今春卒業し、現在はOBとして放送部の活動をサポートする小野田さんに、在校時代の思い出や母校の魅力について話を聞きました。
今春卒業し、現在はOBとして放送部の活動をサポートする小野田さんに、在校時代の思い出や母校の魅力について話を聞きました。
小野田渓人さん(理系進学コース卒業)中学生のときに日本大学芸術学部のワークショップへ参加したことがきっかけで、「大学は日芸の放送学科に行きたい」と心に決めていました。そのうえで、日本大学の付属校や都立高校など、さまざまな学校を調べ、足を運んで学校選びをしました。
日大豊山が第一志望の決め手になったのが、『豊山祭』(文化祭)です。どの学校よりも在校生がフレンドリーで、とても明るく楽しそうでありながら、内輪だけの盛り上がりではなく、「来場者を楽しませよう」という雰囲気に好感をもちました。
『豊山祭』では『筋肉王』などの男気あふれる催しもあれば、生物部では珍しい動物の展示をするなど、企画・展示は多岐にわたるものでした。そこから多様な個性の生徒がそれぞれ学校生活を全力で楽しんでいる様子が伝わってきました。放送部の展示にも足を運び、本格的な機材を見たり番組制作や文化祭での活躍などを知ったりして、「自分もやってみたい」と思いました。
『豊山祭』では音響や照明などの演出をしています。放送部は裏方ではありますが、生徒会役員とともに『豊山祭』の中心メンバーとして企画・運営にあたります。当日はプロが使う機材を使用して本格的に照明や音響の演出を行うため、とてもやりがいがあります。また、毎日の校内放送や体育祭などの学校行事・学校説明会など校内の放送に関わるほか、校外のコンテストに向けて映像制作などにも取り組んでいます。
ふだんは発声練習に加え、機材の使い方や番組制作にも取り組んでいます。音響や映像システムの接続には、何種類ものケーブルが使われるため、「ケーブル巻き基礎練習」などもあるんですよ。
放送部のメンバーは、「音響が好き」「撮影が好き」「機材が好き」など、それぞれに特化した興味・関心をもっています。ハンダ付けで配線をしてしまう生徒もいれば、事務処理に長けた生徒もいて、楽しく活動しています。
オンラインの説明会では、専門的な技術をもつ方々と一緒に仕事をする機会もあり、実践的な知識も身につきます。実は在校時代にお世話になった業者の方に、「卒業後はうちで働いてほしい」と声をかけられ、今はそこで学校の式典を演出するなどのアルバイトをしているくらいです(笑)。
高2のときは夏まで活動ができず、再開してからも活動時間に制限がありました。そうしたなか、NHKが主催する『#放送部チャレンジ2020』というコンテストに向けて、映像制作に取り組みました。
コロナ禍における新しい映像制作ということで、独自性の高い作品づくりに挑戦しました。アイデアを考えるところから完成まで、制作期間はわずか1カ月ほどしかないという限られた活動時間の中で取り組んだので、大変でしたが達成感もありました。さらに、その年の年末に放送された番組で作品が取り上げられ、自分たちの作品がプロの目に留まったのかと思うと、とてもうれしかったです。
放送部の活動を通して、多くの社会勉強をすることができました。放送部の活動の一環として、リアルとオンラインのハイブリッドで開催する学校説明会を行い、オンライン配信では業者の人と一緒になって音響を調節するなどの技術サポートにあたりました。各種コンテストのほか、TBSラジオに出演させてもらったこともあります。放送部はこれからはもっと社会へ出る機会を増やしていきたいですね。部員同士、協力し合える機会がたくさんあり、そこから多くのことを学びました。日大豊山は生徒が自ら学ぶ機会を与えてくれる学校だと思います。
文系の学部をめざしていましたが、理系教科のほうが好きだったため最終的に理系コースを選びました。このように、学部の試験科目にとらわれず、自分のやりたいことを学べるのは、付属校のメリットだと思います。
内部進学には、付属生全員が受ける『基礎学力到達度テスト』の成績が重要になります。高2の終わり頃になると、それに向けた講座が開講され、長期休み明けには『基礎学力到達度テスト』を模した『錬成テスト』が校内で実施されます。多くの生徒が高3の夏頃に部活動を引退し、『錬成テスト』の結果を見て受験勉強に集中するモードに切り替わります。そのため、友人と一緒に勉強時間を競い合ったりしながら進学に向けた対策ができたのは心強かったと思います。
それぞれが自分の目標に向かって部活動などに打ち込み、勉強をするべきときはするというように、メリハリのある高校3年間だと思います。「3年間やりきった」という達成感で、清々しい気持ちで卒業できる学校です。
日大豊山はスポーツが強い男子校という印象をもつ人が多いかもしれませんが、実際はさまざまなタイプの生徒がいて、全力で学校生活に取り組んでいます。そうした生徒一人ひとりの姿を、ぜひ知ってほしいと思います。
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