ワークショップの後、2人の生徒に話を聞きました。1人はすでに短歌の情景で紹介した山﨑さん(ボードゲーム同好会・ビッグバンド部に所属)と、瀬田さん(鉄道模型研究部と「花いけ男子部」に所属)です。
山﨑さん
読書は幼い頃から大好きで、父の本棚から自分が興味のある本を選んで読んでいました。これまで気にかけていませんでしたが、リーディング・ワークショップに参加するようになってから、物語の場面のひとつひとつを映像化したり、伏線が物語の結末とどう結びつくのかを考えたりして読むようになりました。
今日、図書室で読んだのは、星新一さんの短編集『ボッコちゃん』です。この小説家のことは、テレビドラマ化された作品を見て知りました。星新一さんの作品は読んでいて深く考えさせられ、想像力が大きくふくらんでいきます。
このワークショップを通じて、ほかの小説家の作品もたくさん読み、自分の成長の糧にできたらと思っています。
瀬田さん
俵万智さんの短歌を読んで、この人物は人生のすべてを諦め、この世界から消えようとしている女性のイメージがわきました。でも、山﨑くんのイメージを読み、そうではなく海が女性をやさしく応援してくれていることに気づきました。
僕も小学生の頃から本が好きでした。電車やバスのなかで読むことが多かったので、こうして図書館で読書をすると新鮮に感じます。小学校時代の僕は、流し読みをして1回読んでから、もう一度読み直す読書をしていましたが、このワークショップを通じて、最初からじっくりと読む習慣が身につきました。
今日、僕が読んでいた本は、一般社団法人首都高速道路協会がまとめた『都市の道路に夢を託した男たち 首都高速物語』です。鉄道だけでなく、道路にも興味があったので、この本を選びました。これからも鉄道や道路に関する本をたくさん読んで、知識をさらに深めたいと思っています。
「登場人物がどんな表情をし、どんな思いを抱き、どんなことを考えているのかは、文章中にきちんと記されています」とヒントを与えながら誘導していく小澤先生。
短歌を読んだイメージをみんなで読み合い、捉え方が生徒によって違うことを知ります。
本を選ぶ生徒たち。迷っている生徒には小澤先生がアドバイスします。
真剣な眼差しで読書に集中する生徒たち。
「短歌からのイメージを作ってみた感想」「短歌からのイメージを共有した感想」を記入。自分の思いや考えを相手にわかりやすく伝えることを学んでいきます。