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私立中高進学通信

2023年12月号

探究の花が咲く

安田学園中学校

探究活動がきっかけで興味が開花
看護師の夢を後押し

筑波大学医学群看護学類3年生の辻井美優さん。子どもの頃からの夢は看護師。
安田学園在学中は生物部とクッキング部に所属。

6年間の学校生活を通じて、創造的学力と人間力を兼ね備えた人材の育成に取り組んでいる同校。「探究プログラム」の活動実績を活かして大学へ進学した卒業生に、探究学習についてお話を聞きました。

「探究」の始まりは
身の回りの疑問から
ウニの好む壁面の角度をグループで探究した際の資料の写真です中1の時は、ウニの好む壁面の角度をグループで探究しました。

「安田学園を志望した理由の一つが、探究プログラムに力を入れていることでした。『自分がわからないことを明確にする』とはどういうことだろうと、当時から興味をもっていました」と話すのは、筑波大学医学群看護学類3年の辻井美優さん。辻井さんは同校の先進コースで学びました。

「最初の探究の授業で先生が『日常のちょっとした疑問を探究の課題にしてみましょう』とおっしゃいました。探究の課題になるような疑問なんてあるだろうかと不安でしたが、先生が具体例を挙げてくださり、本当に身近な些細な疑問でいいとわかり安心しました。『探究』や『疑問』という言葉を難しく捉えていましたが、先生が挙げられた『鳩はどうして頭を前に出しながら歩くのか?』という疑問に対して、鳥の足について調べてみたのが最初の探究でした」(辻井さん)

 中1時には動物園へ行き、「4本足の動物は、なぜ足が4本なのか」などをテーマに、実物を見たり、人に聞いたりしながら探究活動を始めたと言います。

「特に印象的だったのは、中1の時、東京海洋大学の館山ステーションで行った探究学習です。海の生き物を採取して疑問を見つけ、グループでその疑問を解決するという内容で、大学院生がTA(ティーチングアシスタント)としてついてくださいました」

 6人のグループで疑問を解決するための実験をして、どの疑問をどう調べていくのかなど、TAの方が上手にサポートしてくれたと言います。

「今思えば、TAの方から指示されたことすらきちんとできていなかったと思います。自分の疑問を人にうまく伝えられなかったり、探究テーマとしてふさわしいかを判断できなかったりしましたが、TAの方がとても優しく指導してくださいました」

個人探究の成果を
海外の大学で発表
オックスフォード大学での発表に使用したスライドの写真ですオックスフォード大学での発表に使用したスライド。英語のプレゼンやディスカッションで、国際的な視野が広がりました。

 安田学園では、中学で「探究」の基礎を身につけ、高1になると、一人ひとりが興味のある分野のゼミに入ります。

「私は『生命・生物』のゼミに入り、高1の個人探究では、口内細菌をテーマに研究しました。中学時代にゼミで『手の菌を調べてみよう』というテーマに取り組んでいたことから菌に興味をもち、『口臭が強い時と臭わない時の差って何だろう?』という疑問から、口腔内細菌の薬剤耐性について調べることにしました。
 実験は、ゼミのメンバーや先生の協力を仰ぎ、口の中の菌を採取させてもらいました。ゼミではお互いに協力し合う場面が数多くあり、例えば研究結果が出る日に、用事があってどうしても学校に来られない人がいる場合は、ほかの人が代わりに結果を確認したり、写真を撮って本人に送ったりしました。私の探究テーマは口の中なので、抵抗のある人もいましたが、最終的にはみんなが協力してくれて、結果として16人の口内細菌を調べることができました」

 個人探究の成果は高1で論文にまとめ、高2時にオックスフォード大学にて英語でプレゼンテーションをします。辻井さんは英語科の先生やネイティブ教員の指導を受け、英語で資料作りを行い、発表に臨みました。

「当初は、大学院のTAの方に話を聞いてもらうはずだったので、あまり気負わずにいました。ところが、TAの人数が足りないということで急遽、大学教授に向けて発表することになったので緊張しました。教授はとても気さくな方で、『僕もこのマウスウォッシュを使っているよ』などと話しかけてくださいましたが、私は予想していなかったグラフや写真などについて聞かれ、慌ててしまいました。しかし、とても貴重な体験になったと思います」

探究が導いた進路
今後の道をさらに追究

 辻井さんは、中高での探究の成果を大学受験に活かせたことが、探究活動の一番大きな成果だったと語ります。

「私の場合は結果的に進路に結びつきましたが、それは中学の探究学習によって、自分の本当の興味がわかったからだと思います。探究を通して、私は自分の頭のなかにある疑問に気づき、それを言語化する能力を養いました。そのことが他人に気持ちを伝える、物事を説明するなど、さまざまな場面で役立っています」

 辻井さんに探究活動で重視することについて聞いてみました。

「安田学園で楽しそうに探究に取り組む先生方の姿を見て、私も探究が好きになりました。探究のテーマを決める際、仮説を立てやすいものなどを糸口にするのではなく、本当に自分が興味をもったことや疑問に思っているかどうかが大切だと考えます。そのほうが探究を深めていく過程で飽きることなく進められるからです。発表でも、自分が本当に好きなことや興味があることを話すほうが、聞く人に気持ちがダイレクトに伝わると思います」

 大学に入ってからはオンライン授業が多く、探究の機会は得られていないと言う辻井さんですが、最近では、大学の研究室を見学に行くこともあるそうです。

「私には看護師という目標がありますが、専門などはまだ決めていません。好奇心旺盛な性格を活かして、これからも自分の可能性を広げていきたいと思います」

プレゼンの様子。
「パワーポイントの使い方や発表の仕方など、
探究で培ったスキルが大学の授業やグループ学習でも役立っています」(左下・辻井さん)

私の探究「口腔内細菌の薬剤耐性」
Drug Resistance of Oral Bacteria
探究の軌跡

中1

「自然科学研究」
動物園、海洋大学での実習で探究の基礎や発展の方法を学ぶ。

中2

「社会科学探究」
インターネットなどを駆使し、情報を集める調べ学習を中心に、グループ探究を深める。

中3

「地域研究」
課題を発見・解決する話し合いを実践。

高1

「個人探究」
生命・生物のゼミに入り、口内細菌についての探究を始める。国内の最終発表で、探究力の成果を確認する。

高2

「グローバル研究」
研究を続けるため生物部に入部し、高3まで活動。海外での発表に向けて英語のスライドなど資料を準備。

高3

探究での活動実績をまとめ、推薦入試に活用。

どんな探究でしたか?

 中学時代に手の菌について調べた経験から菌に興味をもち、高1の個人探究で口内細菌をテーマに探究。ゼミのメンバーや先生に協力してもらって口のなかの菌を採取、16人のサンプルを基に探究結果をまとめ上げた。高2時にオックスフォード大学にて英語でプレゼンテーションを経験し、大きな学びを得る。中高での探究の成果を大学受験に活かし、筑波大学医学群看護学類に入学。幼い頃からの夢だった看護師をめざしている。

進学通信 2023年12月号
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