『GLコース』はクォーター制によって生まれた豊富な授業時間を生かして、4技能をバランスよく学び、英語力を確実に伸ばしていくコースです。また、国際感覚や国際理解を深めるために、英語で学ぶ授業も多く取り入れています。例えば、『Japan Studies』という授業では、日本文化を海外へ発信するためにはどのような視点を持ったらいいかを考えます。たとえば『ポケモン』を海外の人に紹介する際、『ポケモン』が持つ“おにぎり”は海外の人にとっては“ドーナツ”と表現したほうがわかりやすいでしょう。このように、違った視点から見るとおもしろい発見があります。また、日本人に馴染みのある“おせち料理”の食材に込められた意味を英語で表現する方法を学ぶのですが、これは日本の伝統的な文化を再認識する機会にもなっています。
『Academic Writing』は、英語での小論文の書き方を身につける授業です。小論文は大学の授業でも扱われますが、大学入試でも出題されます。英語のスキルはもちろん、文章を「書く」スキルも身につけられるので、「大学生になってもAcademic Writingの授業が役立っている」という卒業生の声もよく聞きます。
1学年の担任は、ネイティブ教員と日本人教員による2人体制です。ネイティブ教員は英字新聞同好会と国際関係の意見交換を英語で行う放課後サロンも担当しており、授業以外にも国際感覚を養う機会が多くあります。英字新聞同好会は学校行事や下北沢の街について取材し、作成した記事は大変好評でした。
2学年では、フランス語と中国語のどちらかを第二外国語として選択します。そして校内スピーチコンテストではフランス語や中国語で劇やプレゼンテーションに取り組む機会もあります。英語に加え、異なる言語・文化を学ぶことは大きな刺激になっています。
本校にはもともと『国際コース』があり、毎年アメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国など、さまざまな国から留学生を受け入れてきました。留学生は3カ月から1年の期間で『国際コース』のホームルームクラスに入り、生徒たちは留学生とともに学校生活を送りながら、一緒に勉強できました。たとえば家庭科の調理実習では、留学生やネイティブ教員の出身国の料理を作ることもあり、さまざまな国や地域との食生活の違いを感じることも楽しい経験でした。
留学生が住む国や地域には、それぞれの政治・経済・文化などにおいてさまざまな社会問題が存在しますが、同世代の留学生が社会に対して感じていることや興味あることを聞いていくなかで、生徒たちは世界で起きていることを身近な問題として捉えていきます。さまざまな文化的背景や価値観の違いを実感し刺激し合うこのような経験は、生徒たちを成長させてくれます。コロナ禍が落ち着けば、再び留学生の受け入れが可能になると思います。
本校はオーストラリアとアメリカに姉妹校があり、語学研修やオンラインを通じた交流会を行っています。修学旅行の行き先は全コースともにオーストラリアです。Face to Faceの交流を目的とし、観光よりも現地の人々との交流を重視したプログラムです。BRコースは全8日間の日程ですが、『GLコース』の生徒のみ姉妹校の生徒宅へ5日間の延長ホームステイをして、姉妹校でのプチ留学やホームステイを通して、言葉やコミュニケーションをじっくり学んでいきます。
多様な海外研修や留学プログラムも充実しています。本校独自のプログラムとして春休み中に行う約3週間のアメリカホームステイ研修、1月~3月にニュージーランドで学ぶターム留学があります。半年から1年間の長期留学制度では、事前審査、途中報告、最終成績報告を経て現地での学習が単位として認められれば、仮に1年間留学していても3年間で卒業できます。2021年はコロナ禍がまだ続いていますが、アメリカとカナダへ長期留学に出発した生徒もいます。
『GLコース』では、スピーチやプレゼンテーションの機会を多く設けており、本校で過ごす3年間に自分の意見を英語で堂々と発表できるようになります。グローバルな視点をもって社会で活躍できるようになることが『GLコース』の目的なのです。