Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2024年1月号

未来を切り拓くグローバル教育

品川女子学院中等部

平和に貢献する力を育む
独自のグローバル教育

多彩な海外プログラムを実践している同校。
生徒がイキイキとグローバル体験に臨めるよう、
探究的な事前学習や国際理解・異文化交流も行っています。

高校生の希望者を対象とするアメリカ研修で現地高校を訪問した一コマ。
現地の高校生とのディスカッションも行われました。
アメリカ研修では、英語でデザイン思考を学ぶ多彩なプログラムが組まれています。

国際社会と連携した
多彩なプログラムを実践
インタビューを受ける山岡幸司先生の写真ですグローバル教育部
部長・英語科主任/山岡幸司先生

 品川女子学院では、卒業生が28歳となった時、自分の足で立ち、能動的に人生を創る人になっている将来像をモデルとする『28Project』をはじめ、中高を通して多くのプロジェクトを展開してきました。

 国際社会を見据えたさまざまな取り組みも評価され、2014年度から5年間、文部科学省より『スーパー・グローバル・ハイスクール』の指定を受け、その後も『学校と社会が連携し、“起業マインド”をもつ女性リーダーを育成する』というテーマのもと、多彩な国際理解・異文化交流プログラムを実践しています。

 中3では、中等部での英語教育と『28Project』での取り組みの集大成として、全員参加による『ニュージーランド修学旅行』を実施。この旅行では、8日間コースとホームステイを行う3週間コースから選択することができます。

 グローバル教育部部長・英語科主任の山岡幸司先生は、ニュージーランド修学旅行での体験について、次のように話します。

「約9割の生徒が3週間コースを選択し、ホームステイをしながら現地校に通います。本校には⽇頃から積極的に学校⽣活を送り、⾃分の意⾒を主張できる⽣徒が多いので、ニュージーランドの自由でのびのびした雰囲気と親和性が⾼く、現地校でもすぐに友達ができ、⾃⽴⼼も強いのでホームシックになる生徒も少ないです。
 この修学旅行で経験を積んでいるからこそ、⾼校で行われる中⻑期の研修に対しても、ハードルの高さを感じることなく参加する生徒が多いのだと思います」

充実した『海外留学プログラム』と
探究的な『海外研修』

 このほかに海外で展開する主なプログラムとして、高1の希望者を対象とする『海外留学プログラム』があります。オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ・イギリス・カナダの姉妹校・提携校にて、3カ月〜1年間の留学が用意されています。留学中の単位がそのまま認定されるケースが多く、進級に支障が出ないことから人気が高く、毎年20人を超える生徒が参加しています。

 また、同校は中1からデザイン思考を採り入れた教育活動を実践しており、高校生を対象とした『海外研修』では、英語でデザイン思考を学ぶアメリカ研修を行っています。サンフランシスコを訪れ、現地の高校生や大学生にインタビューをしたり、大学に訪問する機会もあります。

 さらに同校では、『平和』をキーワードに、国際プログラムの開発・実践に取り組んでいます。現在、そうした学びを盛り込んだ新たな海外研修も計画中です。

「本校が大切にしているのは『平和に貢献できる女性を育てたい』という理念です。平和とは、単に戦争のない状態を指すわけではありません。戦争の根底にある差別や偏見に目を向ければ、身近な社会にも同様の課題が山積していると気づくはずです。今後も平和を大切にする心と、世界に貢献するために必要な力を育む活動を充実させていきたいです」

グローバルな取り組み1
多彩な事前学習ワークショップと校内グローバル体験
充実の希望制『海外留学プログラム』と校内国際交流

 アメリカやイギリス、カナダなど、多彩な国で実践される高1の希望者を対象とした『海外留学プログラム』。目的意識をもって留学できるよう、事前学習として現地での生活に関するオリエンテーションのほか、留学を経験した先輩に話を聞いたり、相談したりできる交流会やワークショップなども行っています。

「2023年度はコロナ明けのタイミングということもあり、希望者の数が例年を大きく上回りました。留学するのは個人ですが、互いに学び合い切磋琢磨するために、生徒同士で取り組むワークショップを新たに2つ採り入れました。
 一つは留学前の期待感や留学後にどう変化していたいかを絵や言葉にして、留学の目標を明確にするワークショップ、もう一つは『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』を利用してコミュニケーションを学び、人と人との関わりの大切さを経験から学ぶプログラムです」(山岡先生)

 同校では英語での実践的なコミュニケーション力の育成を重視し、海外プログラムだけでなく、国内にいても出身国の違うさまざまな世代の人たちと交流する機会を用意しています。

「『海外留学生受け入れプログラム』として、世界各国から毎年5名程度の留学生を受け入れ、例年高1の全クラスに各1名の留学生が在籍し、半年~1年間クラスメートの一員として学校生活を送ります。部活動や学校行事を通して学年の枠を越えた活動をするほか、中等部の学習に参加することもあります。
 また年に1度、土曜日の午後に『International Day』を開催し、グローバルに活躍している社会人による基調講演やネイティブの講師陣によるワークショップを実施しています。生徒による英語のプレゼンテーションも行うなど盛りだくさんの内容で、国際社会への関心を高めるイベントとなっています」

ダイアログ・イン・ザ・ダークの様子の写真です『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』は視覚障がい者が参加者を案内するエンターテイメント。暗闇での体験を通して対話の大切さを学び、コミュニケーションに新たな気づきを与えます。
International Dayの様子の写真です『International Day』では、基調講演、留学体験のプレゼン、英語を使ったワークショップのほかに、ネイティブ講師によるスペイン語講座も行われました。
ニュージーランド修学旅行での英語学習の様子の写真です中3の3月に実施される全員参加の『ニュージーランド修学旅行』。現地での英語を使う有意義な体験を目的に、英語学習のモチベーションを高めていきます。
グローバルな取り組み2
ターム留学を体験した高2生にお話を聞きました
留学で将来への夢が広がり、より積極的になりました!

 オーストラリアの別々の高校にそれぞれ3カ月ターム留学をした高2のTさんとSさん。海外での授業や学び方に触れたことをきっかけに、帰国後、日本の授業や教育の改善について取材・調査を行い、その成果を探究発表コンテスト『CMA(Change Maker Awards)』にて英語で発表、全国大会で銀賞を受賞し、さらにシンガポールで行われた探究発表の世界大会『Global Link』にも出場、約70校中5位の好成績を収めました。

 有志団体を立ち上げ、校内外で活動を続けるTさんとSさんが、ターム留学でどのような経験をしたのか伺いました。

――なぜ留学をしようと思ったのですか?

Sさん
親が留学をした経験があり、日常的に海外での話を聞いていました。私も海外で働きたいと思い、留学して知らない環境で生活する力と、英語力を身につけたいと考えたのです。海外の学校での生活ができると思うとワクワクしていました。

Tさん
私は留学にそこまで関心がなかったのですが、高1の時に学校で留学に関する説明会に参加したことから興味を持ちました。

――留学してみてどうでしたか?

Sさん
英語の訛りが強くて聞き取りが難しく、わからないことばかりで毎日反省していました。学校の勉強も大変で、物理の授業は特に難しかったです。猛勉強して試験ではすごく良い点数を取ったのですが、一生懸命暗記した物理公式がテストの表紙に書いてあり、文化の違いを感じました。

アボリジニの歴史に関するエッセイを書く課題が出た時は、友だちのアボリジニの生徒に話を聞きました。これも留学だからできた経験だと思います。

Tさん
最初は友だちもいなくて辛かったです。友だちをつくるためにクラスメートにインスタグラムのアカウントを聞いて、DMをしてランチに誘い、そこから親しくなりました。

現地では「あなたの性別はなんですか?」と、当然のように質問され、面白かったです。性別=男・女と思っていましたが、そうではない世界があることを知り、視野が広がりました。

――留学して変わったこと、学んだこととは?

Sさん
英語での会話には発音や文法より伝えようという意思表示が大切だと実感し、外国人に対しても物怖じしなくなりました。

どんな些細なことでも、「迷ったらトライしてみよう」という意識も芽生え、自分の意志を通すことの大切さも学んだと思います。海外で日本が高く評価されていることを知り、日本人だということに誇りをもてるようにもなりました。将来はアメリカに住み、日本とアメリカをつなぐ仕事をしたいですね。

Tさん
留学後にシンガポールやアメリカに行ったのですが、気負わずに英語でたくさん話すことができ、実践的な英語力が身についたと実感しました。

客観的に日本の美点や良い点を理解できるようになったのも、留学経験のおかげです。今は海外大学への進学も視野に入れて勉強中です。将来は社会問題を解決するプロジェクトをやりたいと思っています。

SさんとTさんの写真です

Sさん(右)とTさん(左)は、ターム留学から帰国後もアメリカ研修に参加するなど、
さらに積極的に留学経験を大いに活かしています。

進学通信 2024年1月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ