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私立中高進学通信

2020年12月号

コロナに負けない!私学のアクション

東京農業大学第三高等学校附属中学校

『究理探新』の心を育てる
実学教育を休校期間中も実践

休校期間中にタブレット端末の操作に慣れた生徒たち。緑豊かな校内の環境を活かしたフィールドラーニングを、より一層活発に行えるようになりました。

休校期間中にタブレット端末の操作に慣れた生徒たち。
緑豊かな校内の環境を活かしたフィールドラーニングを、より一層活発に行えるようになりました。

休校期間中も時間割に従い
全教科の授業をオンラインで

 2020年度から『次世代型学力』を軸とする新たな教育プログラムをスタートさせた同校。これからの社会を生き抜くうえで、必要かつ柔軟な対応力を育むことを目標に掲げ、知識を詰め込むだけでは身につけることができない力を育む教育を実践しています。

 そうした教育の一つとして本物に触れ、自分で体験し、自ら考える『実学教育』を重視しており、緑豊かな校内の環境を活かしたフィールドラーニングや、醸造・稲作・畜産・養殖といった、同校だからこそ実践できる体験や実習を豊富に取り入れています。

 2020年度の学校改革では、電子黒板やタブレット端末などのICTツールを活用した授業を増やすなど、実学教育がより一層充実しました。新型コロナウイルス感染症による休校の際にも、学校改革が功を奏し、生徒の学習環境を整えることができました。

「5月11日には授業をすべてオンラインに切り替え、時間割に従って1時限目から6時限目の授業を、生徒が受講できるようになりました。
 オンライン授業であっても、毎朝8時30分からホームルームを行い、休み時間と昼休憩も時間割に従って設定することで、自宅にいながら、登校するのと同様の生活リズムで学習できます」(広報/小関康太先生)

 オンライン授業では、国語・社会科・数学・理科・英語・英語TT(チームティーチング)・音楽・学活はZoom(※)による双方向型授業を行い、体育科・美術科・技術科では、教員が作成した動画をYouTubeで配信しました。

「Zoomの授業では、普段の対面での授業のように出欠を取り、常にカメラをONにして、生徒の表情や態度を確認しながら進めていました。また、毎週水曜日は質疑応答の時間とし、コミュニケーションを取りながら行った学習指導が、生徒にとても好評でした。休校中でも、学習習慣や生活習慣が身につくよう、きめ細かくサポートしてきたので、登校再開後もスムーズに学校生活に入れたようです」

※Zoom…双方向型のWeb会議サービス。参加者を小規模なグループに分けてグループワークができる機能も備えています。

学力定着のために
課題の出し方も工夫

 もちろんオンライン授業を行っているだけではありません。授業後にノートやプリントを使って復習できるように、普段の授業と同様に工夫を凝らし、授業中に教員から課題を出していました。各自のペースで取り組む課題も出し、生徒が自分で問題を解いたり復習したりすることで、しっかりと学力の定着に努めました。

 オンライン授業のために制作された動画は1600本以上。オンライン授業の経験を活かし、登校再開後もICTを積極的に活用した授業が増えています。生徒たちの振り返り学習や授業を補うために、動画の制作を続けている教員もいます。

中1は大豆栽培実習を
レポート作成で疑似体験

 基礎学力の定着を図る一方で、『実学教育』につながる学びも休校期間中に継続して行ってきました。例年では、中1生が入学したばかりの5月から味噌の原料となるダイズ栽培から取り組み、東京農業大学の食品加工センターを訪れ、自分たちの手で味噌を造る『醸造体験』を行います。このダイズ栽培は、実学教育を初めて体験する貴重な機会となっています。

 今年の中1生は、実際に大豆栽培を行う代わりに、これまでのデータなどを用いて大豆栽培についてレポートを作成し発表しました。例年とは違う形になりましたが、伝統の実学教育が新入生たちにも確実に浸透しています。

コロナ対策事例1
1日6時限のオンライン授業
実技科目も工夫して実施

 5月11日から5月30日の休校期間中、生徒たちは時間割に従って1日6時限のオンライン授業で学習に取り組みました。全教員が協力して制作したオンライン授業動画は、全教科・全科目で合計1600本を超えました。

Zoomによる双方向型の授業では、対面での授業以上に生徒たちに語りかけ、授業への集中を促したそうです。Zoomによる双方向型の授業では、対面での授業以上に生徒たちに語りかけ、授業への集中を促したそうです。
体育科の動画配信による授業の様子。実技の授業も、YouTubeでの動画配信で実施。体育科の動画配信による授業の様子。実技の授業も、YouTubeでの動画配信で実施。

コロナ対策事例2
オンラインホームルームで
積極的なクラスづくり
オンラインホームルームでは、Zoomで生徒たちの顔を見ながら、出席を取っていきました。ちょっとしたコミュニケーションが、生徒に安心感を与えました。オンラインホームルームでは、Zoomで生徒たちの顔を見ながら、出席を取っていきました。ちょっとしたコミュニケーションが、生徒に安心感を与えました。

 授業のほかにも、Zoomを活用した双方向型のロングホームルームや学活なども行われ、生徒たちの生活状況の把握や学習機会の確保に努めました。

生徒インタビュー
入学したばかりの4月から自宅で過ごした中1生たち。
休校中の体験を聞きました。
クラスメートと関わりを持てたオンライン授業

川脇 穂乃香さん(中1)

 Zoomでの授業やオンラインホームルームでの自己紹介など、先生やクラスメートと関われたことがとても励みになりました。Zoomでの授業やホームルームでは、意見を発表したり先生に質問したりする機会もたくさんあったので、登校が始まってからも、授業に積極的に参加することができました。

 休校中、最も印象に残っているのは、英語の授業です。先生がとても熱心に指導してくださり、初めて本格的に学ぶ英語が好きになりました。

 登校が始まってからは、校内の植物や虫を観察して、データや資料を調べてレポートにまとめたことが、とても楽しかったです。

 授業の中で発表する機会がたくさんあるので、資料を作ったり人前で話したりすることが、自分でも上手になってきたと思います。


休校中に挑戦したiPadでのレポート作成

笹山 航大さん(中1)

笹山航大さんが休校中に取り組んだ、大豆についてのレポート。「じっくり時間をかけて取り組むことができたので、レポート作りもとても楽しかったです」笹山航大さんが休校中に取り組んだ、大豆についてのレポート。「じっくり時間をかけて取り組むことができたので、レポート作りもとても楽しかったです」

 5月からZoomでオンライン授業が始まり、授業で先生やクラスメートの顔を見て勉強できたので、一緒に学んでいると実感でき、安心して勉強に取り組めました。

 学活の時間に自己紹介したことがとても印象に残っていて、登校できるようになってからも初対面という感じはなく、すぐに打ち解けることができました。

 今年は休校のため、大豆の栽培ができなかったのですが、大豆栽培について調べる課題が出て、昨年の栽培の作業をしたときの様子やデータを活用したり、 インターネットで調べたりして、iPadでレポートをまとめたことが、とても楽しかったです。

 登校してからもiPadを使った授業がたくさんあるので、もっと使いこなしていろいろなことに挑戦していきたいと思っています。

インタビューに答えてくれた中1生の川脇穂乃香さん(左)と笹山航大さん(右)。インタビューに答えてくれた中1生の川脇穂乃香さん(左)と笹山航大さん(右)。
電子黒板を活用した中1の国語の授業。登校再開後もICTツールを積極的に活用し、活気ある授業を展開しています。電子黒板を活用した中1の国語の授業。登校再開後もICTツールを積極的に活用し、活気ある授業を展開しています。
進学通信 2020年12月号
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