休校期間が続くなか、神田女学園高等学校の生徒たちは、今年度の学内行事を何とか実現させようと考えていました。
「新1年生を元気に迎えたい」「卒業していく高3生に思い出を作ってほしい」。そんな思いが形になって、体育祭と『姫竹祭』は感染症対策に工夫を凝らして開催することができました。これらの行事の開催実現は生徒たちを勇気づけ、自らの手で未来を切り拓く自信にもつながりました。
そしてKANDA三大マツリの最後となる「合唱祭」の準備を進めている、高2と高1の生徒会スタッフに集まってもらいました。
休校期間が続くなか、神田女学園高等学校の生徒たちは、今年度の学内行事を何とか実現させようと考えていました。
「新1年生を元気に迎えたい」「卒業していく高3生に思い出を作ってほしい」。そんな思いが形になって、体育祭と『姫竹祭』は感染症対策に工夫を凝らして開催することができました。これらの行事の開催実現は生徒たちを勇気づけ、自らの手で未来を切り拓く自信にもつながりました。
そしてKANDA三大マツリの最後となる「合唱祭」の準備を進めている、高2と高1の生徒会スタッフに集まってもらいました。
今年の『姫竹祭』は、例年とは違う状況の中で開催しました。私たち生徒会としては、例年通りではないからこそ、自分たちで新しいものを創っていくことがとても楽しかったです。
受験生や保護者の方など、来場してくださった方々に、ビニール手袋で手形のスタンプを押していただいて、「全員アート」を作成しました。今回の『姫竹祭』が開催できたのは、自分たちだけの力ではなく、先生や保護者、事務局の方々のおかげです。その思いを形にしたものが「全員アート」なのです。そしてクラスの一体感を出し、何か1つでも楽しく過ごしてほしいと考え、クラスごとのMVサツエイを行いました。本当に個性豊かにできあがり、来場いただいた方々から多くのおことばをいただきました。
また、後夜祭では3年生に「今だから先生に伝えたいこと」を語ってもらいました。あるクラスでは担任の先生に向けて「わがままを言うこともあったけれど、いつも受け入れてくれてありがとう」というメッセージを送り、先生も先輩たちも涙していたのが印象的です。
私たち生徒会も、感動で涙が出そうになる場面は何度もありましたが、そこはぐっとこらえて自分たちの仕事に集中しました。
『姫竹祭』を終えて実感しているのは、何かを実現させるには、自分一人ですべてを抱え込むのではなく、人の助けを借りたり、アドバイスを受け入れたりするのも大事だということです。とくに生徒会総務には、物事を論理的に考えて実行できるメンバーがそろっていたので、スケジュールを管理し、私が行動するべき道筋を教えてくれることもありました。
生徒会のメンバーは皆、兼部をしていたり、ほかにやるべきことを抱えていたりする仲間が多かったので、ミーティングを行うのも一苦労でした。そこでいつまでに何をしたいか、目的と目標は何かを明確に伝えることで、物事がスムーズに進むようになりました。
このような経験は、自分の将来を選択する際にも役立つと思います。将来は海外を舞台に、日本文化を世界に伝えたり、世界の人と人をつなげたりするような活動がしたいと思います。
コロナ禍のような状況では物事をマイナスに捉えがちです。これから高校生になる人も、いろいろな不安があるかもしれませんが、いつもと違う状況だからこそ挑戦できることがあるはずです。自分の好きなことや興味・関心を大切にして行動すれば、きっと将来の選択にも役立つと思います。
私は神田女学園が大好きで、後輩の学校生活も良いものにしたいと思って生徒会に携わりました。
2020年度の体育祭は、例年の6月から延期になって11月に実施しました。実は2回も延期になっていたので「本当に開催できるのかな?」という不安もありましたが、実施できてすごく楽しかったです。なかでも体育科の先生が考えてくれた「靴飛ばし」の競技が思い出に残っています。
『姫竹祭』ではミュージックビデオの制作が印象的です。最初に生徒会が見本となる映像を作ったのですが、ダンスの振り付けはダンス部が担当し、映像編集は理系の仲間が率先してやってくれました。
私は理科部で、例年であれば模擬店や展示を行うのですが、2020年は制限があるからこそ体験をメインにしたいと思い、キャンドルとスーパーボール作りを企画しました。また、休校中に部員一人ひとりが取り組んだ調べ学習も発表しました。どちらも感染症対策をしっかり行ったうえで、工夫して実施しました。
いろいろな制約がありながらも行事を実現した今、少しものの見方が変わったことを感じています。たとえば休校になった直後は、「学校が休みになってうれしい」という思いも少なからずあったのですが、友達に会えない時間が続くと「友達っていいな」と思ったり、オンライン授業がスムーズに始まったときは、神田女学園という恵まれた環境の中で勉強ができていることを実感したり。
『姫竹祭』も、高1のときは例年からの変化を考えていればよかったけれど、高2の2020年は新しい発想が必要でした。そこでは休校も行事も初めてという1年生が出してくれた意見がどれも新鮮でした。たとえば後夜祭のライトアップを、海外の野外シアターのようにしようという試みは、自分では思いつかないようなアイデアでした。
理科部にも物理好きや昆虫好きの1年生が入部して、活動内容も変わりそうで楽しみです。私も将来はものづくりに関わって、新しいものを開発する仕事がしたいと思います。
初めての『姫竹祭』はアイスクリームやドーナツ、ピザなど、私たちが調理しなくていいものを販売しました。韓国のマカロンも販売したのですが、すぐに売り切れてしまいました。例年はうどんやチヂミも販売していたそうなので、2021年の販売に期待しています。
部活動の発表では、各部が苦労して練習していました。なかでもダンス部は、毎日マスクをつけながら練習して、素晴らしい演技を披露してくださったことに感動しました。私は軽音楽部で、短い準備期間の中で朝練なども頑張りながら『姫竹祭』をめざしました。
私が生徒会に立候補した理由は、行事や校則を改革して、より良い学校生活を実現したいと思ったからです。たとえば体育祭では、先輩たちが学校と、髪型を自由にしてほしいと交渉して実現しました。高3の先輩は、編み込みをしたり、巻髪をしたり、すごくかわいらしく仕上げていて憧れます。私も2021年度は挑戦したいと思います。
体育祭は駒沢体育館で行われ、マスクをつけて運動しても体調を崩さないよう、1年生は通常よりも短い30m走に挑戦しました。いろいろな規制があったからこそ、工夫したり新しいアイデアを出したりして、面白いものになったのだと思います。
今、私は軽音楽部とソフトボール部のマネージャーを務めています。ソフトボール部はとても強くて、新人戦で優勝して全国大会に出場します。ダブルディプロマに参加してアイルランドにいる先輩にも憧れていて、私も将来は世界を舞台に活躍したいと思います。目標は「世界の人と理解し合うこと」です。
思考を重ねながら「マワリ」「ダレカ」そして「ジブン」のために工夫を凝らし、一つひとつを主体的に関わり合いながら作りあげる神田女学園。ここにも130年の伝統校として、革新的女子教育校としての生徒たちの輝きを感じました。
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