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私立中高進学通信

2026年神奈川版

注目! News and Topics

神奈川学園中学校

自分の学びを自らデザインする新カリキュラム
「SDL(Self-Driven Learning)」

KG OPEN HUBの校外講座。
鎌倉ガイド協会の方と新緑の鎌倉を歩き、教室の外にある学びを体験しました。

校長/及川正俊先生

 神奈川学園では2026年度から、新たな学びの仕組みとして「SDL(Self-Driven Learning)プログラム」をスタートさせました。これに伴い、従来の週6日・3学期制から週5日・2学期制へと移行。土曜日には必修授業を設けず、生徒一人ひとりが自ら過ごし方を考え行動する「デザインする土曜日」が始まっています。

 大きな改革の背景には、社会の変化に対する危機感と期待がありました。

「今日の正解が明日の正解とは限らない時代です。卒業後も自ら学び続け、アップデートしていける人でなければ、豊かな人生を歩んでいくことは難しいでしょう。もちろん、これまでもそうした力を育ててきましたが、より特化していく必要性を感じたのです」

 そう話すのは及川正俊校長先生です。

土曜日を自分で
デザインする

「生徒一人ひとりが潜在的にもつ可能性を、もっと引き出せるような仕組みをつくりたいと考えました」

 そこで生まれたのがSDLプログラム。Self-Driven Learning=「自らが主体となって進める学び」です。同校が長年大切にしてきた「自立」や「判断力」を、より具体的な形で育むための挑戦でもあります。

「自分なりの理想をもち、その実現に向かって歩みを進める人になってほしい。そのためには、自分で選び、自分で決めて行動する経験が必要です。
 これまでも研修旅行やフィールドワークなど、自ら選ぶ場面はありました。例えば、高1のフィールドワークは行き先を複数のコースから選べますが、それはあくまで学校が用意した枠内における選択です。SDLでは、もっと広い世界の中から自分の興味や関心を見つけてほしいと考えています」

 SDLの象徴ともいえるのが「デザインする土曜日」です。土曜日は授業を行わず、生徒自身が学びや活動を自由に組み立てます。

「すでに好きなものがある生徒には、それをどんどん突き詰めてほしいと思います。探究や部活動に打ち込む生徒、ボランティア活動に参加する生徒も出ていますね。習い事に挑戦したり、自習室で学習に集中したりも可能です。
 SDLでは、自分で時間を使い、自分で選択することが大切なのです」

自由な土曜日を支える
学習設計と伴走の仕組み

 一方で、特に中学生の段階では「何をしたらよいかわからない」と戸惑う生徒も少なくありません。

 そこで担任との面談や日々の「Diary」(※)を通して、「今度の土曜日はどう過ごそうか?」と問いかけながら、一緒に考える機会を設けています。

 週末には自習室も開放。午前9時から午後6時まで自由に利用でき、大学生メンターが常駐して学習相談や質問にも応じています。

 週5日制へ移行しますが、授業時間数そのものは維持されています。土曜日に行っていた授業を平日に割り振り、1日の授業数を6時限から7時限へ変更。授業時間は50分から45分へ短縮する一方で、2学期制の導入や夏休み期間の調整によって、授業日数は増やし、学習量と学習機会を確保しています。

「授業の質も量も変えていません」と及川校長先生は強調します。むしろ、生徒たちの生活にはメリハリが生まれつつあると感じているそうです。

「平日はしっかり集中して学び、土日は自分の時間として活用する。そうしたリズムが少しずつできてきたように見受けられます」

※Diary…中1から中3で実施。生徒は毎朝「Diary」を提出し、担任・副担任がコメントを添えて返却します。

学校の中に社会を
「KG OPEN HUB」

 SDLプログラムのもう一つの柱が、「KG OPEN HUB」です。

 土曜日を活用し、大学や企業、地域社会と連携した多彩な講座や体験活動を展開する取り組みで、2026年度は前期・後期合わせて約170種類のプログラムが用意されています。

 同校では以前から大学や企業との連携を進めてきましたが、KG OPEN HUBではその機会をさらに拡大。テーマは実に幅広く、心理学やソーシャルデザイン、JALのお仕事講座、フィールドワークなどさまざまです。

 講師を務めるのは大学教員や企業の方々だけではありません。国立大学で研究に携わる卒業生や、絵本作家として活躍する卒業生など、同校とつながりのある多彩な人々も登壇します。

「生徒たちにとっては、『こんな生き方もあるんだ』『こんな大人になりたい』というロールモデルにもなっていると思います」

 生徒たちは多様な講座の中から、第1希望から第10希望までの候補を提出し、自分に合ったものを選択します。

 ここで大切にされているのは、知識を増やすことだけではありません。

「授業の延長のようなものばかりにならないよう意識しています。まずは興味を広げ、『ちょっとやってみようかな』と意欲を引き出すことを大切にしています」

自分の生き方を
見つける6年間へ

「中高6年間は、自分の生き方を見つけるための大切な時間です。本校には、多様な人との出会いはもちろん、新しい世界を知り、今まで考えもしなかった道を見つけられる機会もたくさんあります」

 及川校長先生が思い描く今後は、生徒たちが自分だけの「好き」や「夢中になれること」を見つけ、それを原動力に未来を切り拓いていく姿です。

 土曜日の過ごし方も、KG OPEN HUBでの出会いも、そのための第一歩。一つひとつの経験が、新たな興味や挑戦へとつながり、やがては自分らしい生き方へと結びついていくはずです。自ら学び、自ら選び、自ら未来を描くSDLプログラムには、そんな6年間への期待が込められています。

KG OPEN HUB
年間170種類の講座を開講!

 土曜日に年8回実施される「KG OPEN HUB」は、学校と社会をつなぐ開かれた学びの場です。同校の先生に加え、大学・企業・研究機関・自治体・専門家などの協力のもと、現実社会の課題や多様な体験・学びに触れることができます。前期・後期合わせて年間170種類の講座が用意されています。

アクセンチュア株式会社と連携したデータサイエンス講座。遊園地の再生をテーマに、中2~高2生がデータ分析とディスカッションに取り組みました。
横浜市歴史博物館で横浜の先史時代について学び、大塚・歳勝土遺跡も見学しました。
中3生以上を対象とする講座。西グラウンドでメジャーとGPSを使い、地球の大きさを測定しました。
ミュージカル『アラジン』の「フレンド・ライク・ミー」に挑戦。歌とダンスを短時間で仕上げ、一つの作品を完成させました。
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