店街の現状を目で見て、問題をリサーチしました。」

世界の課題を自分事としてとらえる

「問題を自分事化するトレーニングが必要であるという事は、自己発信コースに関わる教員の話し合いで度々話題になっていました。そこで、1学期の中間試験期間(5月)と夏休み中(7月)には、近隣の大塚駅周辺の清掃活動「#Clean Up Otsuka」に参加することにしました。これは、大塚駅前にある(株)山口不動産が中心になって『まちの体温をあげていく』取り組みの一つで、大塚の住民や学生、大塚の店舗や企業に勤務する人々が大塚駅周辺のゴミを拾い集めるボランティアです。5月には、山口不動産の武藤社長からもお話を聴くことができ、生徒たちはビジネスに対するマインドを感じ取り、その経験も糧にして、今回『⾼校⽣ビジネスプラン・グランプリ』に挑戦することになりました。

 ここまでのビジネスプランの話し合いを見ていると、あらゆる問題を自分の実体験をもとに課題を発見して、その解決策を導き出していることがわかり安心しました。『ペットのオンライン健康診断』を考えたグループの一人は、実際にたくさんの動物を飼っています。体験しているからこそ現状を改善したいと願い、多くの熱量を注いでプランを組み立てられたのでしょう。また、⽣徒たちの思考プロセスを⾒ていると、ひとつの課題だけではなく、もうひとつの課題を組み合わせれば⾯⽩いアイデアになると気づいていることがわかります。その良い例が⼥性⽤の引っ越しサービス『ハッピーハッピー』です。一方、『自己発信コース』では英語での自己表現力を鍛えることも目的としています。その第一歩として世界各国の留学生たちと英語を使って交流する機会を設ける予定です。

 生徒たちには、こうして磨いた英語力を活かして、また、探究活動の実績を面接や小論文などでアピールして難関大学総合型選抜に挑戦したり、海外大学に進学してほしいと思います。そして将来、グローバル社会が抱える諸問題の解決に貢献できる女性になってほしいと願っています。」

2~3名でグループを組み、ビジネスプランのディスカッションをする生徒たち。メンバーで出し合った意見をホワイトボードに書き出します。 2~3名でグループを組み、ビジネスプランのディスカッションをする生徒たち。メンバーで出し合った意見をホワイトボードに書き出します。
コンテストの締め切りはもうすぐ。生徒たちの表情は真剣そのものです。 コンテストの締め切りはもうすぐ。生徒たちの表情は真剣そのものです。
ファシリテーターとして生徒にアドバイスをする三浦先生。 ファシリテーターとして生徒にアドバイスをする三浦先生。
「空き家を子どもたちの自習室にする」のビジネスを考えたグループの発表。緊張しながらも、堂々とプレゼンテーションしました。 「空き家を子どもたちの自習室にする」のビジネスを考えたグループの発表。緊張しながらも、堂々とプレゼンテーションしました。
「クリーンアップ大塚」では、地域の人たちと交流でき、街の魅力をさらに知ることができました。 「#Clean Up Otsuka」では、地域の人たちと交流でき、街の魅力をさらに知ることができました。

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