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私立中高進学通信

2020年12月号

コロナに負けない!私学のアクション

安田学園中学校

オンラインを駆使して
通常の時間割を実施
1,700名全員をサポート

新型コロナ感染防止対策の一環で、生徒それぞれの机上に拡散防止シールドの仕切りを置いて授業を実施。黒板が見えやすいよう、下方には文字を書かないなど工夫しています。

新型コロナ感染防止対策の一環で、生徒それぞれの机上に拡散防止シールドの仕切りを置いて授業を実施。
黒板が見えやすいよう、下方には文字を書かないなど工夫しています。

学習アプリを効果的に使い
学びを止めない工夫
こだわりポイント
  1. 4月11日から一斉に通常時間割を実施
    「学びを止めない」が合言葉
  2. 安全を守りながら通常の学校生活
    (部活動、行事)を取り戻す
  3. 対面授業でもアプリ活用などを推進

 授業の受け方や自学自習など、効果的な学習法を中1から時間をかけて指導するなど、きめ細かなサポートで年々難関大学への合格実績を伸ばしている同校。 コロナ禍による休校期間中は、生徒の学習をどうサポートしていくかが大きな課題となりました。

 まずは4月の初めに、緊急連絡メールやClassi(※1)、スタディサプリを使えるように、関連資料を全生徒に郵送し、課題などを配信できるように整備。4月11日から全学年約1700名が、時間割通りの授業をオンラインで受講できる体制を整えました。

「課題などを、どのように発信するかを重要視しました。もともと災害対策としてすでに緊急連絡メールを全家庭に登録していただいていましたし、休校前からClassiやスタディサプリなど、複数のオンライン学習ツールを使用していたのが幸いでした。何らかの手段で、全生徒とのつながりを持てたことが大きかったと思います」

 と、コロナ対応チーム責任者で副教頭の金子直久先生は話します。生徒が使い慣れたスマートフォンでClassiやスタディサプリに接続してもらうことで、早い時期から全員が学校とオンラインでつながることが可能となりました。

 同校のオンライン授業の特徴は、授業動画の配信を交えつつも、Classiやスタディサプリなどのオンライン学習ツールを使って課題を配布し、自学自習を進めていく点にあります。時間割に沿って教科担当の教員が課題を出し、それにしっかりと取り組んでもらうことを徹底しました。生徒の課題進行状況の確認などは、各教科の教員が授業や課題配信を行ったあと、学級担任の先生がとりまとめをする形で進めました。課題提出が滞っている生徒には、担任が個別にフォローしました。

 さらに、全学年の生徒全員に対してWeb会議サービスのSkype(スカイプ)(※2)を使った二者面談も行いました。

「とくに中1生は一度も学校に来ていませんから、担任の顔を見て話せる状況を大事にしました」

 と、コロナ対応チームで学習面を担当した松原晴一先生は話します。

 Skypeの使用に際しては、中学生でも自分でアプリを起動して使用できるように、わかりやすく解説したマニュアルを作成して生徒に配布するようにしました。教員向けのマニュアルも作成・配布し、生徒・教員ともに、ストレスなくコミュニケーションがとれるように心がけました。

※1 Classi…クラウド型学習アプリ。課題配布や生徒による学習記録、教員と生徒間でのコメントのやりとりなど、多彩な機能を備えています。

※2 Skype…Webを通じて電話やチャットができるオンラインサービスの草分け的存在。現在はMicrosoftのツールと連携して活用できます。

生徒にとっての
「青春の1ページ」も大事

 6月からの登校再開では、感染防止対策を徹底しました。全教室に拡散防止シールドを導入し、生徒同士の感染防止に努めました。職員室でも教員の机に拡散防止シールドを設置。マスクや手洗いを徹底し、昼食の時間を短くするなど、「学校内で感染者を出さない」ことに注力していました。

「感染予防は大事ですが、生徒たちにとって、学校生活は青春の1ページ。後から取り返せない大切な時間です。安全面に配慮しながら、楽しい学校生活を送ってもらうことも大事だと考えました。そこで、7月から全部活動を再開しました。ただし、安全を確保するために、部活動ごとに感染防止マニュアルを提出してもらい、練習時間なども工夫しています」(金子先生)

 文化祭もオンラインでの実施を決定し、生徒会が中心になり、生徒主体で動画撮影や作品作りなどを進めました。

「現在も、教員向けにiPadやオンライン授業の研修を実施しています。『学びを止めない』を合言葉に、秋以降に感染拡大が再度あったとしても、4月・5月よりもスムーズに対応していける態勢を作り続けています」(松原先生)

コロナ対策事例1
休校中はオンラインツールを
活用して自学自習を徹底
英単語学習アプリ「Monoxer」は習熟度に合わせて学べるため、英検対策にも最適です。英単語学習アプリ「Monoxer」は習熟度に合わせて学べるため、英検対策にも最適です。

 休校中、生徒たちはClassiを通じて課題を受信し、教科ごとに問題集を解いたり、スタディサプリや同校教員オリジナルの授業動画を視聴したりして、時間 割通りに課題を進める自学自習スタイルの学習方法を取りました。

「休校用の特別な時間割ではなく、通常通りの時間割で授業を行いました。5教科以外の科目の授業は臨機応変に行い、『Monoxer』(モノグサ)で英単語を学習する時間に充てるなどの調整を行いました」(松原先生)

「Monoxer」とはAIを活用したeラーニングアプリで、もともと今年の1学期から英検対策用に導入する予定でした。休校に伴い、導入を1カ月前倒しで行い、チャット機能なども活用して、生徒の自宅学習をサポートしていきました。

 課題の進行状況については、担任の教員が細かに情報収集し、生徒一人ひとりの状況を確認して、電話やメールで連絡を取りました。「ここがわからなかった」という生徒には個別に指導するなど同校ならではの手厚いサポートで、生徒たちも安心して学習に打ち込めました。

担任の教員は、オンラインだけでなく、電話でも生徒をサポート。緊密な対応で、不安感を取り除きます。

担任の教員は、オンラインだけでなく、電話でも生徒をサポート。
緊密な対応で、不安感を取り除きます。

コロナ対策事例2
教室移動でも拡散防止シールドを持参!
登校再開後は徹底して感染防止
特別教室で行う授業には、生徒たちが自分の拡散防止シールドを持って移動します。特別教室で行う授業には、生徒たちが自分の拡散防止シールドを持って移動します。

 生徒数が多く、他県から通学する生徒も多いため、校内の感染対策にはとくに力を入れています。拡散防止シールドを普通教室はもちろん、アメニティホールなどにも設置。発熱チェックやマスク着用、手洗いなどの指導も欠かしていません。

 そのうえで、部活動を7月に全面再開しました。吹奏楽部や合唱部は壁に向かって演奏・歌唱するなど、練習方法に工夫を凝らし、他校に先駆けて再開しています。安全をしっかり確保したうえで通常の学校生活が送れるように尽力しています。

部活動の予定が記入されたホワイトボード。活発に活動している様子がわかります。

部活動の予定が記入されたホワイトボード。
活発に活動している様子がわかります。

300人以上の受験生が申し込み
好評だったオンライン授業体験

 同校ではオンライン授業体験を実施しました。小4~小6を対象に予約受付をしたところ、なんと385名の予約が入りました。中学の国語、算数、理科、社会、英語、探究授業のオンライン授業を実施し、同校の教員が動画で解説や実験を行いました。この体験を経て改めて入学説明会に足を運ぶ受験生も多いそうで、保護者からも「授業の様子や教え方がわかって良かった」と好評でした。

先生から一言
生徒が安心して通学できる環境を
コロナ対応チーム責任者/金子直久副教頭先生

 休校中の学習は、自学自習の習慣付けという意味でも、大変良い経験だったと思います。ですが、登校して対面で授業を受けることによって得られる成果の大きさも、実感しています。さまざまな人と出会える、教員と自由に話せる、今後もその環境を、感染を防止しながら守っていけるかが何よりも大事です。どんな状況になっても、生徒には最大限のサポートをしていきたいです。(コロナ対応チーム責任者/金子直久副教頭先生)


若い先生の発想が次の学びにつながる
コロナ対応チーム学習面担当/松原晴一先生

 休校中、オンラインの授業やホームルームを実施してみて、若い世代の教員たちからわき出る新しい発想に驚かされました。生徒と良い関係を築いている様子も見られました。教員全体が意欲的に取り組んだ休校中の取り組みは、登校再開後も大いに活かされていると思います。(コロナ対応チーム学習面担当/松原晴一先生)

進学通信 2020年12月号
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