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私立中高進学通信

2021年1月号

中学入試のポイント

山脇学園中学校

「探究サイエンス入試」
取り組みの思考過程を評価

探究的手法を用いた教育を重視する同校では、その理念にマッチする力をもった生徒に入学してほしいという思いから、「課題研究」を核とした「探究サイエンス入試」を実施しています。
探究する力を持った
人物を求める
探究・校外学習主任の大島悠希先生。探究・校外学習主任の大島悠希先生。

「志を立てるプロセス」を重視する同校には、「探究基礎」という独自の授業があります。そのなかで探究的手法を学ぶことで、高校での探究活動へとつながっていきます。志の発見のためには、生徒が自身を取り巻く社会や自然に関与し、自分とのつながりを見いだしていくことが欠かせません。また、この “自分ごと”にしていく過程のなかで、社会に関わる力(向社会性)や、どんな場面でも好奇心をもって楽しめる力が育まれていきます。

 また、「イングリッシュアイランド(EI)」「サイエンスアイランド(SI)」「リベラルアーツアイランド(LI)」の3つのアイランドでは、コミュニケーション力や課題発見力、課題解決のための思考力を身につけることをめざした特色あるプログラムが組まれています。

 こうした教育理念を背景に、同校では2020年度入試から「探究サイエンス入試」を導入しています。その狙いについて、探究・校外プロジェクト主任の大島悠希先生は次のように解説します。

「本来、受験で中学に入ることが目的ではありません。社会に出て活躍するために、有意義な学びができる学校に進学するというのがあるべき姿でしょう。このように、将来へのビジョンをもって探究していく力をすでに有している受験生に来てもらいたいということが、この入試の最も大きな狙いです。4科入試では測れないポテンシャルをもった生徒を見いだしたいと思っています」

好奇心をもって
論理的な思考を心がける
2020年は、オンラインでの入試体験講座も実施されました。2020年は、オンラインでの入試体験講座も実施されました。

 探究サイエンス入試では、まず「理科」の問題に取り組みます。問題は物理・化学・生物・地学の各分野からバランス良く出題され、日常的な学習習慣が身についているかを問うものです。続いて取り組むのが、この入試の核とも言える「課題研究」です。これは、与えられた課題について仮説を立てて検証し、その結果から仮説を評価し、最終的にそれらを発表ポスターにまとめるものです。2020年度の課題は、「サイコロ全体の重さのバランスにかたよりがある場合、数字の出やすさは変わるのか?」というものでした。受験生は自分の仮説を実証するために、実際に重さにかたよりのあるサイコロを作って確かめました。採点の対象となるのは発表ポスターで、150点満点のルーブリック評価です。ルーブリック評価とは、対象者の到達状況を複数の基準で評価するものです。探究サイエンス入試では、「実験方法についての注意点」「結果」「考察」「仮説の設定」「表現」が評価項目となっています。結果だけでなく、受験生が取り組んだ思考過程が評価されるのです。

「入試当日に出される課題については、根拠のある仮説を立てて実験によって実証し、ポスターにまとめるには、理科や算数の知識も必要ですが、それをどう活用するかが問われます。知識を暗記しているだけでなく、どう使うかが試されるのです」(大島先生)

 探究サイエンス入試は、入学してから同校の探究的手法を用いた教育の土台になる資質があるかを見極めるものです。この入試に対応するには、日頃から好奇心をもって身の回りの事象を見ることや、日常的に知識を活用することを意識しているかどうかが大切になるそうです。

「知識を課題解決に活用することは難しそうですが、案外日常のなかで活用されているものです。生活や遊び、野外活動などで、知識を組み合わせて何かをなし遂げるということを経験から身につけているのです。そういうシーンは、生活や家庭のなかにたくさんあります。単に知識を暗記するのではなく、ものごとを論理的に考える習慣を大事にしてほしいですね」(大島先生)

進学通信 2021年1月号
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