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居心地のいい男子校の3年間は
私の人生の原点です

保善高等学校

〒169-0072
東京都新宿区大久保3-6-2

TEL:03-3209-8756

学校情報 学校HP
三保谷遼先生

Profile
保善高等学校を卒業し、慶應義塾大学文学部へ。その後、母校である保善高等学校に国語科教員として着任。また、現職教員として福井大学教職大学院教職開発研究科で学ぶ。在学中から特別進学クラスに所属し、教員になってからも特別進学クラスの担任を務める。専門は古典文学および国語教育。保善高等学校創立100周年記念誌編纂やICT学習支援、探究学習「未来考動塾」の企画・立案などにも携わる。

先達はあらまほしきことなり

 中学生まで勉強が面白いと思わずにいた私が「もしかして学問って面白いものなのか?」と感じ始めたのは、保善高校に入ってからです。1年生のとき、担任の先生は古典がご専門でした。先生の授業はオーソドックスでありながら、ときには男子校ならではの話題が入ったり、あるいは先生ご自身の思い入れのある作品について熱く語られたりと、思わず引き込まれたものです。

 先生は古典がまだ理解できていない土俵にいる私たちを引き上げてくれる「先達」でした。徒然草にある「先達はあらまほしきことなり」という存在、つまり私たちを大学の学問の世界へと導いてくれる「その道に精通する指導者」でした。

 私は大学生になっても、よく保善高校に遊びに来ました。それは、

 大学生として微力ながらも「先達」になり、次の世代の在校生に何かしら伝えたいと思ったからです。

 男子校で学んでいる間は気づかなかったのですが、共学の大学でいろいろな価値観をもった人たちと接するうちに、男子の興味・関心のツボがどこにあるのか、改めてわかってきました。

 たとえば男子校の古典の授業では、源氏物語をヒロイン目線の恋愛物語としては読みません。でも光源氏の息子の夕霧が、今でいう大学受験をする場面では、自分の受験と重ね合わせて興味深く読むことができます。光源氏が教育パパぶりを発揮する場面では、自分に通ずると感慨を抱く生徒がいるかもしれません。

 先日は、源氏物語の若紫の物語を自分なりに読み解き、単に現代語訳をするのではなく4コマ漫画にする授業を行いました。文学の世界は抽象的な表現も多いのですが、物語を読み解いて4コマ漫画にする作業は抽象を具象化する試みでした。あまり絵が得意ではない生徒もいますが、何度も書き直しているうちに、だんだんと画力が上がってくるのも興味深かったですね。

 中国の古典である漢文は、物語として読むだけでなく、昔の人の思想にも触れることができる学問です。孔子、孟子、荀子、韓非師、墨子、老子や荘子といった思想家の書に触れながら、「今日は韓非氏になって考えてみよう」と話を振ることもあります。すると「僕の考えは孔子派だな」とか「最初は孟子派だったけれど、いろいろな思想家の書物を読んでいくと、別の人の考えに近いことに気づいた」など、高校生なりに刺激を受けて考えられるようです。

 どの時代でも、どの国や地域にも、それぞれの論理や考え方があります。古典を学ぶということは、自分とは異なる考え方やものの見方を知る機会でもあります。

 これからの時代は多様な価値観と接し、協働しなければなりません。そのときに自分の考えを相対化する力が必要だと感じています。古典に触れながら自分とは違う価値観に触れ、思考に揺さぶりをかけながら、自分なりの意見をもってほしいという想いで毎日授業をしています。

未来考動塾で探究した
保善高校の100年

 保善高校の探究活動は、「未来考動塾みらいこうどうじゅく」という名称です。新しい学習指導要領とともに「総合的な探究の時間」が全国の高校の授業に導入されましたが、本校ではそれ以上前からスタートして、文字通り「考え」「動く」ことを主眼においています。

 1年次では「知の技法」として探究学習の方法論を学び、2年次は修学旅行で訪れる沖縄を舞台に探究活動を行います。3年次には「知の三叉路」として、卒業論文を完成させます。

 1年次は探究活動の入り口なので、学校のある新宿をテーマにしています。たとえば「新宿区の区長に立候補する」ことを想定して、グループで政党を作り、政策を考え、最終的に模擬投票を行った年もあります。

 また、昨年は「新宿と友好都市提携を結ぶにはどこがいいか?」というテーマで探究を行いました。単に「興味がある」「好きだから」といった理由ではなく、生徒たちは新宿区と縁のある都市や、友好都市になるべき理由を一生懸命考えて候補の都市を選んでいました。

 来年度は学校創立100周年を迎えることもあり、探究活動で保善高校の歴史をテーマにした年もあります。創立記念誌の編纂のために、古い資料を整理していたところ、昔の校舎の建築予定図や、修学旅行や文化祭のことを綴った学校新聞、あるいは本校の進学実績など、さまざまなものが出てきました。それらを史料として取り組んだのですが、面白かったのは昔から今までの合格実績の推移をエクセルにまとめていたグループです。完全な100年分の進学実績とはなりませんでしたが、発表のとき「ここで進学実績が飛躍的に伸びています!」というように、人が見て面白いと思うような表現も考えられていました。

 100年間の修学旅行や文化祭などの学校生活に関する情報は、インターネットのどこを探しても出てきません。昔の学校新聞や資料を丹念にあたって、自分たちなりに分析し、表現して発表するという探究活動は、リサーチ力や表現力が身につくものだと実感しています。

保善高校で過ごす3年間は
未来の自分の原点となるはず

 保善高等学校の3年間は、今の自分の原点です。私は高校受験をするときに、「男子校がいい」と思って選んだわけではありませんが、入学後に居心地の良さを感じるのは、現在の生徒たちも同じようです。

 男子校には何も言わなくても通じ合える居心地の良さがあったと、大学生になってから痛感しました。母校に教員として戻ってきたのも、「あの居心地のいい場所に戻りたい」と心の奥底で思っていたからかもしれませんね。

 受験目前の3年生は、友達が何を考え、どんな進路を選択するのかがとても気になるようで、友達同士でいろいろな話をしています。それは相手がライバルだから情報を探っているのではなく、一緒に切磋琢磨する仲間だからこそ知っておきたいことがあるのでしょう。卒業してからもずっと今の関係性のままで交流できるのが高校の仲間です。あるとき、「浪人中の同級生が大学受験をするので、先生、応援のメッセージをください」とやってきた卒業生もいます。

 高校を卒業したら、社会的な立場や卒業した大学名で判断される場面も増えるでしょうが、高校時代はそんなことは気にせず友達付き合いができる最後の時期です。逆に言えば、この3年間がその社会的な立場をつくるとも言えるのですが。

 進路選択の際にはインターネットを活用することが一般的になった今日、ネットの情報がすべてと思うのは危険だと感じています。高校時代に自分の目で見て感じることは大切です。古典の授業も探究学習も、阿吽の呼吸で話ができる友達の存在も、すべては未来の選択をするための種になるはずです。

三保谷先生が担任を務める特別進学クラスの入り口には「自我作古じがさっこ」と書かれた書が掲げられていました。これは書道部に所属していた卒業生が書いたもので、特別進学クラスのスローガンだそうです。
「自我作古は『我よりいにしえす』と読みます。自分が歴史を作り出すというイメージの言葉なので、『特進クラスで学ぶからには、自分が主役となって保善の新たな歴史を切り拓いていこう』という意味を込めています」(三保谷先生)
源氏物語の若紫の物語を、4コマ漫画にした授業を行いました。
現代語訳よりも100倍面白く、内容を容易に理解できます。

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