2023年11月8日(水)、恒例の『実科競技大会』が京華商業高等学校で開催されました。これは高1から高3までの全校生徒が商業科目の知識や技能を個人やクラスで競い合う大会。2023年度で109回目を迎えるという伝統ある行事です。10月の『京華祭(文化祭)』や『体育祭』と並ぶ同校の三大行事のひとつでもあります。
2023年11月8日(水)、恒例の『実科競技大会』が京華商業高等学校で開催されました。これは高1から高3までの全校生徒が商業科目の知識や技能を個人やクラスで競い合う大会。2023年度で109回目を迎えるという伝統ある行事です。10月の『京華祭(文化祭)』や『体育祭』と並ぶ同校の三大行事のひとつでもあります。
『実科競技大会』には、個人競技と団体競技があります。1時限目の個人総合競技では商業科目を中心とする問題を解いて生徒が順位を競い合います。また、この競技ではクラスの成績を合計してクラス順位も決めます。
団体競技は2時限目の「アカウンティング」、3時限目の「ロジック」、4時限目の「カリキュレート」の3種目。「アカウンティング」では精算表問題が、「ロジック」では情報処理や経営に関する問題が、「カリキュレート」では電卓を使用して速く正確に解く計算問題がそれぞれ出題されます。生徒はクラスメートと知恵を出し合いながら問題にチャレンジ。こうして得られた点数が合計され、クラスの総合順位が決定されるのです。
全競技が終了すると、個人総合優勝者には栄誉賞のメダルが、団体競技で1位となったクラスには優勝カップが贈られます。表彰には校長の福原慶明先生だけでなく、同窓会会長も立ち会います。
午後には個人競技の「スピード入力競技」も行われ、文書作成ソフト『Word』の文字をいかに正確でスピーディーに入力できるかを競います。
「1年生は上級生に勝とうとして全力で取り組みます。3年生は最上級生としての誇りがあるので下級生に負けないよう、この日に向けて勉強に力を注いでいます。年によっては1年生が上級生よりも多くの賞を受賞するケースもあります。
各賞が発表されると、クラスからは大きな歓声が上がります。『実科競技大会』はこうして生徒の学習意欲を高めるとともに、クラスの絆も強めているのです」(広報主任/井上敬義先生)
2024年には110回目の『実科競技大会』が開催される同校。現在、首都圏で唯一となった私立共学商業高校です。その創立は1901(明治34)年にさかのぼり、教育方針『豊かな実務知識を備えた経済人の育成』は、今も脈々と息づいています。
「商業高校である本校では、国語・英語・数学といった主要科目に合わせて『商業』という教科を学びます。商業の科目には『ビジネス基礎』『グローバル経済』『財務会計Ⅰ』『原価計算』などがあります。『実科競技大会』では、こうした商業科目の成果を競い合うのです。
本校に入学すると、まず1年次に共通のカリキュラムで基礎力を確立します。2年次からは進路に応じたコースに分かれて学びます。コースは『大学進学』『情報処理』『ビジネス』の3コースです。そして、高校3年間で生徒全員が『簿記』『情報処理』『ビジネス文書』『ビジネス計算』『商業経済』をはじめとする各種ビジネス検定の上位級取得をめざします。
こうした資格取得のためのサポートも万全で、教員たちがていねいに指導していきます。『簿記』は商品売買をはじめとする企業活動を記録するもので、この資格を取得するとさまざまなビジネスシーンで活躍できます。公認会計士や税理士の資格を取得するにも、この知識と技能が必要です。
『簿記』には『全商簿記』、『全経簿記』、『日商簿記』があります。本校ではまず『全経簿記3級』に合格し、『全商簿記2級』を受けてステップアップしていき、最終的に『全商簿記1級(会計・原価計算)』合格をめざします。その後、難関の『日商簿記2級』にチャレンジして合格を果たす優秀な生徒もいます」(井上先生)
同校の大きな特色は、多くの生徒が取得した資格を活かし、学校推薦型選抜や総合型選抜で大学に進学していることです。さらに武蔵大学や日本大学、東洋大学、専修大学といった有名大学への指定校推薦枠も設置。一定の基準を満たせば進学できます。
2022年度の大学現役合格率は95.1%。102名中97名が明治大学、法政大学、武蔵大学、日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学などにこの春、現役で合格しています。
「商業科目が学べる本校なら、大学で商学や経営学、会計学を専攻したいと思う生徒が、これらの専門知識を先取りして学ぶことができます。そのため、大学入学後にほかの学生よりも優位に立って学問に打ち込めるのです。公認会計士や税理士の資格を取得するための土台を早期から築くことができるので、本校の卒業生からは公認会計士も輩出しています。
中学時代に苦手な科目があった生徒も、本校に入学すれば、商業科目ならすべてゼロからの出発になります。全員が心機一転同じスタートラインに立って公平に学べるのです。そして、私たち教員が一人ひとりの“頑張ろう”という気持ちに寄り添っていきます。
また、商業科目はビジネスに直結する科目でもあり、学ぶ意義を感じることができます。さらに資格試験は合格するたびに自信を得られ、その後の財産となります。ぜひ、本校で学び、達成感を積み重ねながら、未来を切り拓いてほしいと思います」(井上先生)
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