東京大学、東京工業大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学……。2021年春、大宮開成高等学校から国公立大学に119名が合格しました。そのうち2名は医学部医学科の合格者です。また、早慶上理には197名が、GMARCHには534名が合格しています。進路指導部長の渡邉涼也先生にお話を伺いました。
「コロナ禍が続いただけでなく、2021年より大学入試改革がスタートして、大学入学共通テストが実施されました。その直前には大学入学共通テストへの英語の資格試験導入と記述式問題の出題が見送られることが発表されました。高3生にとってはかつてないほどの受難の年になったといえます。
そこで、本校では教員が心を一つにして、どうすれば高3生が心身ともにベストな状態で大学受験に臨めるかを考え、一人ひとりをサポートしてきました。その結果、生徒たちは逆境を乗り越えて、期待以上の結果を出してくれたのです。私たちはこの生徒たちを誇りに感じています」
2021年、同校を卒業した生徒は一貫部89名、高校部363名。合わせると452名です。この中から旧帝大と国立大学医学部に合格した14名が全員、高校の生徒でした。進路・進学指導に6年間を費やせる一貫部と違い、高校部は3年間で難関大学を突破できる力をつけなければなりません。こうした合格実績の背景には、どのような指導があるのでしょうか。
「本校の教員全員が授業を大切にして、その質の向上に努めています。そして生徒が授業の重要性を実感でき、自分の力で学習習慣を含めた生活のリズムを築き上げられるようにしています。この当たり前のことに全力を注ぐ━━。生徒の力を最大限に伸ばせるという確信を教員全員が抱いています」