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私立中高進学通信

2024年4月号

私学だからできるオリジナル教育

東京純心女子中学校

“なりたい自分”を見つける
『FYMプロジェクト』

授業は午後1時まで、午後は自由に講座を選ぶ新しい時間割が2023年度から本格始動。生徒は「自らの使命」を見つけようと多彩な活動にチャレンジしています。

オーストリアから来日した大学生、トリスタン・ダハさんと交流する奉仕・研究活動『トリスタンと平和について考えよう』の講座。取材日のテーマは「ホロコースト」。

時間割を大胆に変更
「45分5時間制」

 キリスト教精神に基づき『聖母マリアのように神様にも人にも喜ばれる、清く、賢く、優しい女性』を育てることを建学の精神とする同校。変化の激しい現代社会にあって、何が自分にできるのかを判断し、行動に移せる生徒を育てるための新しいカリキュラム『FIND YOUR MISSION(FYM)プロジェクト』が2023年度から始まりました。

 FYMプロジェクトは、1コマ45分間の授業を5時間目まで行う『正課授業』(水曜日のみ7時間授業)と、お昼休みを挟んだ午後2時からの『充実した放課後活動』に分けられます。『正課授業』では各教科ともに小テストを行う機会を増やし、デジタル教材やICTを活用したアプリ学習などで、一人ひとりに適合した学びを実践し、カリキュラム変更前よりも個別最適な指導のもと、生徒の学力を確実に伸ばしています。

午後はすべて
好きなことを、好きなだけ

『充実した放課後活動』では多種多様な体験活動の講座が年間40以上も開講され、生徒は好きな講座を受講することができます。2023年度の3学期には、ソフトボールやインドアホッケーなど身体を動かす講座や理科実験、ドローン操縦などの理系講座、料理や手芸、保育園ボランティア、ボードゲーム製作など多彩な講座が開講されました。指導するのは同校の先生方ですが、専門的な外部講師を招いて、本格的に取り組む講座もあります。

 生徒は学期ごとに受講する講座を決め、自分だけの時間割で学びます。毎日受講してもいいですし、週に1日は『チューターのいる自習室』(自学自習)に充てたり、習い事を優先してもかまいません。講座の後は、部活動に参加する生徒がほとんどです。

 こうした自由度の高い学び方を採り入れた背景について、教務部副部長の野田裕代先生は次のように話します。

「豊かな人間性や主体性を育むための体験活動の重要性は、昨今ますます高まっています。本校では数多くの体験活動を生徒たちに提供し、取り組んで良かったと思えるものを増やし、興味ある分野を広げてほしいのです。学年を越えた活動から得る学びや成長も大きいと感じています」

 学力養成系の講座も設けられています。教科の発展学習や学年を問わない『英検対策講座』、大学受験に向けた『共通テスト対策』『小論文講座』など、こちらも年間40講座以上。中学生向けの学習講座を、基礎の復習として高校生が受講するケースもあり、自分に合った学びが実現できています。

 放課後の講座には、通知表の評価をつけることは一切ありません。評価というプレッシャーがないため、教員も生徒もリラックスした雰囲気で"好きなこと"に熱中し、充実感を味わいながら、新たな体験にチャレンジしていけるのです。

『ハンドベルクワイア』講座の様子の写真です『ハンドベルクワイア』講座では本格的なハンドベル演奏に挑戦。『FIND YOUR MISSION(FYM)プロジェクト』の「FYM」とは、「自らの使命(Mission)」を見出してほしい」との思いから名づけられた名称です。
乗馬体験の様子の写真です近隣の乗馬クラブで『乗馬体験』。
『ボードゲームを作ろう』にて自分でゲームを作りをしている様子の写真です『ボードゲームを作ろう』では、自分でゲームを作り、コンテストも実施。現役ゲーム作家も審査に加わります。
『グラウンドホッケーを楽しもう!』にて試合に参加している様子の写真です『グラウンドホッケーを楽しもう!』では、チームを作って、試合にも参加。やる気満々で、勝ち上がることもできました。
FYMプロジェクトに基づく日課表

昼食前に授業を終了し、昼休みを挟んで午後は自由に使える時間を確保。
生徒は、曜日ごとに講座や自習、部活動を組み合わせ、自分だけの時間割を組んでいます。

生徒インタビュー
学校広報を担う『純心広報チーム』講座のメンバーに聞きました
自分の可能性を開拓できるプログラムです
Oさんの写真ですOさん(高1)

 学校説明会の運営や広報SNSの発信などを行う『純心広報チーム』講座で学校の広報活動に取り組んでいます。2学期はこのほか、『世界のお菓子づくり』や『季節の手芸』を受講しました。どちらも初めての挑戦でしたが、やってみてそれぞれの楽しさがわかってきました。

 3学期は学力養成系をメインにしようと思い、『物理チャレンジ』や『英語の長文に慣れよう』なども受講しました。自分で講座を選んでスケジュール管理ができるので、無理なく、普段ならできないことを体験できるのが魅力です。


自分の「使命」を探すチャンスになります
Sさんの写真ですSさん(中1)

 バトン部に所属していて週3日は部活動があるので、中1の3学期は、『純心広報チーム』と『季節の手芸』だけを受講しています。

『純心広報チーム』に参加したのは、人前で話すのが苦手なところを克服したかったから。小6で純心の説明会に来た時、広報活動をしている在校生の様子を見て憧れていました。活動に参加するなかで、実際に学校説明会で、受験生に学校生活について話す経験もしました。苦手なことができるようになったり、未経験のことにチャレンジし、「自分に合わないな」と思ったら他の講座を試せるのが放課後活動のいいところです。


自分の放課後を自分でつくれます
Mさんの写真ですMさん(中1)

 同じ学年の友達の活動を見ていて、私も参加したくなり、途中から『純心広報チーム』に入りました。

 週2回はコーラス部の活動がありますが、他には『書道に親しむ』を受講しています。FYMや部活動のない日は、ゆっくりお昼を食べたりして過ごし、帰宅してからは小テストの準備をしていることが多いです。

 2学期に受講した『みんなでミュージック』では、文化祭で英語の歌を発表してとても楽しかったです。高校生とも一緒に活動するので、自分だけではできないことも体験できたりして、活動の幅が広がります。

先生から一言
アットホームな活動で
生徒の満足度は96.7%
野田裕代先生の写真です野田裕代先生
(教務部副部長/国語科)

 午後のすべてを自主的な活動に移行することで、最初、保護者からは「本当に勉強は大丈夫なのですか?」という反応もありましたが、実際には授業時数は従来と同じです。定期試験を各学期に1回へ減らすなど工夫をして授業日数を確保し、各教科では小テストや単元テストをこまめに実施しています。ICTを活用した、効率的な学びも実践しています。教員も生徒もスモールステップを踏んでいくので、確実に学習習慣が付く効果もあります。

 体験系講座は担当する教員の発案で設置する講座や、生徒からのリクエストで企画されるものなど柔軟性があります。生徒一人ひとりが自分のペースや、興味・関心に合わせて自己管理をする力も高まっています。

進学通信 2024年4月号
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