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長野の雄大な自然を背景に
新入生が防災について学ぶ

長野県茅野市にある白樺湖畔のホテルで実施された『新入生オリエンテーション』での1コマ。
国士舘高等学校

〒154-8553
東京都世田谷区若林4-32-1

TEL:03-5481-3131

学校情報 学校HP

国士舘大学准教授が講演

 白樺湖は標高約1,400mにある、1周約4kmの湖。長野県の中央部に位置し、周囲には車山がなだらかな山容を見せ、「諏訪富士」とも呼ばれる蓼科山もそびえています。

 この白樺湖畔のホテルで、毎年恒例の『新入生オリエンテーション』が3日間にわたって実施されました。その最終日である4月22日(金)に行われたのが『防災学習』。これは同校が大切にしている防災教育の一環です。

 今回は「国士舘高等学校の皆さんに知ってほしい防災ポイント」というテーマで、国士舘大学防災・救急救助総合研究所准教授の中林啓修先生が講演しました。中林先生の前職は「ひょうご震災記念21世紀研究機構 人と防災未来センター」の主任研究員です。2016年に発生した熊本地震の災害対策本部の支援にあたるなど、さまざまな被災地の現状を調査した経験があります。

 講演終了後、生徒2名に感想を聞いてみました。消防士をめざしている 飯居 いい 琉波さんと、警察官をめざしている河田葵さんです。

人を助ける強さと優しさを

「消防士になるためには、法律の知識も必要です。そのために、国士舘大学の法学部に進学しようと思っています」と話す飯居さんはバドミントン部に所属。好きな科目は体育と数学だそうです。飯居さんは中学生の頃、消防士をしている親戚から人命救助の意義と素晴らしさを聞いて以来、この仕事をめざすようになったといいます。

「今日の防災学習では、防災や減災、また避難行動について貴重なお話を聞くことができました。中林先生によれば、国士舘が中高大を通じて防災教育を重視している理由は『人を助ける強さと優しさをもってもらいたい』という願いがあるからだそうです。このメッセージが、消防士をめざす僕の心に残りました。強いだけなら、災害時に生き残ることはできるかもしれません。しかし、さらに大切なことは、多くの人たちと協力して困難を乗り越えていくことであり、その意識が優しさにつながるのだと改めて知りました」

 そこで飯居さんは中林先生が述べた「自助・共助・公助」の考えに強く共感したといいます。「自助」は自分の身を自分の努力によって守ること、「共助」は地域や近隣の人が互いに協力して避難や救助を行うこと、「公助」は国や都道府県の行政、消防機関などの公的機関による救助や援助などです。

 1995年に発生した阪神大震災では、倒壊した家から自力で、また、家族や周りの人の助けを借りて脱出できた人が、救助された人全体の約8割を占めていたといいます。残りの約2割が消防署や警察、自衛隊などによる『公助』です。公的機関は8,000人も救助しているのですが、災害の規模が大き過ぎたために、こうした割合になったのだと中林先生は語っていました。

「消防士が担う『公助』とともに大切なことが、『自助』と『共助』であることを知りました。僕が消防士になったら、『自助』と『共助』の必要性も、広く伝えていきたいと思います」

 最後に飯居さんは、この防災学習の感想をこんな言葉にしました。

「今回、白樺湖を訪れ、自然の美しさに触れて心が安らぎましたが、この自然は人に恵みをもたらすだけでなく、大きな災害をもたらすことに気づきました。そして、消防士の仕事に就いて社会に貢献し、人々に笑顔と安心を届けたいという思いがますます強まりました」

防災の知識をさらに身につけたい

長野の雄大な自然のなか、新入生オリエンテーションが行われました。

「防災に関して小中学校で知る機会はありましたが、ここまで深く学んだのは初めてです。防災への意識が高まりました」と笑顔で話す河田さんは、同校の剣道部に所属。4歳の頃から剣道を始め、現在は二段の腕前。好きな教科は体育と国語だそうです。

「小さい頃から警察官に憧れていました。できるなら捜査に携わる刑事の仕事をしてみたいと思っています。剣道が強いと警察官になるのに有利だと聞いたので、武道の強豪校として知られる国士舘高校に入学しました。両親も私の夢を力いっぱい応援してくれています」

 そう語る河田さんが今回気づいたことは「防災」と「減災」の違いだそうです。

「『防災』が災害を未然に防ぐことだとは知っていましたが、被害の拡大を防ぐという『減災』についてはあまり頭にありませんでした。『減災』のために私たちが準備できることのひとつとして中林先生は、災害が起きた時の家族の避難先を事前に決めておくことだとおっしゃっていました。これなら、すぐにでも実行できます。家に帰ったら避難先をどこにするか、家族で話し合おうと思います」

 また、河田さんは自分が住んでいる地域が土砂災害や浸水が起きやすい場所かどうかを示すハザードマップの見方も学べ、有意義な学習ができたと話します。

「最近では人命救助だけでなく、その後の避難所の運営などでも『自助・共助・公助』の考え方が大切にされていると中林先生から聞きました。この防災学習を通して、災害時に自分の身を守るだけでなく、災害が起きた後も、多くの人の命を守れる警察官になろうと心に誓いました。そのためにも剣道によって心身を鍛えるとともに、防災の知識をさらに身につけたいと思っています」

 講演した中林先生にもお話を伺いました。

「どの生徒さんも、私の話に真剣に耳を傾けてくれました。私が『避難先をどこにするか、ご家族で話し合ってください』というと、みんなが私の顔を見つめながらうなずいていたことが印象に残っています。頼もしく感じましたね。生徒さんには今日の講演をきっかけに、防災の意識を高め、防災について学ぼうとする姿勢をもち続けてほしいと思います」

国士舘大学防災・救急救助総合研究所教授の中林啓(ひろ)修(のぶ)先生。 国士舘大学防災・救急救助総合研究所准教授の中林 啓修 ひろのぶ 先生。
中林先生と防災について学んだ新入生たち。 中林先生と防災について学んだ新入生たち。
白樺湖をバッグに河田葵(あおい)さん(左)と飯居(いい)琉波さん。 白樺湖をバックに河田 あおい さん(左)と 飯居 いい 琉波さん。
ランチタイムは黙食ですが、初対面の生徒同士で笑顔を見せ合う場面も。 2日目の登山。雪の残る山道を励ましあいながら進みます。

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