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私立中高進学通信

2026年特別号

卒業生が語る私の成長Story

東洋英和女学院中学部

社会の第一線で
それぞれの使命を生きる

医師 大内 麻代さん(2015年3月卒業)(写真左)
東京建物株式会社 萩生田 汐音さん(2017年3月卒業)(写真右)

 卒業してなお、人生の節目で立ち返るのは、日々の礼拝で受け取った言葉たち。座右の銘としている大切な言葉を綴っていただきました。

卒業生の現在と東洋英和での日々
萩生田さんデベロッパーは、多くの関係者と対話を重ね、街づくりと建築で価値を創造していく仕事です。意見を調整し、プロジェクトが前に進むと、大きな達成感があります。(萩生田さん)

 大内麻代さんは卒業後、群馬大学医学部へ進学し、現在医師6年目・小児科医4年目として活躍しています。入院していた子どもたちが、元気になって帰っていく時が一番うれしいと話します。

 一方の萩生田汐音さんは、東京工業大学(現・東京科学大学)建築学系を卒業し、総合不動産デベロッパーに就職して4年目。ビルエンジニアリング部で、大規模オフィスやホテルの開発プロジェクトを担う業務に就いています。

 そんな卒業生のお二人に、東洋英和での中高時代を振り返っていただきました。

中高6年間で「最も印象的だったこと」は?

 萩生田さんにとって大きな意味をもったのは、部活動でした。

「中高を通してテニス部に所属し、部長も務めました。今の自分は、あの時の経験がつくってくれたと思っています。小学生の頃の私は、声も小さく、人前に出ることも苦手だったのですが、テニス部で鍛えられました。大きな声で挨拶をする、周囲と協力し合うなど、人と向き合う姿勢を身につけることができました。高2で部長になった時は、最高の部活動にしたい! と燃えていました。ただ部長になった当初は、『自分がみんなを引っ張らなければ』と空回りしていた時期がありました。その時に同級生から、『一人で完璧をめざすのではなく、みんなでつくっていけばいいじゃない』と言われて、考え方が変わりました。そこからは、常に仲間と対話を重ねるように心がけるようになりました。それが今の私の基盤になっています。

 引退時に、後輩から『今までの人生で、一番充実した1年でした』というメッセージをもらえたことが、今でも忘れられません。大学でも社会人になった今も、関わるすべての方が納得できる合意形成を大切にしながら物事を進めるという、私のスタイルにつながっています」

 大内さんも、ボランティア活動や委員会など多彩な中高時代を送ってきました。「東洋英和は、一人ひとりの興味や意欲を尊重し、背中を押してくれる環境でした」と振り返ります。

 印象的だったのは、毎日の礼拝。クラスはいつもにぎやかで楽しかったのに、礼拝だけは、静かに深く心にしみ込むような時間でした。

「ある日の礼拝で、欧米のクリスマスでよく行われているという『シークレットサンタ』のお話がありました。誰かのために、毎日何かひとつ喜んでもらえることをこっそりしてあげて、最後に『あなたのサンタさんは、私だったの』と明かし合う行事でした。これをクラスのみんなでやってみよう! ということになったのです。毎日、誰かが喜んだり、びっくりしたりする姿を見ることがとてもうれしかったことを覚えています。『相手のことを考え、相手のために行動する』ことの喜びは、この時に知った気がします」

自分で見つけた道を自分の足で歩いていく
大内さん『The best is yet to be』は、学年の卒業記念の指輪にも刻んだ大切な言葉。『最善は最も後に来たる』、その言葉を胸に、日々を生きています。(大内さん)

 東洋英和女学院では、「敬神奉仕」を学院標語に、神への信頼と他者への奉仕を教育の出発点としています。一人ひとりが神によって与えられた賜物〈タラント〉に気づき、それを他者や社会のために活かしていく。その考え方は、日々の学校生活や進路選択にも息づいています。

 大内さんは、迷いながら自ら進路を切り拓いていきました。

「もともとは、幼稚園の先生になりたいと思っていたのですが、授業を通して理系学問への興味に気づきました。また将来について考えていくうちに、人のために尽くす仕事が、きっと自分の原動力になっていくと思いました。そこで高1で医師をめざそうと決めました」

 進路決定後は、先生方の手厚い支援を受け、医学部受験に挑みます。

「推薦入試に向けて、小論文や面接、専門性の高い問題まで一緒に対策してくださいました。過去問は難しく、英語で書かれた文章のなかに生物の問題があるような、教科横断型の複雑な問題にも、教科を超えて先生方が相談に乗ってくださいました。放課後や休み時間にも質問させてもらい、本当に手厚くサポートしていただきました」

 萩生田さんは、建築への関心を起点に進路を探りました。

「自宅周辺の街並みが変わっていく様子を見て、建築に興味をもつようになりました。東京工業大学で学ぶうちに、一つの建物の設計だけでなく、街と人の未来を考えるような街づくりに興味がふくらみ、デベロッパーに就職しました。」

 同学の研究室の恩師の指導方針にも、東洋英和女学院との共通点を感じたそうです。

「『あなたは何をしたいのか』を尊重してくださる先生で、方向を示すのではなく、自分自身が蒔いた種を育てていく中で、先生は必要なときに水や栄養をくださいました。自分で選び、自分の意思で進んでいく感覚が、東洋英和女学院と重なったのです」

東洋英和で得た、最も大きなものは?

 萩生田さんは迷いなく「聖句と、そこから育まれた心の強さです」と答えます。

「苦しい時ほど『あなたはどうしたいのか』と問われ、自分に問い続ける時間がありました。自分の選択に責任をもちながら歩んだ6年間だったと思います。先生や友人、周囲の支えがあったからこそ、今の自分があります」

 大内さんも同じく「礼拝や聖句が人生の支えになっている」と話します。

「仕事で悩んだ時も、礼拝で聞いた言葉や聖句を思い出します。全てに意味があり、この経験の先に次の道があると考えられるようになりました。東洋英和では『賜物』、一人ひとりに与えられたものがあるという考え方を学びます。思うようにいかないことがあったとしても、自分には価値があり、ありのままの自分で前に進んでいい。その感覚が自信につながっています」

 さらに、今も続く同級生との深いつながりも、かけがえのない財産だと言います。

「東洋英和の友人たちとは、今でも定期的に会っています。楽しい話だけでなく、人生の悩みや価値観についても深く語り合える存在です」

 東洋英和女学院で育まれた学びや信念は、今もなお、それぞれの歩みの礎となっています。

恩師からの応援メッセージ
自分に与えられた「賜物」に自ら気づき
他者や社会のために活かしていく

 在学中から、二人ともそれぞれの場で輝きを放っている生徒でした。本校で大切にしている「賜物」の考え方のように、自分に与えられた力や個性に気づき、それを社会や誰かのために活かしていく。そんな姿を体現している、誇らしい卒業生だと思っています。(諸澤珠実先生)

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