いつの時代も活気あふれる神田の街で、130年以上の歴史を重ねる神田女学園。『革新的女子教育校』を掲げ、自分の人生をデザインできる女性になるための教育が始まっています。
記者プロフィール
都内在住。高校受験を控える一人娘の役に立ちたいと、独自に高校巡りを続けているお父さん。本日は書店巡りの際、気になっていた女子校へ。実はドキドキです。
いつの時代も活気あふれる神田の街で、130年以上の歴史を重ねる神田女学園。『革新的女子教育校』を掲げ、自分の人生をデザインできる女性になるための教育が始まっています。
都内在住。高校受験を控える一人娘の役に立ちたいと、独自に高校巡りを続けているお父さん。本日は書店巡りの際、気になっていた女子校へ。実はドキドキです。
ようこそ神田女学園にいらっしゃいました。入試広報部の佐藤と申します。
娘の高校受験に一役買おうと、高校巡りをしています。あの、女子校は初めてなので、どうぞよろしくお願い致します。
女子の学び舎らしく、曲線を活かしたデザインが好評のエントランスです。登校は「8時25分までにHRに着席」がルールです。毎朝、元気いっぱいの生徒たちの笑顔があふれる空間です。
明るいだけでなく、どこか落ち着いた雰囲気もある素敵なエントランスですね。先生、正面に掲げられた欧文には、どのようなことが書かれているのですか?
あれは『わたくしたちの言葉』というもので、和訳すると「私たちはいつも、誠と愛と勤勉と明朗の徳を養って、人格の向上に努めましょう」となります。コロナ禍の今は自粛していますが、生徒集会の冒頭で生徒会長に続き、全校生徒で唱和するのが本校の伝統です。
エントランスの左手奥には、くつろぎのスペース『You&I LOUNGE』があります。コロナ以前はお昼休みなどに異学年が一緒にランチを楽しんだりするのがよく見られた場所でした。
コロナ禍の今はどんな使い方をしているのですか?
現在飲食は全面禁止ですが、放課後の調べ学習などで自由に利用してもらっています。全館Wi-Fi完備なので、ここでオンライン学習をする生徒もいます。
教室とはまた違う雰囲気の、気軽に利用できる学習スペースなのですね。
こちらは『K-SALC』です。Kanda Self Access Learning Centerの略で、ネイティブ教員の指導に従い、言語習得のためのハイレベルなレッスンが行われている部屋です。在籍する12人のネイティブ教員の出身国も多様で、イギリス、アメリカ、マレーシア、フランス、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピンなど、文化圏がバラエティに富んでいるのも神田の特長です。
多様な文化的背景をもった先生方との交流も貴重ですね。ところで、たしか貴校はトリリンガル教育にも力を入れられていると聞いています。
はい。英語はもちろんのこと、第二外国語としてフランス語、中国語、韓国語もしっかり学ぶことができます。それぞれの語学検定に励む生徒も多く、卒業時までにトリリンガルとしての実力を備え、大学に進学していく生徒も少なくありません。ただ最も力を入れているのは、実は母語である日本語なのです。
どうして外国語ではなく日本語なのでしょうか?
母語である日本語で相手の言っていることを的確に理解し、自分の伝えたいことを相手にわかりやすく説明することが出来てこその英語であり、第二外国語であると考えているからです。そのために、少人数でクラス運営をするのが基本で、全教科においてグループワークを積極的に取り入れているのも、日本語でのコミュニケーションを重視しているからです。また、主要教科に関しては、2クラスを3つのグループにさらに細分化して、きめ細やかな授業を展開しています。
講堂です。620席と規模は小さめですが、音響効果や座り心地など、都内の有名ホール並みのクオリティが自慢です。「生徒たちには常に本物を」と願った、関係者の想いが込められています。
そうなんですか。ステージ上では軽音楽部が練習していますね。
そうです。ちなみにステージ上のピアノはスタインウェイ製で、コロナ禍にある現在では、音楽の授業もここで行っています。
ワンランク上のこだわりの講堂であることがよくわかりました。
ちょっとここで制服の紹介をさせていただきます。協力してくれるのは生徒会のメンバーです。
あの、先生……、女子の制服って、実はあまりよくわからないのですが……(苦笑)。
わかりました。まず基本スタイルは、ブレザーにチェックのスカートです。濃紺をベースに、多彩なオプションが楽しめるところがポイントです。
リボンの生徒とネクタイの生徒がいますね。
そうなんです。2019年度からリボンのほかにネクタイが追加されました。その日の気分で選べます。スカートの柄も2種類あり、ブラウスは白のほかにブルーとピンクも用意しました。
うちの娘もおしゃれに敏感なようです。
女子高生はみんなそうだと思います。おしゃれと言えば、2021年7月からトライアルで、校内であれば髪を結ばず自由な髪形で過ごしてよいことになりました。1カ月間やってみて特に問題がなかったので、今では年間を通し校内であれば髪をおろしても大丈夫となっています。
伝統校であっても、校則を見直すことがあるのですね。
130年以上続く学校ですが、伝統としてきちんと受け継ぐべきところと時代に合わせて変えていく部分を、生徒たちの声も聴きながら対応していきたいと常に思っています。
次は図書館です。蔵書数は20,000冊と規模は小さめですが、その一方で自学自習に便利な会員制のインターネット百科事典を導入しているので、学習スペースとしてもフル活用できます。
小さくても満足度の高い、最新のテクノロジーを活用しているというわけですね。
はい。それともう1つ、司書の佐々木先生がとても生徒想いの方で、生徒たちのお姉さんとして勉強のことから悩みごとの相談までやさしく対応してくれます。本ではなく、相談目当てでここに来る生徒もたくさんいます。
きっと居心地のいい図書館なんでしょうね。
英語版のみならず、中国語版や韓国語版のテキストも豊富です。また、これは特別なのですが、書店の方がアイドルや本を原作として公開となった映画のポスターをもって来てくれます。限定1枚、ないしは2枚程度の貴重なものばかりで、学期の終わりに希望者を募り、図書館はその抽選会で盛り上がります(笑)。
本校では大手学習塾と提携し、生徒一人ひとりの学習サポート体制の強化にも努めています。その核となる場所が、放課後の『K-SAMT』です。
いわゆる校内学習塾ですか?
そのとおりです。チューター2人と、専任講師2人が常駐し、定期テスト前にはさらに人数を増やして、生徒一人ひとりの苦手部分の克服と、その強化に関するサポートを行っています。
これはまた本格的な茶道室ですね。
主に茶道部の稽古場になっていますが、外国からのお客様に日本文化を体験していただく場でもあります。お茶だけでなく、浴衣の着付けなどもここで行っています。
国際交流の場ですね。トリリンガルとしての実力を発揮する生徒さんも、きっと多いことでしょう。
最後は体育館です。エアコン完備の快適なスポーツ空間です。保健体育の授業で使用しています。天井が高いので、バレーボール部やバドミントン部の部員たちにも好評です。
佐藤先生に案内していただき、コンパクトな校舎の中にポテンシャルの高い施設がギュッと詰まった使い勝手の良さを感じました。なんだか娘に直接見せてあげたくなりました。
学校見学は随時受け付けていますので、ぜひHPから予約を入れてください。次は娘さんの目線で、ご案内させていただきます。
今日はどうもありがとうございました。
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