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中学 受験plus

【中学入試を知ろう】「私立学校で学ぶ」という選択肢⑤
中学入試のしくみをチェック!

子どもたちを取り巻く環境だけでなく、中学入試そのものも毎年変化しています。
高校、大学入試とは異なる中学入試のしくみをしっかりチェックし、志望校の動向にも常に注目しておきましょう。

掲載日:2024/1/18
入試科目
●合否判定は学力重視

 中学入試の合否判定には、「学力試験」「面接や実技試験」「調査書・報告書」の3つの要素があります。しかし、ほとんどの学校は学力試験の結果だけで判定します。なかにはAO入試として作文などを課したり、体力テストを行う学校もあります。国立大学附属中学校では、音楽や図工、家庭科などのテストや実技、朗読、作文などを実施するところもあります。

●入試科目数に注意を

 学力試験を見てみると、関西圏では次のパターンが一般的です。国語と算数の「2科目入試」。これに理科を加えた「3科目入試」と、さらに社会科を加えた「4科目入試」。また、科目数が選べる「選択入試」などがあります。
 いわゆる難関校のほとんどは3科目または4科目入試を採用しています。これらの学校は国公立大学への進学率が高く、理科や社会科を含めてバランスのとれた学力の生徒を求めているわけです。
 一方、中堅校や女子校の多くは2科目入試を行っています。受験生側から考えると、受験準備の負担が軽いのが一番のメリットです。中学受験の準備期間が短い場合、4科目で受験準備するのは難しいため、2科目に集中して受験学力をつけていくことが多いのです。ただし、2科目受験では受けられる学校が制限されてしまうというデメリットもあります。

●多様な選抜方法

 大学入試改革を受けて、単なる学力ではなく、「教科学力以外の力を基準にする」入試が増えてきました。主に『英語入試』『自己推薦型入試』『適性検査型入試』『思考力型入試』などがそれにあたります。最近では、『プレゼンテーション入試』『プログラミング入試』などのユニーク入試も見られます。これらは得意分野を活かせる入試となっており、教科学力以外の強みを持つ生徒を求めている学校の方針が見えてきます。

●面接は志望理由や学校の教育方針を確認して臨む

 入試で面接を課す学校もありますが、大部分の学校では参考程度で合否に影響することは少ないようです。ただし、一部の学校では面接を重視しているところもあります。こういった学校の多くは、次のいずれかの方法を採用しています。

① 保護者面接と受験生面接を個別に実施
② 保護者同伴で面接を実施
③ 受験生だけのグループ面接を実施

 ①と②は面接官に対してあいさつがしっかりできる、受け答えが明確などの礼儀や態度が評価されるようです。③では集団生活に必要な協調性があるか、自分の意見や考えをしっかりと言える表現力があるかなど、筆記試験だけではわからない力が問われます。保護者は、願書に記入した志望動機や、志望校の教育方針を把握しておく必要があります。

入試日程
●午後入試の増加で併願パターンが多彩に

 近年ではすっかり定着した「午後入試」を実施する学校は、2023年度は大阪37校、兵庫22校、京都10校、奈良9校、和歌山4校、滋賀1校が実施。
 この午後入試、より多くの受験機会を提供しようという目的で行われており、受験生にとっては併願校を幅広く選択できるのが利点です。午前入試を受けた後で、同じ中学の午後入試を受けたり、移動してほかの中学の午後入試を受けることが可能になります。
 しかし、時間的に受験することが可能であっても、真剣勝負の毎日、午前・午後と受験することは、体力的にも精神的にも消耗します。単に機会があるからと受験するのではなく、午後入試を「安全校の確保」とするのか、あるいは「あこがれ校にチャレンジ」とするのかなど、目的を明確にして受験するようにしたいものです。

私立中学に合格するには?
●実質倍率に注目する

 受験情報でよく目にするのが「倍率」という言葉です。実は倍率には2種類あるのをご存じですか?
 1つは「出願倍率」です。これは募集定員に対して、どれくらいの人数が出願したかを表すものです。したがって、受験者からの人気度を読み取ることができるでしょう。しかし、出願したからといって、実際に受験するとは限りません。すでに第一志望校に合格した人の多くは併願校を受験しませんし、さまざまな理由で受験しない人が存在します。それに、学校は募集定員を上回る合格者数を発表します。合格しても、志望順位の高い他校に入学してしまう受験生がいるからです。このため、出願倍率は実態とはかけ離れた名目的な倍率と言えます。
 そこで現実的な数字として見ていくのが「実質倍率」と呼ばれるものです。これは、学校が発表した合格者数に対して、実際に受験した人数で算出します。こちらのほうが入試当日にどれくらいの競争率になっているかという実態を把握できます。前年度の出願倍率と実質倍率の関係を参考にして見ることが大切です。

●合否を分ける「合格ライン」

 入学試験では、得点が高い順に合格者を出していきます。その際、科目ごとに最低点を設定するのではなく、合計した点数で判定するのが一般的です。ただし1科目でも学校が決めた基準点に達しなかった場合は不合格にする学校もあります。
 合格点が上位の受験生から合格者を出していき、中学側があらかじめ設定した合格者数を満たすと、それより点数の低い受験生が不合格になります。たった1点が明暗を分けるわけですから、とても大きな意味を持ちます。
 合格と不合格を分けるラインを「合格ライン」や「ボーダーライン」と呼びます。点数ではなく得点率(%)で表すこともあります。
 合格ラインは学校によってさまざまですが、60%〜70%というのが一般的です。受験では、合格ラインをいかにしてクリアするかが大切になります。
 同じ学校でも、入試問題が難しくなれば受験生の平均点が下がり、合格ラインも下がります。また、受験生が増えて倍率が高くなると、それだけ合格ライン上の人数も増えます。このため、合格ラインを押し上げる方向に作用します。
 実際の入試では、合格最低点を大きく上回る受験生は比較的少数で、合格ライン付近に多くの受験生が集まります。満点を取る必要はありませんが、「ケアレスミスに注意」というのが合格の鉄則といわれています。

●中学受験の偏差値の特殊性

 合否の目安となるのが「偏差値」です。自分の得点の相対的な位置や、入試難易度を知るための判断材料になるからです。
 しかし中学受験の偏差値と高校・大学受験の偏差値を同じものと考えていませんか?実は、同じ偏差値でも、その意味するところには異なる面があります。
 中学3年生のほぼ全員が高校に進学しますから、高校受験で「偏差値50」ならば、同年代のちょうど平均的な学力だと考えていいでしょう。
 一方で、関西圏の中学受験率は10%程度。中学受験生は小学校での成績上位層が中心となっているので、中学受験で「偏差値50」ならば、小学生全体の平均ではなく、かなり学力の高い子どもだと考えられます。実際、高校募集がある中学の場合、中学の偏差値が併設高校より10ポイントは低くなっています。高校受験と比べて、中学入試では偏差値が低く出てしまうのです。