東星学園小学校 卒業式
児童、保護者、教職員にとって
- 3月14日(金)、今年度の卒業式がおこなわれました。東星学園小学校の卒業式は6年生が自分たちで作り上げていきます。テーマや聖書の朗読箇所を自分たちで決め、会場のレイアウト、入退場の仕方、プログラム作り、テーマ看板等は係り活動の中で分担して準備します。
- 在校生も準備をします。昨年4月の入学から6年生に沢山のことを教えてもらった一年生は、お世話になった6年生に感謝の気持ちを込めて似顔絵を描きました。式の中ではありがとうの気持ちを、声を合わせて6年生に届けます。4年生は図工で会場を飾る版画の制作をしました。そして在校生みなで心を合わせた歌が会場にあたたかく響きます。
- 会場を彩っているパンジーについて祝辞の中で話されました。以下に紹介します。
6年生とパンジー
もう、ずいぶんの歳月が流れました。思えば、高学年の理科の専科として東星学園小学校に勤めるようになった最初の年のことです。何もかもが初めてで、気が付いたら年度最後の行事、卒業式でした。初めて担当した6年生の卒業には担任ならずとも、やはり感慨深いものがあり、退場シーンには胸打たれるものがありました。ところが、その時、私の目の前で、一人の6年生女児が会場の所々に置いてあった植木鉢につまずいてしまったのです。幸い転倒は免れましたが、植木鉢から土がこぼれました。後始末をしながら、 (そうだ、来年は、もっと目立つようにプランターに花を入れてたくさん飾ろう)と、思いつきました。その後いろいろ考えたり調べた結果、花はパンジーに決定。理由は早春から咲き、春を感じる花であること。沢山の種類があること。寒さに強いこと。体育館で花が閉じないこと。(室内で花が閉じてしまうものも多いのです)4月にさらに花数を増やし入学式にも使えること。種をまく時期が9月の最初で、授業で展開しやすいこと等がパンジー選択の理由です。
(自分たちの卒業式を自分たちで育てたパンジーで飾ろう)翌年の新6年生と共に、私にとっても初めての種からのパンジー栽培の挑戦が始まりました。いつ、どんな土に、どのようにして種まきするか。それ以前に、種ってどこで売っているのか。農学部の学生時代ペチュニアなどの花を大量に育てていましたが、種も土も用具もすべて学校で用意してくれていましたので、いざ自分でとなるとわからないことだらけ。試行錯誤で今思うと笑ってしまうようなこともしていましたが、何とか卒業式にプランター三十個分咲かせることができました。こうして6年生のパンジー栽培は毎年の恒例となり、現在に至っています。
今年はとても生育が良く、すでに開花したパンジーは先日授業でプランター五十個分植え替えしました。今は音楽室、理科室のベランダでそっと式を待っています。
さて、式を飾るプランターとは別に6年生は自分のパンジーを持っています。週に一回観察してスケッチ、葉数、草丈、気が付いたことを書いて提出することになっています。
蕾ができたり、花が咲いたり、あるいは萎れてしまったり、一喜一憂する中で得られる様々な印象を大切にしたいと考えます。種から育てたパンジーの初めて蕾を見つけた時のうれしさ。開花の喜びには何とも言えないうれしさがあります。花には人の心を慰めたり、豊かにしたり、不思議な力が秘められています。ですから、人は花をいけたり、テーブルに飾ったり、ガーデニングをしたり、人に贈ったりするのでしょう。花のある生活は生活に潤いを与えます。今の経験が将来花のある生活に結びついて心にゆとりのある生活に結びついてくれればうれしいです。 ・「心をこめてありがとう」のテーマをもって卒業した6年生。会場に元気な歌声を響かせ、5年生の合奏の中を立派な姿で卒業していきました。「強く 明るく 親切に」のモットーのもとで学んだ東星学園小学校での生活を土台として、中学生になってさらに大きく成長していかれますように。
小学校受験新聞で東星学園小学校の紹介がご覧いただけます。
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