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私立中高進学通信

2020年11月号

実践!未来の学び「『個の成長』を促す協働学習」

西武台新座中学校

「生徒ファースト」で創り上げてきた
西武台式アクティブラーニング

相手の意見を予想し、事前に準備してきた証拠資料を示したり、その場でインターネットで調べたりしながら、
意見を交換し合う、ディベートを取り入れた社会科授業の様子。

なりたい自分を実現する
生徒が主体の教育を実践

 2011年の中学設立当初から同校では「地球サイズのたくましい人間力」を育てることをテーマに、一方的な知識の詰め込みによる授業ではなく、主体的に学ぶ力を育むための新たな教育手法を取り入れてきました。 

 開校当初から東京大学の研究チームと協働し、アクティブ・ラーニングに取り組んできた社会科の河野芳人先生は次のように話します。

「まずは1人1台のiPadやスタジオ型教室の『SACLA』(※)など、アクティブ・ラーニングに適した環境を整え、当初は『総合的な学習の時間』の中でどんなことができるのかを模索する日々でした」(河野先生)

 現在は各教科の学習やホームルーム、部活動など教室以外のより日常的な学校生活の中にもその手法が浸透し、独自の発展を続けています。

「本校の教育は『生徒中心』が根本です。開校当初から生徒自身のなりたい自分の実現に重きを置き、大学進学の先にある、“なりたい自分に向かう力”を身につけることをめざしてきました。その上で、希望する進路の実現を全力でサポートしています。ただ、日々生徒たちと接していて実感するのは、大学合格実績のような目に見えるような成果にも増して、生徒たちの思考力・判断力・表現力が着実に育っている、ということです」(河野先生)

 実際に同校では、表現力が求められるAO入試などで大学進学をしたり、他校と合同で行う部活動でリーダーシップを発揮したり、ディベート大会で強豪校を凌ぐ快挙を成し遂げる活躍をしたり、生徒たちが日々の学校生活で身につけた力を学外で発揮するケースも増えてきています。

※『SACLA』……ひとつの教室内に3面のスクリーンとプロジェクターが配備されており、生徒が自分のiPadを接続しプレゼンテーションなどに活用できます。また、通常の教室よりも広く、自由自在にレイアウトできる可動式の机を採用しており、グループワークやディスカッションをしやすい環境が整っています。

ディベートで培う
社会に通じる力

 ディベートの手法を取り入れた授業を中学1年生から展開していることも、同校の大きな特徴です。ディベート活動の中心的役割を担う英語科の髙味直毅先生は次のように話します。

「ディベートでは、自分の主張を裏付ける資料を集め、それらを論理的に正しく相手に伝える表現力や、相手の反論にしっかり耳を傾け、相手と自分の意見を調整していく対話力などが求められます。それらは、これからの社会に通じる力です。本校で培った力を活かし、グローバル社会の中で、多様な生き方や価値観を受け入れながら、より良い社会を築いていってほしいと期待しています」(髙味先生)

これが授業だ!
ディベートを取り入れた実践的な授業

 同校の特徴の一つであるディベートを取り入れた授業を取材しました。河野先生が担当する中2の社会科の授業で、テーマは『日本はキリスト教を追放するべきだったか』です。

 キリスト教の宣教師たちを受け入れるべきだったか、それとも日本固有の文化を大切にするべきだったかを論点に、「追放すべき」と「追放すべきでない」という意見の違う立場に分かれ、生徒たちはその当事者になりきって、議論を交わします。

①授業前アンケートで生徒の意気込みを確認し、参加意識を高めます。「今日の授業が楽しみでワクワクしている!」というコメントも。①授業前アンケートで生徒の意気込みを確認し、参加意識を高めます。「今日の授業が楽しみでワクワクしている!」というコメントも。
②関連する文献を読み込んだり、インターネットで調べてきた内容を示しながら、お互いの立場の意見を発表します。②関連する文献を読み込んだり、インターネットで調べてきた内容を示しながら、お互いの立場の意見を発表します。
③続いてそれぞれの立場で質疑応答を繰り返します。③続いてそれぞれの立場で質疑応答を繰り返します。
④意見を主張するだけでなく、相手の意見にもきちんと耳を傾けます。④意見を主張するだけでなく、相手の意見にもきちんと耳を傾けます。
⑤相手の意見を受け、その場でiPadを使ってインターネットで調べる場面も。⑤相手の意見を受け、その場でiPadを使ってインターネットで調べる場面も。
⑥最後に教員からの総評があり、次の学びにつなげていきます。⑥最後に教員からの総評があり、次の学びにつなげていきます。
先生からの一言
「未来の学び」の現場における教員と生徒の関わり方
社会科・第2学年主任 河野 芳人 先生社会科・第2学年主任
河野 芳人 先生

 主体的に学ぶ姿勢を育てるには、何よりもその「楽しさ」に気がつかせることが大切です。そのためには生徒一人ひとりがイキイキと授業に臨めるようにきめ細かな授業の工夫をすることが大切で、それが私たち教員のやりがいでもあります。

 また本校では担任を中心に学年の教員がチームとなり、複数の視点で一人ひとりの個性や成長段階を見極め、話し合いをして、しっかりと力を伸ばしていけるようにケアしています。「できた!」という成功体験を積み重ねることで、生徒の意欲は格段に向上します。


英語科・入試広報部主任 髙味 直毅 先生英語科・入試広報部主任
髙味 直毅 先生

 単純な知識であれば生徒が自分で簡単に得られる時代の中で、学び方が多様化しています。そこで私が心がけているのは、「授業は先生の講義を聞き板書を写すもの」「全員がこの宿題をしなければならない」というような固定観念にとらわれないことです。

 正解よりもプロセスを学ぶことが何よりも大切であり、生徒のやり方を否定してはならないと考えています。生徒一人ひとりの意見に耳を傾け、対話を重ねることで、生徒たちが試行錯誤しながら正解にたどり着くプロセスを手助けしていくことが、私たちの役割です。

(この記事は『私立中高進学通信2020年11月号』に掲載しました。)

西武台新座中学校  

〒352-8508 埼玉県新座市中野2-9-1
TEL:048-424-5781

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