「データサイエンスの目的は、膨大なデータを課題解決やビジネスに活かし、新しい価値を生み出すことです。この知識とスキルをもった人材が今後ますます求められるため、大学でもデータサイエンスに関する学部・学科が次々に設置されています。そこで本校の伊藤正徳校長が社会の要請に応え、未来に活躍できる人材を育成するため、数年前から同コースを開設するヴィジョンを抱いていました」
                     そう語る品田先生は、2017年より聖徳学園の学校改革本部長に就任し、STEAM教育の開発を担当してきました。NPO法人iTeachers Academyの理事として、ICT活用をベースとする次世代教育に取り組める教員養成の支援もしています。
                     一方、ドゥラゴ先生は大学や大学院でデータサイエンスや国際教育などの授業を担当してきました。その経験からデータサイエンスコースについて、ドゥラゴ先生は次のように話します。
                   「データは『21世紀の石油』と言われるほど、人類にとって大切な資源です。そう考えると、データサイエンスなしではこれからの社会は成り立ちません。その価値は、ますます高まってくることが予想されます。
                  
                     データサイエンス推進室長・情報科主任
データサイエンス推進室長・情報科主任
ドゥラゴ英理花先生
                 
                    データサイエンスコースでは、その知識やスキルを身につけられるデータサイエンスという授業を設け、膨大なデータを読み解く力を育むとともに、批判的思考力も鍛えていきます。そのため、国際的な教育プログラムである国際バカロレア(IB)のカリキュラムを基礎とした、文理融合型のデータサイエンスコースのカリキュラムを用意しています。
                    IBはリベラレルアーツ型の教育によって、探究心や知識にあふれた若者の育成をめざしています。そのためデータサイエンスコースでは、各教科の授業で幅広い知識を養いながら、教科の枠を越えた探究活動に取り組みたいと考えています。また、IBを基礎とするこのカリキュラムでは、英語教育にも力を注ぎます。グローバル社会で活躍するには英語の文献を読んだり、英語で論文を書いたりする力が必要になるからです。そこで、生徒がいくつかの授業を英語で受け、そのなかでデータを活用した探究活動に励むといった主体的な学びを実践したいと考えています」