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私立中高進学通信

2026年7月号

未来を切り拓くグローバル教育

佼成学園女子中学校

毎年の海外研修が学びを動かす
中学『グローバルコース』

韓国研修でのフィールドワークのリハーサルとして、東京・新大久保のコリアンタウンを訪れ、調査内容をポスターにまとめて発表しました。

韓国研修でのフィールドワークのリハーサルとして、
東京・新大久保のコリアンタウンを訪れ、調査内容をポスターにまとめて発表しました。

 第二外国語の習得、独自の探究授業など、国際社会で活躍するための力を中1から育成する『グローバルコース』。
 毎年の海外研修を軸に、語学力だけでなく、多様性の理解と論理的思考力を実体験のなかで育てています。

中1・韓国研修で多彩な体験
同世代との交流が刺激に
2025年度グローバスコース担任/髙田慎太郎先生2025年度グローバスコース担任/髙田慎太郎先生

 2025年度より中学に、『リベラルアーツコース』『グローバルコース』の2コース制を導入した佼成学園女子。いずれのコースにおいても、英文法を週4時間、ネイティブ教員による英会話を週4時間、音楽と美術のイマ―ジョン授業を週2時間と、英語の授業数を週に計10時間確保。基礎から着実に英語力が伸ばせる独自の英語教育を実践しています。

「英語と数学は習熟度別の少人数クラスで行っています。英検は全校一斉受験とし、対策講座も充実させています。また中3では、両コースともにニュージーランド修学旅行を実施し、継続して現地に滞在する希望制のニュージーランド中期留学も、コースの分け隔てなく参加が可能です」(広報部長/楓淳一郎先生)

 高い英語力の養成に加え、『グローバルコース』では中1で韓国、中2でフィリピン、中3でニュージーランドと、毎年の海外研修を柱に、国際理解力と探究力を養うカリキュラムを展開しています。

 2026年3月には、『グローバルコース』1期生が韓国研修を実施しました。同行した髙田慎太郎先生は、その様子を次のように話します。

「1日目と2日目は、ソウルタワーや明洞の見学に加え、安重根義士記念館や植民地歴史博物館を訪れました。北朝鮮より逃れた脱北者の方からお話を直接伺う機会も設け、歴史への理解を深めています。3日目は、午前にK-POPダンススクールで体験、午後は現地の女子校を訪問。最終日はチマチョゴリの着付け体験と撮影を行い、充実した4日間となりました。授業で習った韓国語を、つたないながらも使う場面がありました。
 なかでも、大きな刺激となったのがフィギョン女子中学校との交流です。現地の生徒たちから非常に温かな歓待を受け、『もっと話したい』『仲良くなりたい』という思いが、語学学習への意欲を高めていました。
 韓国語で伝えられないときには、あきらめずに英語での会話に挑むことを通して、生徒たちは英語が国際的なコミュニケーションツールであることを実感していた様子でした。韓国の生徒たちは英語が堪能で、そこにも刺激を受けていました」

韓国研修では、繁華街でのショッピング繁華街でのショッピング
チマチョゴリの着付け体験チマチョゴリの着付け体験
現地の女子校との交流現地の女子校との交流

韓国研修では、繁華街でのショッピングやチマチョゴリの着付け体験、
現地の女子校との交流など、韓国ならではの体験を実施。
生徒たちからは現地の女子校との交流が「最も印象に残った」という声が多く聞かれました。

『ジャーナリズム』の授業で習得した探究スキルを
海外研修で活かし、磨く

 グローバルコースでは、海外研修と連動させ、第二外国語や独自授業『ジャーナリズム』も展開しています。1期生は入学後、韓国語の学習に加え、探究活動の基礎となるインタビュー手法や調査の進め方を段階的に身につけてきました。

「『ジャーナリズム』の授業では、関心のあるテーマについて調べ、レポートにまとめるところからスタートします。その後、地域の方や海外研修先での現地の方へのインタビューなど、実践的な活動を通して学びを深めていきます。韓国研修においても、現地の方々に質問する機会を設けました。
 第二外国語は、中1で韓国語、中3でフランス語などから選択して学んでいく予定です。韓国研修を経て、生徒から『もっと韓国語を学びたい』という声も多く上がっており、今後の科目構成について検討を進めています。
 生徒たちは、研修や日々の学びを通して、たくさんの発見をしています。このチャレンジ精神を大切にしながら、知的好奇心をさらに広げ、学び続けていってほしいと考えています」

参加生徒インタビュー
「もっと話したい」が
英語へのモチベーションに
F・Aさん(グローバルコース・中2)F・Aさん(グローバルコース・中2)

 英語をもっと学びたいという思いと、「グローバルコースの1期生」という点に惹かれて入学しました。もともとレポートを書くのは苦手でしたが、「ジャーナリズム」の授業で基礎から学び、好きなテーマについて調べてまとめていくうちに、少しずつ克服できていると思います。

 韓国研修では、北朝鮮からの脱北者の方によるお話が特に印象に残っています。食べものや自由がなく、家族とも離れ離れになったという体験を直接聞き、関心のあった問題への理解が深まりました。また、3日目に訪問したフィギョン女子中学校の生徒が、私たち一人ひとりの名前を日本語とハングルで併記したプレートを用意し、出迎えてくれたことにとても感激しました。彼女たちの多くは英語が堪能で、日本語の授業があるため日本語を流暢に話す生徒もいて、「もっと語学ができるようになりたい」という意欲が湧きました。せっかく韓国語を習い始めたので、もう少し韓国語の勉強も続けたいと思っています。

 校内では年2回「英検まつり」があり、自然と学習への意識が高まります。将来は外国語分野への進学をめざし、中学のうちに準2級、さらに2級の取得を目標に頑張りたいです。


行って初めてわかった
“ニュースでは見えない韓国”
S・Sさん(グローバルコース・中2)S・Sさん(グローバルコース・中2)

 幼稚園の頃にインターナショナルスクールへ通っていた経験から、中学でも英語をしっかり学びたいと考え、佼成学園女子に入学しました。グローバルコースは個性豊かで明るい生徒が多く、すぐに友達ができました。クラス替えがなく、3年間同じ仲間と過ごせる点も魅力です。

 歴史が好きなため、韓国研修は特に楽しみにしていました。事前学習では「強制労働」について調べ、理解を深めるようにしました。現地ではフィギョン女子中学校を訪問し、ダンスや授業を通して交流し、SNSを交換して仲を深めることもできました。

 日韓関係についてニュースでいろいろ見聞きしますが、実際に韓国へ行ってみると反日感情のようなものは感じられず、親切な人ばかりで印象が変わりました。ネイティブの韓国語に触れられたことも貴重な経験です。

 また、『韓国フェア』や『韓国研修報告会』の実行委員にも自ら手を挙げて参加しました。報告会では「食」をテーマに、韓国研修で学んだことや経験したことを話しました。今後も機会があればいろいろなことにチャレンジしていきたいです。フィリピン研修も楽しみですし、中3のニュージーランド中期留学にも参加したいです。

「やりたい」を引き出す、生徒主体でつくる学び
生徒主体で企画運営を行った『韓国フェア』の様子。生徒主体で企画運営を行った『韓国フェア』の様子。

「本校では、生徒主体の活動が数多く行われています。韓国研修に向けて『韓国に関するゲームやクイズの大会を企画してみてはどうか』と生徒に提案したところ、S・Sさんをはじめ生徒自らが手を挙げ、実行委員としてフェアの企画・運営を担ってくれました。
 また、研修の成果を保護者や後輩に伝える『韓国研修報告会』でも、生徒たちが実行委員会を立ち上げ、企画から運営まで主体的に取り組んでくれました。多くの生徒が積極的に参加していたことが印象に残っています。
 今年4月には2期生も入学し、1期生は先輩として『韓国語を教えたい』『自分たちの経験を伝えたい』と意欲を見せています」(髙田先生)

中学3年間で韓国・フィリピン・NZへ
テーマも変えて学びを多層化
ニュージーランド修学旅行では、現地の農家でファームステイを体験。ニュージーランド修学旅行では、現地の農家でファームステイを体験。

 中学『グローバルコース』では、毎年の海外研修を通して探究的な学びを深めるカリキュラムを展開しています。訪問先やテーマを変えることで、多面的に異文化理解を促している点が特徴です。中2のフィリピン研修では、事前に歴史を学び、平和について考える学びを展開。中3のニュージーランド修学旅行では、3年間の英語学習の集大成として、現地でのコミュニケーションを中心に活動します。

「ニュージーランド修学旅行は1週間の日程ですが、希望者はそのまま現地に滞在し、提携校で約2カ月間の中期留学に参加できます。中3生の半数近くが中期留学を希望し、英語力の向上とともに、学習意欲を高めて帰国しています」(楓先生)

(この記事は『私立中高進学通信2026年7月号』に掲載しました。)

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