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私立中高進学通信

2026年特別号

私学だからできるオリジナル教育

東海大学付属浦安高等学校中等部

中1「南房総自然体験教室」
体験を通して培う自立心と
第一次産業への理解から広がるキャリア教育

お話を伺った中1生の2人と、中1学年主任の江原秀則先生。

お話を伺った中1生の2人と、中1学年主任の江原秀則先生。

 東海大学付属浦安高等学校中等部では、入学から間もない中1生を対象に、5月に3日間の日程で、千葉県・南房総の宿泊行事「自然体験教室」を実施しています。中1学年主任の江原秀則先生にはこの活動に込められた思いを、今年参加した生徒たちにはそこで得た成長について話を聞きました。

仲間との関係づくりと
自然・産業への理解を促進

 中学入学直後の4月から5月は、さまざまな小学校から集まった生徒たちが、新たな人間関係を築き始める時期。その大切なタイミングに同校は、南房総での宿泊行事「自然体験教室」を実施しています。

「最も大切にしているのは、クラス内の相互理解と友達づくりです。入学してまだ1カ月ほどですから、新しい学校生活や通学、部活動など、生徒たちは想像以上に大きな環境変化のなかにいます。だからこそ、日常から少し離れた環境で、お互いを知り、協力しながら過ごす経験を大切にしています」(江原先生)

 もう一つ、この行事には同校ならではの学びがあります。

 それが、千葉県内の第一次産業への理解です。

「本校では『大学の先にある、人としてのあり方・生き方の研究』を学びのテーマとしています。社会貢献を考える前に、まずは自分で社会の営みを体験し、感じておくことが大切です。そのスタートラインとして、農業や漁業に触れる機会を設けています」

自然体験を通して育む
自立心と将来への視野

 今年で4年目を迎えた南房総での自然体験教室。生徒たちは3日間を通して、仲間との関係づくりと自然・産業への理解を深めていきました。

■1日目 歴史や農業に触れ、仲間との距離を縮める

 初日は、まず市原歴史博物館での火起こし体験。火打石を使った体験や展示学習を通して、地域の歴史や暮らしについて理解を深めました。

 午後は南房総に移動し、田植え体験へ。実際に田んぼの中に入り、苗を1本ずつ植える作業に挑戦しました。

 夜には全員でレクリエーションを実施。まだ緊張の残る時期だからこそ、交流を深める時間が意識的につくられていました。

「グループが固定される前にいろいろな人と関わってほしいので、会話が自然発生するようなゲームを企画しました。」(江原先生)

■2日目 探究活動と発表を通して相互理解を深める

 2日目は、沖ノ島と大房(たいぶさ)岬に分かれての探究活動。ガイドの方から説明を受けながら、南房総の自然や歴史、地形について学びました。

 夜には、学習発表会を開催。班ごとにそれまでの体験を振り返り、印象に残ったことや得られた学びをまとめて発表します。発表方法は役割分担も生徒たちに委ねられています。

「話したことのない相手と協力して発表をつくることで、お互いを理解する機会になります。発表の完成度だけではなく、その過程も大切にしています」(江原先生)

■3日目 食を支える現場を学ぶ

 最終日は、びわもぎと地引網を体験。もいだ果物と獲った魚にじかに触れ、食を支える現場に触れる貴重な時間となりました。

「農業や漁業の大変さ、食が届くまでの過程を知ることは、将来の進路やキャリア形成にもつながります。東海大学には海洋学部や農学部もあるため、今後は大学との連携もさらに深めていきたいと考えています」(江原先生)

 活動中、生徒たちには部屋長や生活係などの役割も与えられます。

「わずか3日間ですが、責任感が目に見えて変わってくるんです。親元を離れ、自分たちで考えて行動する経験が、自立につながっていきます」

 一人では生活できないこと、仲間と支え合うことを、この体験のなかで学んでいきます。

 今回の自然体験教室を皮切りに、体育祭や定期試験など学校生活では行事が続きます。

「大変さもあるでしょうが、限られた時間をどう使っていくかも中学での学びです。私たち教員も、朝のHRから下校まで生徒を丁寧に見守り、教科担当や保護者とも連携しながら支えていきます」

 学年教員に加え、校長も同行するという自然体験教室。毎年内容を見直しながら、より良い学びへとブラッシュアップを続けています。

生徒VOICE
友だちとたくさん話せて
学校がもっと楽しくなりました
Iさん(中1・野球部)Iさん(中1・野球部)

 一番楽しかったのは、宿舎でみんなと過ごした時間です。最初は少し緊張しましたが、学校生活のことやゲームの話でだんだん話せるようになり、仲が深まりました。

 特に印象に残っているのは沖ノ島です。洞窟の中を通って、その先に見えた海がすごくきれいでした。普段は自然と縁遠いので、景色や緑の多さにも感動しました。

 立候補して、部屋長も務めました。会議で聞いたことを班のみんなに伝える役だったので少し緊張しましたが、みんながしっかり聞いてくれて助かりました。まとめるのは大変でしたが、責任をもって行動することの大切さを学べたと思います。

 最初は集合時間ギリギリになる場面もありましたが、途中から班のみんなで声をかけ合って、早めの行動ができようになりました。

 自然体験教室を通して、クラスのみんなとの距離が縮まったと思います。これからの学校生活でも協力すること、時間を守ることなど、自然体験教室で学んだことを意識していきたいです。

 田植え、地引き網漁やびわ狩りなどの第一次産業体験も、とても印象に残っています。特に地引き網漁では、仲間と力を合わせて網を引くことの大変さを実感しました。実際に体験することで、漁業に携わる方々の工夫や苦労を知り、普段食べている魚が多くの人の努力によって届けられていることを学びました。

生徒VOICE
これまで話したことがない人とも
仲良くなれました
Yさん(中1・水泳部)Yさん(中1・水泳部)

 最初は、親元から離れて友達と3日間過ごすことに少し不安がありました。でも、実際に行ってみるとすごく楽しくて、普段話さない人ともたくさん話せました。

 特に楽しかったのは沖ノ島での活動です。みんなで自然を見たり、生き物を探したりしているうちに、心の距離が縮まっていきました。

 夜のレクリエーションも印象に残っています。「言葉を使わず誕生日順に並ぶ」というゲームでは、ジェスチャーだけで伝えるのが難しかったけど、積極的に協力できて面白かったです。

 私も部屋長を担当しました。会議で聞いたことを忘れそうになった時、班の友達が助けてくれて、「一人じゃなくてみんなで協力することが大事なんだ」と感じました。

 自然体験教室の後、クラス内が前より話しやすい空気が流れていて、体育祭でもその団結力を活かせました。

 来年参加する後輩には、不安でもまずはいろいろな人と話してみようと伝えたいです。3日間ですごく仲良くなれると思います。

 第一次産業に実際にふれられたことも、この研修ならではの貴重な経験でした。びわ狩りでは、実際に木になっているびわを初めて見て、新鮮な驚きがありました。1日目の田植え体験とあわせて、食べ物は長い時間と手間をかけて育てられていることを実感し、食への感謝の気持ちが深まりました。

受験生へのメッセージ
自分のやりたいことや目標をもって
本校に来てください
中学1年学年主任・中等部野球部監督 江原秀則先生中学1年学年主任・中等部野球部監督
江原秀則先生

 本校は、中高大と続く10年間の学びの中で、自分の好きなことや興味のあることを思い切り追究できる学校です。

 勉強と部活動どちらか一方ではなく、両方に全力で取り組めるようなサポート体制を敷いています。また、「これをやってみたい」「こんな自分になりたい」という思いを大切にしながら、一人ひとりが自分の可能性を広げていける環境も整えています。

 東海大学は全国にキャンパスがあり、学校間交流や大学とのつながりも豊富です。中学3年次にはニュージーランド研修もあり、教室の外に広がる学びに触れる機会もあります。

 中高時代の経験が、将来の進路や生き方につながっていく。そんな実感をもてる学校です。

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