歴史のある国本女子バスケットボール部は、全国大会を目標に日々練習しています。在学中に最も印象的だったのは、ベスト8の成績で先輩からバトンを引き継いだインターハイ予選です。途中、私たちの代で負けてしまいベスト16になってしまいました。そこから必死で戦ってベスト8まであがって出場したことが、自分のなかに強く残っています。
バスケ部のポリシーは、「コートに立つ5人全員でプレーする」こと。強い1人が突っ走るのではなく、5人全員がゴールまでつないでいくスタイルです。休校中は1人ひとりが「今、できること」を考えて、筋トレやランニングに取り組んでいました。休校が明けて皆と再会できたとき、熱心に川辺を走っていた部員が日焼けしていたほどです。
リモート授業にはアクシデントもたくさんありました。リモートでの参加方法がわからなくて、ずっとミュートで話している人がいたり(笑)。でも、そんなことで笑い合えたからこそ救われた部分もたくさんあります。何よりも画面を通して見る先生の表情が明るくて、皆で楽しくコロナ禍を乗り越えることができました。
進路選びについては、今まで取り組んできたスポーツを活かし、人のためになる仕事がしたいと思い、いろいろ調べて決めました。スポーツマネジメント学科はたくさんあったけれど、東海大学体育学部は、スポーツとレジャーのマネジメントを学べる学部です。スポーツとレジャーの共通点は、人に幸福感を与えることにあります。人を幸せにするための裏方がスポーツマネジメントだと知って興味をもちました。
入学試験には英語と小論文、面接、そして実技がありました。小論文対策は担任の先生や国語科の先生に大変お世話になりました。英語は毎朝、マンツーマン指導をしていただきました。バスケ部の引退は11月だったので、朝練が終わってからの英語学習でした。
大学生になってスポーツマネジメントを学んでいくなか、いろいろな立場でスポーツを支えている人の存在を知って驚きました。3年生のときに東京オリンピック・パラリンピックが開催されましたが、改めてコロナ禍での開催がいかに大変だったかと思います。オリンピックでは女子バスケットボール日本代表が大活躍していて私も一生懸命見ていたのですが、その背景やいろいろな人の工夫を学んでみると、まず大会が開催できたことそのものが素晴らしいことだと思います。
コロナ禍の影響を強く受けた学校生活でしたが、「それでも楽しかった!」と言える3年間でした。みんなが自分らしさを全開にして、やりたいことが思い切りできる環境でした。球技大会ではバレーボール、フットサル、ドッジボールをやるのですが、勝ったチームは先生チームと対戦します。バレーボールの先生チームは全員男性ですが、そんなチームに勝った先輩方もいるほど皆が真剣でした。開催できなかった行事もありましたが、常に全力で取り組んでいました。「国本女子ってどんな高校?」と誰かに聞かれたら、「どんなことでも全力でできる学校!」と答えると思います。
赤のユニフォームを着た後輩たちが練習する体育館にて。