私立中高進学通信
2020年12月号
生徒会に聞く学校生活
本郷中学校
生徒会活動が自主性を育む
中高生徒会の連携も持ち味
「個性を尊重した教育を通して国家有為の人材を育成する」という建学の精神のもと、「文武両道」「自学自習」「生活習慣の確立」を教育方針に掲げている同校。生徒会活動にも、その精神が表れています。生徒会で3年間活動してきた2人に話を聞きました。
「中1で立候補し、ずっと生徒会で活動してきました。部活動は野球部です。生徒会の活動もあって忙しいですが、時間を上手にやりくりしながら充実した学校生活を送っています」
「小学生時代から人前に立つことが好きで、中1から生徒会に入りました。勉強・テニス部・生徒会すべてに全力を注ぐため、今年から予定をあらかじめ組んで手帳に書く方法を試しています」
――生徒会の主な仕事は?
赤星亮太さん(中3・会長)
本郷祭や体育祭などの学校行事では、それぞれの実行委員会と協力します。競技大会は生徒会にすべてを任されている行事で、準備・運営・片付けまで行います。
曾根廉心さん(中3・副会長)
中高それぞれに生徒会があって、中高生徒会は互いに協力しながら活動しています。
――本郷中学校ならではの取り組みはありますか?
赤星さん
本郷祭での過去問解説会です。来場した小学生に向けたもので、解説資料なども中学の生徒のみで作り、受験生や保護者の方もいる前で授業をします。
曾根さん
小学生にとっては先輩が教えている姿を見ることで、入学した後の自分をイメージできる良い機会だと思います。過去問解説会を行った際のアンケートでは「先輩みたいになりたい」という感想があってうれしかったです。
赤星さん
今年は新型コロナウイルスの影響で本郷祭が中止になってしまいましたが、過去問解説会はオンラインで開催します。動画を作って、申込者に資料と一緒に配信する予定です。
曾根さん
機械に詳しい友人や高校の先輩に協力してもらいながら、動画の撮影や編集をしました。今年は学校説明会もオンラインで行いましたが、質疑応答の際には質問やアドバイスを求める声が多く寄せられ、生徒会の存在意義を実感し、やりがいを感じました。
――印象に残っている活動は何ですか?
赤星さん
競技大会です。新競技に取り組む予定で準備をしていたのですが、競技大会も中止になってしまい、実現できなかったことがとても残念です。ただ、詳細な資料を作っておいたので、来年度の生徒会に託したいと思っています。
曾根さん
通学用のリュックサックを新しく作ったことです。僕たちだけで成し遂げたわけではなく、歴代の中高生徒会が10年かけて取り組んできたものが、今年ようやく実現しました。学校全体に関わるような大きな企画は高校生が主体となって進めていきますが、僕たちもリュックの仕様やデザイン設計などの細部に関われたので、とても印象に残っています。
赤星さん
要望が出てから実現するまで時間はかかりましたが、先生方にも納得してもらえるよう、ていねいに内容を詰めました。生徒からは「肩が楽になった」「部活動の道具も入れられるのがいい」と好評です。
――今後の目標は?
赤星さん
僕は今まで、何か新しいことを始めるよりも、今ある仕事の質を高めるほうに力を入れてきました。高校でも引き続き生徒会に入り、今度は新しいことにチャレンジしたいと思っています。今も複数のプロジェクトが進んでいるんです。
曾根さん
「避難時の歩きやすさを考えて、登下校時の靴を革靴からスニーカーに変えたほうがよい、自販機を増やしてほしい」など生徒からのさまざまな意見を聞き、そこからプロジェクトを立ち上げています。高校卒業までに一つでも形にしたいです。
本郷の特徴は先輩・後輩との接点が多いこと
対等の立場で楽しみながら学んでいく
学年混合の合同授業で先輩が後輩にマンツーマンで勉強を教えるなど、他学年とコミュニケーションを取れる機会が部活動以外にも数多くあります。同じ内容のテストを全学年で受けることも。部活動で学年に関係なく切磋琢磨するのと同様、学習面でも「〇年生だから」と学年にとらわれないところが本郷の特徴の一つです。
(この記事は『私立中高進学通信2020年12月号』に掲載しました。)
本郷中学校
〒170-0003 東京都豊島区駒込4-11-1
TEL:03-3917-1456
進学通信掲載情報
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