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私立中高進学通信

2026年9月号

中1の始め方

二松学舎大学附属柏中学校

6年間のスタートを全校で迎える
安心感が伸びる力に

校内ツアーを終えた中1生たち。

 今年で創立149年となる二松学舎。その伝統とともに「論語教育」に根差す仁愛の精神もしっかり受け継がれており、中高の教職員・生徒が一体となって、新入生を温かく迎えます。

オリエンテーションは時間をかけて
「居場所」としての安心をつくる期間
中1の授業風景

「『黄金の1週間にしようね』 と、教員も毎日集まって試行錯誤するんです」と話すのは、中1学年主任の石井恵子先生。入学式後に1週間をかけてオリエンテーションを行うねらいについて伺いました。

「目的は2つあります。1つは心理的サポート。期待や希望を胸に入学した新入生にとって、緊張や不安を抱えたまま学校生活をスタートさせることは大きなストレスです。その状態のまま授業が始まると、『新しい生活に慣れなければいけない』『勉強も頑張りたい』とどちらにも力が入りすぎてしまい、気持ちのゆとりを失ってしまいます。新入生にとっては通学バスに乗って学校へ通うだけでも今までの生活とは全く違うので、まずは新しい友達との出会い・アイスブレイクの時間を確保して、緊張や不安を軽減するように努めています。
 もう1つは、運用面を円滑に進めていくための実務的な期間でもあることから、全校共通のルールや施設の使い方、教科書・iPadの配付などをこの期間にまとめて実施します。中高6学年が同じ時間を共有することで、年間の授業・活動がスムーズにスタートできるようになるのです」

ホームルームは1日3回
チャイムなしで自律行動を促す
オリエンテーション最終日、食堂でのランチタイム

 中学校では、登校時・昼食後・放課後と1日に3回ホームルームを実施しています。

「ホームルームでは1日の流れや大切な話を皆で確認します。本校にはチャイムがありませんので、次の授業に間に合うよう動くにはどうしたらよいかを、自分たちで考えて準備もして、友達同士で声をかけ合い、“2分前着席”を目標に行動する習慣を身につけていきます」

 また、オリエンテーション期間には、先輩による校内ツアーや食堂でのランチタイムも組まれています。

「校内ツアーでは、中3生が班に分かれて校内を案内してくれます。中1生の教室まで案内してくれるので、ツアーを終えて戻ってきた新入生たちは、『先輩たちが優しかったね』と口々に言いながら安心した表情を浮かべています。また、オリエンテーションの最終日には、食堂でのランチタイムも設けています。食堂の利用方法を覚えてもらうことが目的ですが、この1週間で『クラスメートの顔がわかったね、打ち解けたね』という親睦会の意味も兼ねて実施しています」

自然豊かな立地を活かした校外学習
探究心が学習者を育てる

 徒歩圏内に手賀沼の大自然が広がり、季節ごとに田植えや稲刈りを体験できます。文豪も愛したこの地には、水や鳥について学べる施設もあり、年間を通して多彩な体験プログラムが組まれています。

「7月と11月に行うスクールヤードでは、農業、竹、鳥、文学のなかから好きなテーマを選び、聞く・考える・質問するという探究の手法を学んでいきます。自分の内にある『何でだろう』を言語化し、その謎を解くにはどうしたらよいかを、体験するテーマのなかから自身で見つけていきます」

たんぼの教室で田植えを体験
グローバル探究コースの校外学習(JICA地球ひろば/東京都新宿区)

スクールヤード(竹林班)体験の様子

伸びるチャンスを見逃さない!
石井恵子先生
(芸術科/中1学年主任)

「学年目標は“言葉をつなぐ”。相手の立場や気持ちを理解しながら話を聴く力・伝える力を育てるのが、今この時期に大切なことだと思っています。聴く姿勢は学習面・人間的成長の両方に大きく影響します。できた時にはたくさん褒めて、しっかり伸ばしていきます」

進学通信 2026年9月号
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