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私立中高進学通信

2022年1月号

校長が語る 自立へのプロセス

明治大学付属八王子中学校

「温かく生徒の自立を見守り
大学へと送り出す」

「生徒たちから教えられることが多く、私自身も成長させてもらっている」という林校長先生。
生徒それぞれが「好き」を見つけることから自立は始まる、と語ります。

好きなことをきっかけに
自立を促していく
自立のための3つのポイント
  1. "好き"を見つけ大切にする
  2. 文武両道で自己管理を徹底
  3. 温かい雰囲気で成長を見守る

 自然に囲まれた7万坪を超える広大なキャンパスで、『知』『徳』『体』を三本柱にした教育で生徒一人ひとりの可能性を大きく伸ばしている同校。

「中高6年間でしっかり生活や学習の基礎を固めて『自律/自立』を促し、自信をもって、生徒たちを大学へ送り出したい」

 と林健司校長先生は語ります。

「現在、本校の約9割の生徒が、明治大学へ推薦制度によって進学しています。明治大学の教育モットーは『「個」を強くする』です。中高では"個"の基礎を築き、磨き上げていく期間と捉え、生徒たちには『好きなことを見つける』ことの大切さを常に強調しています。
 明治大学に進んだ本校の卒業生は、素直で実直に課題に取り組んでおり、教授から高い評価をいただいています。これは誇れることなのですが、教授からの教えや要請に"はい"と答えるだけの学生が求められているわけではありません。
 自ら一歩踏み出し、行動できる生徒でなければ、これからの時代で活躍していくことは難しいでしょう。その挑戦のきっかけとなるのが"好きなこと"です。
 現在、内部進学率が9割にも上る背景には先輩たちの活躍があり、大学からの期待に応えるべく、教員がていねいに指導をしてきた結果でもあります。一方、教員が手取り足取り教えると、生徒自身が考えて行動する機会が失われてしまいます。まずは生徒それぞれが、好きで夢中になれることを見つけ、挑戦することが自立への第一歩だと考えています。
 好きなことや関心があることによっては、別の大学に進学したほうが夢に近づける場合もあるでしょう。私自身も明治大学の付属校である明治大学付属中野高等学校の出身ですが、運動が好きだったために体育学部のある別の大学へ進学し、その後、明治大学付属中野八王子中学高等学校の保健体育教員となりました。
 教え子の中には本校の制服がきっかけでファッションに興味を持ち、別の大学の服飾学科へ進学した生徒もいます」

 このように内部進学をするにしても、明治大学以外へ進学するにしても、原動力となるのは「好き」という気持ちだと、林校長先生はさまざまな機会を通して生徒たちに語りかけています。

林校長先生と中1の生徒たち。勉強とクラブ活動の両立に忙しい同校の生徒たちですが、忙しいからこそ工夫しつつ、自分なりの時間管理の方法を身につけていきます。

林校長先生と中1の生徒たち。
勉強とクラブ活動の両立に忙しい同校の生徒たちですが、忙しいからこそ工夫しつつ、
自分なりの時間管理の方法を身につけていきます。

身近な先輩から多くを学び
未来へ羽ばたく
林 健司(はやし・けんじ)校長先生
1962年、埼玉県さいたま市出身。中学時代は野球部に所属し、明治大学付属中野高等学校へ進学。在学中に陸上競技へ転向し、スポーツの素晴らしさを強く感じて日本体育大学体育学部健康学科へ進学。卒業後、明治大学付属中野八王子中学高等学校に保健体育科の教員として赴任、陸上部の顧問も務める。2021年4月から同校第5代学校長に就任。

 文武両道を掲げる同校では人工芝の全天候型トラックや2020年に完成した部室棟などクラブ活動の設備が充実しており、中学生の約9割はクラブに参加しています。クラブ活動では、中学生が高校生と縦のつながりを持てることも同校の大きな魅力です。

「私が顧問をしていた陸上部では、普段の練習は中高別に行っていましたが、合宿や試合では中高生が一緒になる機会は多くありました。顧問の私が指示しなくても、自然と高校生が中学生の面倒をよく見ていました。文化祭も中高合同のため、中学生は先輩たちの姿を見て多くを学んでいます。
 憧れの先輩が身近にいるということは間違いなく良いことです。普段の学校生活でも高校生と同じキャンパスで過ごし、通学バスも一緒であることから、中学生が一歩先行く先輩から自然と学んでいることは多々あると思います」

 中2と中3の教室へ高2の生徒たちが赴き、学習や生活、進路についてアドバイスをする講演会などもあるそうです。

 クラブ活動を含め、"好きなこと"を大事にすることで、生徒の自己管理能力が磨かれると林校長先生は言います。

「授業では宿題や小テストを多く課せられることから、勉強とクラブ活動や趣味などを両立していくにはスケジュール管理や時間管理が必須です。中1からこのような環境で学校生活を送るため、自然に自己管理ができるようになっていきます。
 保護者や教員が手をかけすぎるのではなく、生徒自身が先輩たちの姿や、クラスメートから学び取ることが自立への一歩につながると考えています。
 卒業生の多くがよく本校へ遊びに来ます。卒業生が母校を大事にしていることをうれしく思いますし、このような環境は宝物だと改めて実感させられます。彼らが大学や社会で挑戦できるのも、帰る場所として母校の存在があるからでしょう。これからも温かい雰囲気で生徒たちの成長と自立を見守り、大学へと送り出していきたいです」

 と林校長先生は語りました。

自立のための取り組み
校長先生が高1生全員と座談会!
直接、意見を聞き、考えを伝える
校長室で実施している座談会。コロナ禍で中断もありましたが、なんとか高1生全員と話す機会を設けようとしています。

 2021年4月に着任した林校長先生。もともと保健体育の授業で教鞭をとっていたこと、また陸上部の顧問であったことなどから、校長に就任後も「生徒たちと同じ空気を吸いたい」と、生徒と直接対話する機会を持とうと考えていたそうです。

 普段も校内で生徒たちには気さくに声をかけていますが、より一人ひとりと向き合えるよう、校長室にグループ単位で高1の生徒を招いて座談会を開くことにしました。高1を対象にしたのは、高校から同校に入学してくる生徒もいるからです。

 座談会では学校生活で困っていることや改善してほしいことなどについて意見を聞いたり、林校長先生の考えを伝えたりしています。たとえばこれから進路に向き合う高1生だからこそ、夢中になることを見つけ、自分の進むべき道を探してほしいと、直接顔を見て伝えることを大事にしている、と言います。

「1回10分程度の座談会ですが、座談会への参加をきっかけに、いつでも校長室へ相談にくるようになってほしいです」

 と林校長先生は話していました。

進学通信 2022年1月号
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