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私立中高進学通信

2020年10月号

コロナに負けない!私学のアクション

山脇学園中学校

生中継で入学式を実施
オンライン授業は自学自習を
習慣づける
きっかけに

リアルタイム配信で行われた入学式。1人ずつ中1生の名前が読み上げられると、
生徒はZoomでそれぞれ「はい」と返事をしました。返事をする生徒がZoom上に映し出され、
互いに顔を覚えられるように配慮するなど、高度なノウハウで思い出に残る入学式を演出しました。

Zoom朝礼をスタートし
生徒との交流を重視
こだわりポイント
  1. 「全員つなぐ」を目標に
    スマートフォンでも対応可能に
  2. 大規模校ならではのシステム整備
  3. 授業プログラムは1日1回一括配信

 創立から117年の長きにわたり、伝統の女子教育を受け継ぎながら、探究心を喚起し、『志を育てる教育』を行ってきた同校。コロナ禍で休校になっても、生徒それぞれの〝志〟と、生徒と学校とのつながりを切らぬよう、ICTの利便性を存分に活用して取り入れてきました。

 4月からの登校への不安が広がる中、感染拡大に危機感を抱いて緊急職員会議を開催。4月に入ってすぐに休校の延長と、オンライン授業への取り組みを決定しました。

 Zoomに習熟していた入試広報部長の鎗田謙一先生を中心に、全教員にマニュアルが配布され、4月20日にはZoom接続のテストを実施。以降、学年別のZoom朝礼を開始。同時に「Classi」(※1)による課題配信をスタートさせましたが、5月11日からは「Google Classroom」(※2)も活用して、授業動画と課題を配信する形でオンライン授業をスタートしました。

 動画配信には一般的に使われているYouTubeではなく、高画質動画の配信に向いている「Vimeo」(※3)を採用。URLをクリックするだけで動画を再生できるため、操作への負担もかかりません。

 オンライン授業は、通常時と同じ時間割で進めました。ただし、時程に沿って学ぶのではなく、毎日、その日の授業の分だけ授業動画と課題を一括配信し、生徒には好きな時間帯に、好きな順番で学習するように促しました。その理由について、鎗田先生は話します。

「1時間目、2時間目と続けて配信すると時間に縛られるので、生徒のストレスになると考えたのです。自学自習の習慣をつける良い機会だとも思いました」

 オンライン授業の達成度は、課題を提出させることで確認しました。ただ、この時期は提出などについて、強く生徒に言わないようにしていたといいます。

「家庭での通信環境もさまざまですし、ただでさえ大変な時期です。理解が足りないところがあっても、そのぶん登校再開後にフォローをしようと考えていました」

※1 Classi…クラウド型学習アプリ。課題配布や生徒による学習記録、教員と生徒間でのコメントのやりとりなど、多彩な機能を備えています。

※2 Google Classroom…Googleの授業支援ツール。課題の配布や振り返りなど、教員と生徒間の連絡をオンライン上で一括管理できます。

※3 Vimeo…広告表示が一切なく、視聴しやすいクリエイター向け動画共有サイト。あらかじめスマートフォンにダウンロードし、後から視聴することができるため、Wi-Fi環境に左右されずに高画質動画が視聴できます。

コロナ対策事例1
各教科の先生が工夫!
PowerPoint活用の解説動画

 4月下旬からZoom朝礼を開始し、クラス全員がオンライン上でつながることができました。5月の連休明けからは、本格的なオンライン授業がスタート。教員向けに授業動画作成のための研修も実施されました。

 もともと同校では、教員は電子黒板とPowerPointを連動させて授業を行っていたため、普段から作成していたPowerPointの教材に音声解説を加える形で授業動画を作成しました。従来の教材を活用できたことで、教員の負担も軽く、その分、内容の密度を濃くすることに重点を置いて対応できました。

Zoom朝礼で、久しぶりに生徒たちと対面。「まずはつながることが大切だった」と、鎗田先生は話します。Zoom朝礼で、久しぶりに生徒たちと対面。「まずはつながることが大切だった」と、鎗田先生は話します。
教員は休校中、電子黒板を使って動きのある授業動画を作成。スタンドにセットしたスマートフォンで撮影しています。教員は休校中、電子黒板を使って動きのある授業動画を作成。スタンドにセットしたスマートフォンで撮影しています。
スライドショー「今昔物語集」
スライドショー「家にあるもので手作りマスクを作ろう。」
スライドショー「標本調査とは?」

教員はPowerPointのスライドショーを再生しながら、マイクで解説音声を吹き込み、その様子を丸ごと画面録画することで授業動画を作成しました。Windows OSの標準機能を使ったこの作成方法を技術科が指導し、ほどんどの教員がこの形で授業動画を作成しました。

コロナ対策事例2
新入生一人ひとりの名前を呼ぶ
感動のオンライン入学式

 4月からのZoom朝礼に慣れてきた5月9日、オンライン上で中学の入学式が行われました。教員は校内のYAMAWAKIホールに正装して集まり、入学式の様子をZoomでライブ配信しました。

 入学式は各所に設置した4台のカメラで撮影を行い、鎗田先生がカメラを切り替えて、校長先生のお話・校歌斉唱のピアノ伴奏・教員のあいさつなどを映すというテレビの生放送さながらのカメラワークを駆使。自宅からZoomで式に参加する新入生にライブ動画を届けました。

 例年の入学式と同様、生徒一人ひとりの呼名も実施。名前を呼ばれた生徒の顔が順番にZoomの画面に表示され、「はい」と元気よく返事をします。自宅にいながら臨場感を味わえる感動的な入学式となりました。

祝辞を述べる在校生代表もZoomを使ってオンラインで参加。中1生に励ましのメッセージを送りました。祝辞を述べる在校生代表もZoomを使ってオンラインで参加。中1生に励ましのメッセージを送りました。
各学年の教員の紹介がありました。オンライン入学式に向け、リハーサルを2回行って準備をしました。各学年の教員の紹介がありました。オンライン入学式に向け、リハーサルを2回行って準備をしました。
コロナ対策事例3
オンラインでクラスレクも実施!
中1生へのサポート
クラス全員で「しりとり」や「謎解き」などに挑戦し、交流を深めました。担任がリードして、楽しくレクリエーションが進みました。クラス全員で「しりとり」や「謎解き」などに挑戦し、交流を深めました。担任がリードして、楽しくレクリエーションが進みました。

 オンライン授業がスタートした時は、まだ互いに顔を合わせていなかった中1生。登校に先駆けて、5月30日に『Zoomでアイスブレーキング』の日を作りました。生徒たちはオンライン上でレクリエーションを楽しみ、大いに盛り上がりました。

「教員と生徒、生徒同士、教員同士のつながりを切らない。それが、Zoom導入の一番の目的でした」(鎗田先生)

(この記事は『私立中高進学通信2020年10月号』に掲載しました。)

進学通信 2020年10月号
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