自らの意志で主体的に学び、部活動にも全力を尽くすのが「サカエスタイル」。普通科にはトップレベルで競い合う仲間たちがいる『αコース』があります。水泳部で鍛えながら難関選択文系で学ぶ細田真生さん(高3)と進学科長の大橋正明先生に、αコースで学ぶことの意義を伺いました。
自らの意志で主体的に学び、部活動にも全力を尽くすのが「サカエスタイル」。普通科にはトップレベルで競い合う仲間たちがいる『αコース』があります。水泳部で鍛えながら難関選択文系で学ぶ細田真生さん(高3)と進学科長の大橋正明先生に、αコースで学ぶことの意義を伺いました。
もともと水泳を習っていて、世界水泳選手権で数々の金メダル、リオデジャネイロオリンピックで銅メダルを受賞した瀬戸大也選手の母校だからです。高2の最後に、学校訪問で来校した瀬戸選手にお目にかかることができ、写真まで撮らせていただきました。
中3の夏、初めて学校説明会に参加しました。その際、放課後に『勉強会』(自主学習)があること、部活動それぞれに専用の施設があることなど、文武両道の環境が整っているのを知り、どうせやるならどっちもトップを狙おうと思い、αコースに決めました。
はい、そうです。水泳部の練習は、平日なら18:30まであるので、それから勉強会に参加して、最終下校時間ギリギリの21:00近くまで勉強してから帰宅するのがルーティーンです。朝練がある時は、数キロ泳いでから授業に臨みます。
授業と休み時間のメリハリがハッキリしています。授業時間は思いきりはじけても、授業になると誰もが集中して授業に臨むという感じです。勉強にも部活動にも全力で頑張っているクラスメートばかりです。
水泳部の活動では、もうすぐ始まる県大会(取材時は4月)の予選で自己ベストを出すことです。勉強面では難関私立大学の現役合格をめざしています。
目標とするのは難関国公立大学への合格、医学部への合格、難関私立大学への合格の3本柱です。αコースの生徒はまず、1年次から主体的に学習する習慣を身につけます。2年次より文系・理系に分かれて希望進路を明確にしながら、学習意欲を高めていきます。細田さんは2年次から難関選択文系で学んでいます。
私の授業もそうですが、やるからにはトップレベルまで到達する心構えで勉強しようと伝えています。全教科をバランス良く学習し基礎力の完成を図り、多角的な思考力を養うところにも特徴があります。あらゆる受験形態に対応できるのもαコースならでは。同時に、大学受験に向けての心構えをていねいに指導しています。
たとえば栄養管理であるとか、良い睡眠のとり方であるとか、また、受験勉強中に眠くなった時の対処法などについてもきめ細かに指導しています。それともうひとつ、どうすれば周囲と気持ち的にバランスがとれるかといったことについても話をしています。
受験生になるとどうしても不安が増していったり、周囲が頑張っていたりすると、自分だけ置いていかれたような心細い気持ちになるからです。そういう心のケアも受験生にはていねいに行っています。今日も職員室に3名の生徒が相談に来たので、話を聞いて励ましました。
部活動でも勉強でも、トップをめざして頑張っている生徒たちだからこそ、身体や精神、栄養管理が重要なのです。そのあたりはαコースを考えるポイントにしてください。
そうですね。細田さんが所属する水泳部でいえば、昨年度のαコースに所属していた生徒がインターハイで優勝し、第一志望の最難関私立大学への現役合格も勝ち取りました。また、野球部のマネージャーを3年間務めた女子生徒もαコースに在籍しており、1日も休まず部活動をやり通し、念願の難関私立大学へ進学しています。そんな先輩たちの姿が、後輩たちのモチベーションになっています。
勉強会の別名は『NEXUS』(ネクサス)といって、受験勉強に頑張る先輩から後輩への“伝統の継承”という意味合いで実施しています。学年に関係なく登録すれば誰でも参加できる放課後の自主学習の場です。頑張っている高3生の背中を見ながら、高2・高1の生徒も「自分も頑張る!」と決意しながら学ぶのです。ふと横を見れば、いつも頑張っている同学年の仲間の姿があるというのもいいところです。
誰もが一生懸命だからこその、ピーンと張りつめた環境も自慢です。勉強会では私語は禁止です。先生に質問がある時は、筆談か教室の外に出るルールがあります。
勉強会としては、特別教室を指定していますが、他に自習を希望する生徒達は、放課後の教室や、食堂なども自由に使えます。なかには廊下で立って勉強する生徒もいます。
部活動が終わってから勉強会に参加するので、座って勉強するとどうしても眠くなるからです。誰もが、どんなに疲れていても、どんなに眠くても、勉強会に出席したら集中して勉強し、「第一志望の大学に進学するんだ!」という決意で勉強会に参加しているのです。
それはもう部活動も勉強も、共に頑張る仲間が大勢いることです。周囲が誰にも負けないと頑張っている姿を見ると、自分もまだまだ頑張らなきゃいけないと思い、さらに力を入れる毎日です。
細田さんもそうですが、αコースの生徒は皆、自分自身の問題点の抽出が上手です。勉強でも部活動でも、自分が次にやるべき課題をしっかり把握できるので、その解決もしっかりできます。勉強に対する自己決定能力といってもいいでしょう。自分には何が足りないのか、次は何をやるべきかと、次々にビジョンが描けるので、部活動にも全力を傾けることができるのです。志の高い者同士が切磋琢磨するαコース特有の、相乗効果といってもいいと思います。
そのとおりです。僕自身も頑張っている姿を後輩たちに見てほしいですし、どうせやるならトップをめざすという心意気は、αコースに入ったからこそ学んだことです。αコースとしての意地、プライド、そして勉強だけじゃない高校生活の醍醐味を、後輩たちに示していきます。
本校の演習授業はとても充実しており、0限・放課後演習だけでも今年度は50講座以上あります。1〜6限までの時間割は通常ありますが、0限と7〜10限まではすべて、自分で組むことが可能です。ですから部活動に参加してから自習室に行って、さらに演習に出ることもできます。つまり、自分自身で充実した高校生活をデザインできる楽しさもあるわけです。これも自己決定能力の一つです。そういう力のある人こそ社会で求められる人材と考えます。部活動も勉強もトップレベルを狙うからこそ充実しているαコースに、ぜひチャレンジしてみてください!
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