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私立中高進学通信

2023年9月号

私学の英語最前線

恵泉女学園中学校

英語の楽しさを味わいながら
国際社会で使える語学力を身につける

英語の授業で学んだ表現を実際に使う機会を増やすことで、生徒が学ぶ楽しさに気づき、自己表現できる喜びをさらなる学びのモチベーションにつなげられるようにしています。
シンガポールを訪れた生徒たち。現地の大学生や高校生との交流によって刺激を受けてきました。

シンガポールを訪れた生徒たち。現地の大学生や高校生との交流によって刺激を受けてきました。

英語を学ぶことに楽しさを
見いだしてほしい

「聖書」「国際」「園芸」を教育基盤におき、「英語による発信力とコミュニケーション能力を高め、世界の平和に貢献する」人を育てている同校。「英語の恵泉」と称されるほど英語力の育成には定評があります。同校の英語教育の方針とねらい、さまざまな取り組みについてお話を伺いました。

「中学での英語学習は『英語の楽しさを味わいながら確実に基礎力をつけること』をめざしています。英語を、他者を尊重し、理解するためのツールと位置づけ、実践的に使える英語力を身につけるとともに、それが大学受験でのアドバンテージにつながるようにしています。小学校で英語が必修となりましたが、本校では入学時にはゼロベースでもかまいません。基本をしっかり学び、4技能をバランスよく伸ばすことを大切にしています。昨今『聞く』『話す』に重点をおく学校も多いようですが、本校では概念形成のために文法もしっかり教え、英語の仕組みを理解したうえで、自信をもって『書く』『話す』ための発信力を養います。
 中学での英語の授業は、週に5コマとネイティブ教員による英会話1コマです。全員が一定レベルに達することをめざし、あえて習熟度別にせず、1クラスを半分に分け、約20名で授業を行っています」(校長・本山早苗先生)

「中1初期には自己紹介などのアクティビティから始めて、英語の音とスペリングを一致させていきます。その後、基本例文を一定のリズムに乗せて発音するチャンツや、学んだ文法事項を使って会話をするペアワークなどを取り入れていきます。中2でオリジナルスキットをつくったり、中3で3年後の自分へ英語で手紙を書いたりするなど、実際に英語を使うシチュエーションを数多く設定しています。英語で自己表現する喜びを感じ、さらに学ぼうとする意欲を高めるよう工夫しています。教員の説明の時間は短く、生徒が会話や活動をする時間を長く取っています。教材をスライドで用意し、テンポの良い授業を展開することで、4技能をバランスよく刺激できています」(英語科・蔵石佳代先生)

国際交流プログラムで
多様な文化に触れる

 英語力を伸ばし、国際理解を深めるうえで効果的な国際交流プログラムも多数用意されています。コロナ禍の影響でしばらく中止を余儀なくされていましたが、2023年1〜3月には、オーストラリアへの中期派遣留学プログラムが再開されました。中3〜高2の希望者が、約3カ月間ブリスベン近郊の女子校に留学するもので、今回は11名が参加しました。各自がホームステイし、現地校の授業を受けます。さまざまな国を起源とする人々が暮らすオーストラリアでは、ベトナム系、中国系、インド系、ドイツ系などの友達ができ、生徒たちはオーストラリアのダイバーシティ(多様性)を実感したと話しています。

「現地の生活に飛びこんで同世代の人たちの暮らしを体感し、一生懸命コミュニケーションを図ろうとします。また、日本文化や暮らしについて聞かれることもあるので、母国を顧みる良い機会にもなります」(本山先生)

 2023年3月には、新しいプログラムとしてシンガポールKGSP(Keisen Global Speak Program)が実施されました。コロナ禍にオンラインでシンガポール国立大学や付属高校の学生・生徒と交流を重ね、春休みに現地を訪問するプログラムです。

「約20名が訪問し、ともにアジアの発展を担う世代としてのマインドセットをめざすものです。6日間と短期ですが内容は充実しており、英語学習と異文化理解へのモチベーションを上げていきます」(本山先生)

 この夏にはオーストラリアへの短期留学プログラムも再開、今後もさまざまな国際交流を通して、平和を創出する女性の育成に寄与していきたいと考えています。

 卒業生の進路が多様化し、国際的な舞台で活躍する人が多いのも、確かな英語教育の成果なのです。

授業で学んだことを実際に使う仕掛けをたくさん用意しています。
クリスマスカード(上段)を英語で書いて贈ったり、
冬休みのウインタージャーナル(下段)を英語で書いたりします。

POINT1
多様な文化に接する
中期派遣留学プログラム

 オーストラリアへの中期派遣留学プログラムに参加した生徒たち。現地校では、ベトナム、ドイツ、南アフリカなど、世界各地の友人たちと有意義な時間を過ごします。

POINT2
国の多様性について
英語でプレゼンテーションする中学生

 中3生は授業の中で国際社会への理解を深めるグループディスカッションやプレゼンテーションを行います。

担当の先生より
中学生から大学入試の英文にチャレンジする
英語科 蔵石佳代先生(左)校長 英語科 本山早苗先生(右)英語科 蔵石佳代先生(左)
校長 英語科 本山早苗先生(右)

 使える英語力を育むことは、大学入試に対応する英語力をつけることにもつながります。例えば、clay(粘土)、dough(生地)のような教科書にはあまり登場しない単語も、大学入試に出題される身近な英単語であると気づかせるため、クイズ形式で取り上げて意識させています。

 大学入試問題には中学生でも読める文章もあり、それに取り組んでみる試みも行っています。一部だけでも触れてみることで、自分たちでも読めるという自信につながります。大学入試問題はそれぞれの大学が渾身の力で作問しているので素晴らしい内容が多く、大学の学びへの憧れも生まれます。先日は東大の入試問題にチャレンジしましたが、読めるところがあると喜びにつながり、さらに意欲的になった生徒もいます。

進学通信 2023年9月号
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