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私立中高進学通信

2023年4月号

私学の英語最前線

恵泉女学園中学校

英語を学ぶ意欲を高める
「校内英語スピーチコンテスト」

英語の表現力を高め、相互理解の精神を育むために実施されている伝統的なイベントをご紹介します。
フリースピーチの部で、スピーチをする高校生。伝えたいことをいかに発信するかが、審査のポイントです。

フリースピーチの部で、スピーチをする高校生。
伝えたいことをいかに発信するかが、審査のポイントです。

中3から高2までが参加する
伝統的なイベント
出場者と運営スタッフ、審査員などが最後に記念撮影をしました。出場者と運営スタッフ、審査員などが最後に記念撮影をしました。

 創立以来、「聖書」「国際」「園芸」を教育の3つの柱に、主体性・多様性・協働性を育み続けている同校。「国際」では、お互いを尊重し合う心をもち、世界平和の実現に向けて貢献できる女性の育成をめざしています。英語教育でも、単に英語が話せるだけでなく、英語学習を通じて国際的な視野をもって異文化理解を深め、発信できることを重んじています。

 2022年に47回目を迎えた伝統あるイベントが「校内英語スピーチコンテスト」です。その狙いは「自己表現力を高め、相互理解の精神を育むこと」であり、中3生から高2生までの全員が準備を重ねて参加します。

 中3生は、著名な英語の物語や演説などを暗唱するレシテーション、高1・高2生は、自分で作った文章を話すフリー・スピーチを行います。それぞれ、夏休みの間に何を話すか決定し、休み明けから11月のコンテスト本番に向けて、クラス、学年の予選に臨みます。

 まず、クラスの中で5〜6人のグループに分かれ、一人ひとりがスピーチをして、互選によって代表者を決めます。次に、グループの代表者がクラス全員の前でスピーチをして、クラスの代表者を選びます。ただし、代表に選ばれなくても自ら志願すれば、次の学年予選に参加できます。学年予選は一次、二次と二段階あり、英語科教員の審査によって本選に進む生徒が選考されます。10月には各学年3名ずつの本選出場メンバーが決まり、各人に指導者がついて練習の日々が続きます。

 こうして本選に臨んだメンバーは、多くの生徒(コロナウイルス感染対策として一部はリモートで視聴)や、ネイティブ教員を含む審査員の前で、堂々と英語で発表します。
 スピーチの時間は各5分ほどで、審査の基準になるのは、スピーチの内容をはじめ、発音・文法・滑らかさなどの英語の発話能力、そして、身振りやアイコンタクトなどを駆使した伝え方です。
 コンテストの司会進行は生徒が務めており、それもすべて英語で行われます。審査員の講評や優秀者の表彰も英語です。出場者だけでなく、聴衆も英語づけの濃密な時を過ごします。

話す生徒に自信を生み
聴く側の生徒に刺激を与える

 同校の英語教育において、校内英語スピーチコンテストがもつ役割について、英語科で国際交流主任の飯田絢子先生にお聞きしました。

「このコンテストは、生徒の大きな目標のひとつと位置づけられます。本選に出場する生徒にとっては、緊張しながらも、大勢の前で堂々と自分の考えを英語で発表できたことが大きな自信につながります。その自信をもとに、留学等さまざまなことにも挑戦していくようになります。また、聴く側にとっても、同世代の友人がよどみなく英語を話す姿を見て、自分もあの姿をめざして頑張ろうと刺激を受けます。どの生徒にとっても、英語を学ぶ意欲を高めることにつながるのです」

 予選を勝ち抜いた本選出場者は、普段から目立っている生徒ばかりではありません。それまではおとなしい印象だった生徒が、コンテストでは積極的に発信し、教員を驚かすことも少なくないそうです。

「本選に出場するための指導を受ける中で、別人のように成長する生徒もいます。周りの生徒からも『え、あの子が!?』と、良い意味で意外に思われることもあります。生徒にとっても大きな変化をもたらすイベントなのです」

 同校では、このほかにも、夏休みにアメリカから女子大生(コロナ禍中は日本に留学している学生)を迎え入れて英語でアクティビティやディスカッションをするエンパワーメントプログラムやオーストラリアの私立女子校に1〜3月まで滞在する中期留学など、国際理解を図るプログラムが用意されています。また、海外から留学生を受け入れ、日常的に国際交流ができる環境も整えています。

こうした取り組みにより、「英語の恵泉」と定評のある英語教育を、より確かなものとしているのです。

POINT1
留学生が自国の文化を
紹介するコーナーも

 校内英語スピーチコンテストでは、審査結果を待つ間に、海外留学経験者が留学先での体験談を英語で発表したり、海外からの留学生が出身国の文化を日本語で発表したりする時間が設けられています。生徒たちの異文化への興味と関心を喚起します。

POINT2
生徒自らが考えたクイズで
盛り上がる

 有志の生徒が運営を務め、クラス対抗で競い合うクイズコーナーがあり、大きな盛り上がりを見せます。出題はもちろん英語で行われ、スクリーンにはテレビ番組さながらの画面が映し出されます。こうしたところでも、生徒の自主的で積極的な発信が見られます。

担当の先生より
自ら考え言葉にして外に発信できる人に
国際交流主任 英語科 飯田絢子先生国際交流主任
英語科
飯田絢子先生

 恵泉では、自ら考え言葉にし、外に発信する、ということを大切にしています。すべての生徒は年に3回、自分の内側にある思いや問いを日本語で「感話」に書き、毎朝の礼拝の中で述べます。日常的に自分の感話を発表し、また友達や先輩たちの感話を聞くことで、自他を受け入れ受け入れられる経験を積んでいます。恵泉の英語教育の目的は、日本語だけでなく英語でもそれができるようになることです。

 英語の授業では、基礎力を地道に鍛えながら、英語で自分を表現する機会を多く用意し、力を養います。中学ではレシテーションやスキットのコンテスト、高校ではスピーチコンテストに全員が臨みます。自己の内にある思いや問いを的確に表現し、他者に伝えられるよう、学びを深めてほしいと思っています。

進学通信 2023年4月号
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