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私立中高進学通信

2022年4月号

私学だからできるオリジナル教育

相模女子大学中学部・高等部

プログラミング授業で
論理的思考力と創造力を育む

2017年度から小学部と中1でプログラミング授業を開始した同校。今回は中1の同授業の様子をお伝えするとともに、2018年から実施しているプログラミング入試についてもお聞きしました。
田島稔先生(数学科)が掲げている5色に塗り分けられた紙は、カラーセンサーが作動するようにプログラミングしたロボットを検証するときに使います。

田島稔先生(数学科)が掲げている5色に塗り分けられた紙は、
カラーセンサーが作動するようにプログラミングしたロボットを検証するときに使います。

挑戦を繰り返し
失敗から学ぶ

 ワンキャンパスに幼稚部から大学院まで擁する相模女子大学の広大な敷地にある同校では、2017年にプログラミングを授業に取り入れました。小学部と中1で導入した同授業は、現在では小学部、中学部で実施されており、2018年にはプログラミング入試をスタートさせました。

「理系に強い生徒を育てたいというわけではなく、プログラミングを通して、論理的思考力と創造力を育成したいというのが目的になります。プログラミングは仮説を立てて実行し、失敗したらその原因を見つけ、修正しながら進めていく作業です。『挑戦がうまくいかなくても、そこから学べばいい』ことを学習できる授業だと思います」(副校長/中間義之先生)

目を輝かせてロボットを動かす生徒たち

 この日、中学部1年1組では、教育版レゴⓇ マインドストームⓇEV3という教材を使ってロボットをプログラム通りに動かす授業を行っていました。生徒たちは一人一台持っているノートパソコンで「Google Classroom」を開き、課題を確認します。

 今回のミッションでは、カラーセンサーを使って「10センチ進んで、赤で曲がる」などとプログラミングして、ロボットをゴールへと導きます。8の字や楕円のライン通りにロボットを動かしたり、迷路を走らせたりと、これまでに学習したことを取り入れてもいいと聞き、生徒たちは思い思いにプログラミングしてロボットを動かしていきました。

 作業は一人で取り組んでも、グループで取り組んでも自由。生徒の机の前には迷路の壁として使うための木の板や5色に塗り分けられた紙が用意され、教室の後ろに設置された長机には、ロボットが走るラインが描かれた大きな紙が置かれています。教科担当の田島稔先生の他に実習助手が1名付き、折を見て生徒からの相談にアドバイスをしたり、作業のサポートをしたりします。ただし、基本的には彼女たちの自主性を重んじ、課題に取り組む様子を見守っています。

 自分たちで設定した迷路の壁を倒さずにロボットを走らせることができて喜ぶグループがいる一方で、突然ロボットが止まったり机から落ちてしまったりと原因究明に励む生徒もいますが、それぞれが熱中して取り組んでいました。

 最後に、本日の授業のレポートをGoogle ドキュメントで作成し、提出して授業は終了。中1の3学期から「Micro:bit(マイクロビット)」というポケットサイズのコンピュータを学習し、中3になるとソフトバンクのロボット「Papper(ペッパー)」を動かしたり、しゃべらせたりする予定だと言います。

「生徒たちには最新技術を学んでほしいというより、思考力をつけてほしい。特にうまくいかないときにどうしたらいいか考える力を養ってほしいです」(数学科/田島稔先生)

プログラミング通りにロボットが動くかどうか、見守る田島先生と生徒たち。プログラミング通りにロボットが動くかどうか、見守る田島先生と生徒たち。
楕円のラインに沿って走るようにロボットをプログラミング。うまく動かせられない生徒には、田島先生がアドバイスをおくります。楕円のラインに沿って走るようにロボットをプログラミング。うまく動かせられない生徒には、田島先生がアドバイスをおくります。
木製の壁を立てて作った迷路を走るロボット。障害を察知するセンサーがきちんと作動して、プログラミングが成功したようです。木製の壁を立てて作った迷路を走るロボット。障害を察知するセンサーがきちんと作動して、プログラミングが成功したようです。
生徒が組んだプログラミングを見て、田島先生が具体的にアドバイス。生徒が組んだプログラミングを見て、田島先生が具体的にアドバイス。
教育版レゴⓇマインドストームⓇEV3をプログラミングする生徒。教育版レゴⓇマインドストームⓇEV3をプログラミングする生徒。
論理的思考力、創造力で勝負! 可能性が広がるプログラミング入試
学園内の総選挙で1位に輝いた相模女子大学の学園キャラクター「さがっぱ・ジョー」のぬいぐるみを持つ中間先生。右はマスクバージョン。学園内の総選挙で1位に輝いた相模女子大学の学園キャラクター「さがっぱ・ジョー」のぬいぐるみを持つ中間先生。右はマスクバージョン。

 私は2019年に副校長に就任したのですが、2017年当時は理科教員でした。授業としてプログラミングが始まって、2年目には早くも生徒たちが変化したことを覚えています。それまで理科が苦手な生徒は、実験に消極的な姿勢が見られてしまっていました。きっと失敗するのが怖かったのだと思います。でも、プログラミングが始まってから、「失敗してももう一度やればいい」と積極的に実験に参加する生徒が多くなったことは、プログラミングの授業の影響だと私は考えています。

 生徒たちに良い影響があることがわかったので、私たちは2018年からプログラミング入試を導入しました。本校では、数値では測れない能力「非認知能力」を育むことを重視しています。プログラミングを通して論理的思考力や創造力を育て、6年間かけて本人のペースで着実に成長してほしいと考えます。

 プログラミング入試は、論理的思考力や創造力にポテンシャルを見る子どもに可能性のある入試スタイルです。本校では、1年の前半は小4以上で4回、後半は小6限定で3回と、年に7回ほどプログラミング体験会を催しています。プログラミングに興味のあるお子さんに参加していただけると、将来への視野がパッと広がるでしょう。(副校長/中間義之先生)

2022年度プログラミング入試

第1回 第2回
試験日 2月1日(火)午前 2月12日(土)午前
内 容 ●授業・プログラミング(100分)
●発表・ディスカッション(約20分)
●基礎計算力テスト(20分)

(この記事は『私立中高進学通信2022年4月号』に掲載しました。)

相模女子大学中学部・高等部  

〒252-0383 神奈川県相模原市南区文京2-1-1
TEL:042-742-1442

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