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進学通信

2026年7月

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『クエストカップ』に出場  『ロールモデル』部門で全国2位の快挙!

公開日2026/9/14

初出場ながら、『ロールモデル』部門で2位を獲得! 受賞チームを代表してYMさん(左)とWMさん(右)にお話を聞いた。
生徒たちの探究的な学びをサポートしてきた、片木真也先生(左端)、野田由紀子先生(右端)も、生徒たちの頑張りに目を細める。

『ロールモデル』のメンバーは『医薬コース』の生徒たち。医療の道を目指す自分たちを重ね、悩める若き医師を主人公に設定した。
実は、具材の中のネギの正体が安藤百福氏であるという「わかる人にはわかる」“仕込み”も入れていたと言う。その遊び心も評価されたのかもしれない。

リーダー・WMさん

「受賞ももちろんうれしいですが、クエストカップへの挑戦を通して、仲間の個性や魅力に気付き、仲良くなれたことが何より価値があることです」

副リーダー・YMさん

「恥ずかしくて気後れしてしまいそうな“着ぐるみでダンスをする役”だったのですが、積極的に取り組むようにしました」

『コーポレートアクセス』部門では毎年のようにクエストカップに出場しており、2024年にはこの部門で準グランプリを受賞している。生徒たちは大会前日に現地(東京)入りし、ホテルにこもってその日の深夜までプレゼンテーションや資料のブラッシュアップを続けるほどの熱量だという。

『コーポレートアクセス』部門では毎年のようにクエストカップに出場しており、2024年にはこの部門で準グランプリを受賞している。生徒たちは大会前日に現地(東京)入りし、ホテルにこもってその日の深夜までプレゼンテーションや資料のブラッシュアップを続けるほどの熱量だという。

 『クエストカップ』は、中高生の探究学習をテーマにした、日本最大規模の全国大会です。企業探究・起業・進路探究・社会課題探究・地域探究などの部門がラインナップされており、各部門にエントリーした中から選出されたチームがクエストカップへの出場権を獲得し、探究の成果を競い合います。

 その中の一つ、企業探究部門にあたるのが『コーポレートアクセス』です。実在企業が抱える課題やテーマが提示され、生徒たちはその解決策や新規事業のアイデアなどを探究します。
 この『コーポレートアクセス』で、クエストカップの常連校となっているのが近畿大学附属です。前回大会では、「小麦粉から育毛剤を作る」というアイデアで、みごとに5年連続6回目の大会出場を果たしました。

 一方で、今大会から初めて参加したのが進路探究部門の『ロールモデル』です。日本経済新聞の『私の履歴書』(各界の著名人が、自らの半生を回顧して綴ったエッセイ)を題材に、先人の人生や、自分たちがそこから学ぶべきことをまとめ、ドキュメンタリー作品を作ってプレゼンテーションを行います。発表形式は自由で、スライドで解説するチームもあれば、クイズ形式や対談形式で発表するチームもあるなど多種多様。生徒たちは、その思いや創造性をバラエティ豊かに発揮します。

 実は『ロールモデル』には、ここ数年、取り組んでいた同校。しかし、他の教育活動とのスケジュールの兼ね合いもあり、公式大会への出場には至らなかったのです。しかし、校内で総合学習の発表会を開催することになり、それと合わせて、活動の年間計画を見直しました。そこで「せっかく生徒たちも頑張っているのだから、大会にエントリーしてはどうか」という流れになったそうです。

最初は何をすればよいのかわからず、戸惑いや拒否感を示す生徒も一定数いるが、仲間との協働のなかでスイッチが入っていくという。過去には、面倒くさがっていた生徒が最終的に強いリーダーシップを発揮するということもあったそう。

最初は何をすればよいのかわからず、戸惑いや拒否感を示す生徒も一定数いるが、仲間との協働のなかでスイッチが入っていくという。過去には、面倒くさがっていた生徒が最終的に強いリーダーシップを発揮するということもあったそう。

 出場した中2(当時)のWMさんとYMさんらのチームは、日清食品の創業者・安藤百福氏の人生と功績を題材に、演劇で表現しました。
 ストーリーは、医師の卵の女性が壁や悩みに直面しながらも、(安藤氏が開発した)カップラーメンを食べて元気を取り戻していくというもの。擬人化された麺の中の具材たちが、その個性を生かしたアドバイスを送り、女性を励ますというユニークな世界観の作品でした。

 その結果、『ロールモデル』初出場にして全国2位という快挙を達成! 片木真也先生は次のように振り返ります。

「これまでの生徒たちが取り組む姿勢や成果物のクオリティを見ていると、4~5年以内には全国で勝負できるようになるだろうという手応えは感じていました。それがまさか、初めての年からすばらしい結果を出すとは。生徒たちが誇らしいです」

「せっかく出場するなら勝ちたいという気持ちで臨みました。過去の優勝チームの発表動画などを研究しながら、ファンタジー調の演劇という演出に。ただ、演出のあり方一つとっても、自分たちは面白く感じても、見ている人はそう思わないかもしれません。人に伝えることの難しさを知り、どうすれば興味を持ってもらえるのかを考えるのが楽しかったです」(副リーダー・YMさん)

 『コーポレートアクセス』も『ロールモデル』も、チームでの参加が基本。一人ひとりが自分の強みや個性を発揮しながら、同じゴールを目指して協力していきます。皆を鼓舞するのが上手い生徒・情報収集に長けた生徒・動画編集が得意な生徒・アイデア発想に富んだ生徒など、多様な個性の融合が、一つの新しい価値を生み出すのです。その中で生徒たちは、協働力や他者理解の意義に気付き始めます。

 チーム結成は中2進級直後だったので、ほぼ皆が「はじめまして」という状態だったそうです。しかし、チームリーダーを務めたWMさんは次のように話します。

「正直、ほぼ初対面に近いメンバーと協働できるのか、すごく不安がありました。でも、作業を通してどんどんお互いのことがわかってきて、自分の知らないことや苦手なことを、仲間から学べるのがすごく楽しかったです。最終発表の段階では、皆、超仲良しになっていました」

 探究学習などを統括する「特色教育担当室」室長の野田由紀子先生も、そうした生徒の変容は特に印象的だったようです。
「『コーポレートアクセス』に参加した中3チームは、残念ながら受賞には至りませんでした。敗退して悔し涙を流していたほどで、自信も思い入れもあったのでしょう。しかし、何よりも生徒たちは、仲間と1年間かけて一緒に取り組めたことが楽しかったと言っています」

 現在、中3に進級したWMさんとYMさんですが、今年度は『コーポレートアクセス』に挑戦するそうです。
「目標は、2回連続のクエストカップ出場と、そこでの優勝です!」