9月14(土)・15日(日)の2日間にわたり、『中山祭』(文化祭)が開催されました。2024年度のテーマは『虹~笑顔の七原色~』です。文化祭実行委員長を務めた関楓さん(高3)と文化祭実行委員顧問の武正光裕先生による対談の様子をお届けします。
9月14(土)・15日(日)の2日間にわたり、『中山祭』(文化祭)が開催されました。2024年度のテーマは『虹~笑顔の七原色~』です。文化祭実行委員長を務めた関楓さん(高3)と文化祭実行委員顧問の武正光裕先生による対談の様子をお届けします。
武正先生関さんは、高1の頃から文化祭実行委員として活動していましたね。当時は『中山祭』の特色でもある“地域連携”の部門長も担当していました。
関さんそうですね。地域連携では飯能市について調べたりしましたが、私は飯能市の出身ではないので、「自分が部門長で大丈夫かな?」という不安がありました。最初は緊張して戸惑うことも多かったのですが、少しずつ慣れていき、自分の成長を感じられました。振り返ると、とても貴重な経験だったと思います。また、地域の方々と直接関わる機会も多く、普段接することのない大人の方々との交流は新鮮でした。
武正先生『中山祭』は、地域とのつながりを大切にしている点が特徴です。高1では、『地元の飯能市を盛り上げよう』というテーマのもと、商店や社会福祉法人と連携し、研究発表やワークショップ、販売体験などを行っています。
きっかけは、コロナ禍で“シャッター商店街”が増えたことでした。これまでに花屋さんとのコラボレーションでハーバリウム(※)のワークショップを開催したり、老舗の和菓子屋さんと和菓子を販売したりと、さまざまな取り組みを行っています。
※ハーバリウム…植物標本のことで、水やりなどの手入れも不要でインテリアやプレゼントにも使えるフラワー。
関さん私が1年生の時は、地元の木材会社と連携して“お箸”を作りました。木材会社を取材し、廃材利用について一緒に考えたうえで木材を提供していただき、手作りの“お箸”を制作しました。クラス全員で協力して前日まで取り組み、当日はその“お箸”を販売しました。また、調べた内容をまとめて展示もしました。高2になって後輩が中心となって進める取り組みを見守ることも、とても楽しい経験になりました。
武正先生高1の頃は、どちらかというと「誰かがやってくれるだろう」という姿勢が見受けられましたが、今年、実行委員長として活躍する関さんを見て、高校生活を通じてさまざまな経験を積み、大きく成長したことを感じました。
関さんありがとうございます。開会式で前に出て話をした際、1年生の頃からの友達から「良かったよ」と声をかけてもらえたことがうれしかったです。自分でも「こんなにしっかりできるんだ!」と驚き、自信がつきました。話す内容については直前まで迷いましたが、その場で思いついたことを話せて、「自分は本番に強いタイプなのかもしれない」と新たな強みに気づきました。
武正先生高2では副委員長として活躍してくれました。その仕事ぶりから、高3で実行委員長というのは納得感があり、顧問としても安心感をもっていましたよ。
関さん実行委員長になってからは責任が重く、その重圧に負けそうな時期もありましたが、2年間やってきたことの積み重ねを大切にしながら自分の強みを活かしていこうと思い、全力で取り組みました。『中山祭』前日は緊張してなかなか眠れず、当日は早朝に目が覚めてしまうほどでしたが、後夜祭が終わった時には全てから解放された充実感がありました。もう一度、この経験を味わってみたいと思うほどです。
武正先生9月の『中山祭』開催に向けて4月下旬頃から週1回、部門長会議を開き、その計画やスケジュール管理をするのが委員長の主な役割です。会議では委員長が議題を決めて進行し、生徒が主体となって進めていきます。だんだんと形になっていく様子を見て、頼もしさを感じました。
関さん会議の進行役はとても難しかったです。活発に意見が出るので、「アイデアが出ない」ということはありませんでしたが、意見が出すぎてどうまとめればいいかわからなくなることもありました。それでも周囲の協力を得ながら何とか遂行できました。「この部門の進行がうまくいっていない」「もっと人手が必要」といった助けを求める声も上がってきて、それに対応するのも大切な仕事でした。迷う場面や、少し気まずい瞬間もありましたが、何も言わずに寄り添ってくれる仲間の存在に助けられました。
武正先生今年は『虹~笑顔の七原色~』というテーマに合わせた装飾に力が入っていて、教職員の間でも「今年はクオリティが高いね」と話題になっていましたよ。
関さん聖望生の彩り豊かな個性が輝く場にしたいと思い、『虹~笑顔の七原色~』というテーマを決めました。これにちなんで7色をそれぞれのテーマにして、7つのエリアに分けて装飾しました。エリアごとに異なる世界観があり、とても好評でした。
武正先生アメリカンフットボール部のマネージャーとして部活動も忙しいなか、よく両立できましたね。アメフト部の練習場所が自転車で15分くらいのところにあり、練習は18時30分くらいまで続きます。関さんはその間もタブレット端末を持ち歩き、マネージャーとしての仕事をこなしながら空き時間に勉強し、休憩時間には質問を受けることもありました。
関さんもともとビジネスやマーケティングに興味をもっていましたが、アメフト部のマネージャーとして活動するなかで、“スポーツ医療”にも関心をもつようになりました。進路に迷う時期もありましたが、今はやりたいことが明確になり、大学進学に向けて希望をもっています。クラブ活動、委員会活動、勉強、そして高3からは進路実現に向けた準備と忙しい毎日でしたが、多くの人に支えられ、充実した学校生活を送ることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。
武正先生今回の経験を糧に、大学でも積極的に行事やクラブ活動に取り組み、いっそう充実した学生生活を送ってくれることを期待しています。
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