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私立中高進学通信

2020年12月号

校長が語る 自立へのプロセス

秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校

「知識を活用できる知恵を育み
自分や世界を変える力を養う」

同校の国際教育の拠点『イングリッシュ・スタディ・センター』にて、生徒たちが海外研修先で撮影した写真を背にする富谷校長先生。

同校の国際教育の拠点『イングリッシュ・スタディ・センター』にて、
生徒たちが海外研修先で撮影した写真を背にする富谷校長先生。

自立のために保護者が
距離を置くことも大切
富谷 利光(とみや・としみつ)校長先生富谷 利光(とみや・としみつ)校長先生
東京大学教育学部卒業後、千葉県の公立高等学校国語科教諭となり、教職のかたわら千葉大学大学院で教育学修士号を取得。県立千葉高等学校の中高一貫化整備に携わった後、秀明大学学校教師学部教授に就任。2015年より同校校長を兼ねる。

「小学生と中学生の違いは何でしょうか? 小学生は児童ですが、中学生は生徒です。生徒の『徒』という漢字をよく見てください。部首のぎょうにんべんを傾けると、『一人』という言葉になります。また、この漢字のつくりは『走』です。つまり、生徒は児童と異なり一人で走っていくのです。
 次に『親』という漢字を見てみましょう。この字は『木の上に立って見る』と書きます。お子さんが小学生の時には、保護者の方々がぴったりと寄り添うことが大切でした。しかし、中学生になったら、お子さんを自立させるために少し距離を置いて、その成長を見守っていただきたいと思います」

 校長の富谷利光先生は、同校に入学する生徒とその保護者に、毎年、このように話しています。自立に向けた教育は、中学入試の前からすでに始まっていると富谷先生は言います。

「学校説明会や体験学習会、オープンスクールでは、私や入試室長が受験生や保護者の方々とていねいに面談を重ねていきます。こうしてご家庭との協力関係を築いていくところから、本校の教育はスタートします。
 中学入試はお子さんにとって生まれて初めての体験です。本校では、この高いハードルをご家庭と力を合わせて乗り越え、お子さんを大きく成長させたいと考えています。
 今年は新型コロナウイルスの影響で、1学期の学校説明会はすべてオンラインでの開催に切り替えましたが、本校の様子をできる限り知っていただきたいと考え、オンライン説明会に参加していただいた皆さんを、改めて学校にお招きしました」

『PGTプログラム』で
各教科の学習を『知恵』に
自立のための3つのポイント
  1. 中学入試前から指導する
  2. スモールステップを大切にする
  3. 体験活動で「実践力」
    「国際力」「伝統力」を磨く

 中学では2021年度から「新学習指導要領」が導入され、2021年度大学入試より「大学入学共通テスト」がスタート。教育の現場では思考力や課題解決力の育成が、より一層求められています。同校ではそのような状況に対応できるよう、数年前から直系の秀明大学と連携して最先端の教育を取り入れつつ、独自のプログラムを実践しています。

「文部科学省は、知識ベースの教育から資質・能力ベースの教育へと大きく舵を切ろうとしています。本校ではこの資質・能力を『知恵』と言い換え、各教科の学習を知恵につなげる教育を展開しています。その指針となるのが、『秀明スキルコード』です。秀明大学の教員が、教科ごとに思考力や表現力などの物差しとなるスキルコードを作成しました。習得・活用・探究を横軸に、知識・知恵・実経験を縦軸にして体系化しています。これによって、知識を活用できる『知恵』を育み、自分や世界を変える方略を身につけさせ、自立を促しています」

 このスキルコードに従って普段の授業や定期考査などを構築し、それぞれのスキルを伸ばすカリキュラムを各教科で展開することで、スモールステップで各スキルを身につけられるようにしています。

「教育でも自立への人間形成でも、本校はスモールステップを大切にしています。『秀明スキルコード』を指針にすることで小さな一歩一歩の積み重ねを評価し、生徒のやる気を鼓舞しながら、高い目標をめざす教育を実践していきます」

全員参加で自立を促す
中2のイギリス英語研修

 同校の6年間の教育の中で、自立を促す契機となるプログラムの一つが、中2の9月に行われる生徒全員参加の「イギリス英語研修」です(※1)。研修期間は2週間。英国国立ケント大学の敷地にある秀明大学専用の高等教育施設チョーサー・カレッジ・カンタベリーで英語を学び、現地の家庭に2名1組でホームステイします。希望すれば1名でのステイも可能です。

「家庭を離れて見知らぬ土地で2週間を過ごすこの研修は、自立への大きな一歩となり、これまで大切に育ててもらった保護者の方々に対する感謝の気持ちが生まれます。身の回りのことを自分で行う習慣付けにもなり、英語学習へのモチベーションも高まります。
 帰国後の生徒の成長は生活面、学習面ともに目を見張るものがあります。研修での成果は生徒に大いなる自信を与え、将来への夢を膨らませるきっかけにもなっています」

 中3では、このようにして高まったモチベーションを、中学3年間の『PGTプログラム』(※2)の集大成である研究発表で発揮します。この取り組みは少人数制のゼミ形式で行われ、生徒の指導にあたるのは秀明大学の教授陣です。大学での最先端の学びを得て、生徒たちは大きく成長していきます。

 高校では『PGTプログラム』を、より主体的な学びへと進化させた『a-PGT』に取り組んでいます。「a-PGT」の「a」は「active(主体的)」や「advance(前進)」を意味します。

「大学入学共通テストや総合型選抜など、新しい大学入試システムに対応できる思考力・記述力を身につけるには、より主体的な学びが必要となります。高校ではSDGs(※3)をテーマにした探究学習を実施し、現実的な課題を見据えた探究を実践しています。
 生徒それぞれの力を最大限に伸ばし、広く社会に貢献できる人へと成長させていくために、これまで以上に力を注いでいきたいと考えています」

※1 新型コロナウイルスの影響により、今年の「イギリス英語研修」は延期となりました。今後も、研修時期や期間が変更になる場合もあります。

※2 P「実践力」・G「国際力」・T「伝統力」の3つの要素で社会貢献の志と未来を拓く力を育む、同校の体験型プログラム。

※3 SDGs…2030年までに世界で達成すべき環境や開発に関する17の目標。Sustainable Development Goalsの略称で、「持続可能な開発目標」と訳されています。

受験生を応援する取り組み
「プレ入試」と面談で受験生をサポート

 同校では、10月・11月に、本番と同じ環境で過去の入試問題を受験生に解いてもらう「プレ入試」を実施。受験生が入試で全力を発揮できるよう、入試問題のワンポイントアドバイスも行っています。保護者の方々を交えた面談も行っているので、入試前にさまざまな不安や疑問を解消できます。

(この記事は『私立中高進学通信2020年12月号』に掲載しました。)

進学通信 2020年12月号
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