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私立中高進学通信

2020年10月号

私たち、僕たちが大好きな先生

立正大学付属立正中学校

長所で勝負できる大人になってほしい
自分の長所を知るためのヒントを与えたい

社会科/関 卓朗(せき たくろう)先生

社会科/関 卓朗(せき たくろう)先生
明治学院大学社会学部社会福祉学科を卒業後、新卒で母校である立正大学付属立正中学校・高等学校に赴任。
2020年度、8年目を迎える。中2のクラス担任のほか、高3の世界史を担当。また、ゴルフ部顧問も務めています。

同校の卒業生でもある関卓朗先生。
母校の一番の魅力を「ヒントをたくさんもらえるところ」と話します。授業や進路、部活動など、ご自身も生徒たちに多くのヒントを与えている関先生に、生徒への思いを語っていただきました。

長所で勝負できる職業=学校の先生に
「社会科の面白さは、いろいろな側面があること。地理なら国旗の色から宗教などがわかることや、歴史なら現代との比較で史実をより身近に感じられるような例を挙げて話しています」(関先生)「社会科の面白さは、いろいろな側面があること。地理なら国旗の色から宗教などがわかることや、歴史なら現代との比較で史実をより身近に感じられるような例を挙げて話しています」(関先生)

――教員をめざした理由を教えてください。

 教員は、小学生の頃から私にとって憧れの職業でした。でも“憧れの先生像”のようなものがあったわけではなく、教員になろうと決めたのは自分の長所で勝負できる職業だと思ったからです。私は、中・高ではバスケットボール部の部長を、少年野球ではキャプテンを務めるなど、幼い頃から人前に立つことが多く、人前に立って何かを伝えることができるというのが自分の強みでした。この長所を最も活かせる職業が教員だと思ったのです。

 社会科は好きで得意な教科でもあったので、最初から社会科の教員になろうと考えていました。学生時代に社会科が好きだったのも、生活にとても身近で、社会科で習うことは知っていると便利で知らないと損をする、社会科にはそういうことがたくさん詰まっている教科だと感じたからです。

――関先生はこの学校のOBとのことですが、どんな学校生活を送っていましたか?

 入学当初は中学受験でつまずいて、何かに挑戦することをどこか恐れている部分がありましたが、通っているうちに自信がついて、学校をどんどん好きになっていきました。

 部活動をずっと続けていて、バスケットボール部の試合で結果を出せたことが成功体験になりましたし、先輩との交流が多く楽しく過ごしました。

 私が通った大崎の旧校舎では帰りのルートが今より少なかったので、よく、同じ部の先輩と一緒に帰っていました。年上の人と接することがもともと好きだったので、文化祭などの行事でも中1の時に高3の先輩と同じ担当になって、一緒に行動できることがうれしかったです。

 クラスではどちらかというと中心にいたと思います。同学年の中ではリーダーシップを取るタイプでした。

 6年間の学校生活でクラスメートや上級生とのコミュニケーションを取ることも自信につながり、卒業する頃には学校が“いつか戻りたい場所”になっていました。それほど成長させてもらった場所です。

「目標シート」で小さな成功体験を
積み上げてほしい

――今、生徒と接する際に大切にしていることは?

 自分の経験からも、成功体験が大切だと考えているので、小テストや人とのふれあいなど、小さなことでもいいから学校生活で多くの成功体験をしてもらいたいと願っています。

 そのために「目標シート」というものを活用しています。生徒が自ら掲げた目標に向けてがんばり、達成したらその項目に自分で丸をつけます。その目標達成の瞬間の気持ちを一番大事にしてほしいと思っています。

 中学生は課題も多いので、担当クラスでは独自に「課題管理表」も作っています。いつ、どの科目の課題があるのか、期限はいつかを記すもので、これにも達成という項目を作っています。課題が多いと何から手をつけたらいいかわからなくなってしまいますが、書いて確認することで優先順位がわかります。

 私も部活動に励んでいたので、気持ちを切り替えて、部活動もがんばってほしいのです。部活が始まったのに「あ、課題がまだだった、途中で先生に呼ばれるかも」とよぎり集中が途切れるようなことがないようにしてほしい。部活動の時間までにやるべきことをきちんとやるためにも、「締切の日になって慌てて課題をやるな」とは言いますね。

長所を活かしてイキイキと
働く生徒たちの姿を見たい

――生徒にはどんな大人になってほしいですか?

 長所で勝負できる大人になってほしいです。就職の時、自分で会社を興さない限りは採用試験の過程でふるいに掛けられます。失敗しても成功しても、一番後悔しない、一番納得がいくのは長所で勝負することだと思います。

 自分の長所に気づいていない人も多くて、とくに高3の進路指導でその問題が出てきます。

 自分がどんな職業に向いているかは実際に働いてみないとわからないと思いますが、17~18歳でも人生の何かしらの場面で長所を活かしてきた経験があると思うのです。

 だから人生を振り返ってもらうために、高3生の進路指導の際、自分の歴史を書いてもらいます。良いことだけを書きなさいと言って、書いたものを名前を伏せた状態で配り、クラスのみんなに評価してもらいます。良いことだけを書いているので、当然、良い評価になるのですが、もし面と向かって友人の長所を言い合うとなったら照れくさいけど、この方法なら言いやすくなります。

 本校では面談を大事にしています。私が在学中もそうでしたが、私自身も面談で直接話すことを大切にしています。そうした機会に個々に合わせて「やりたいことは? やりたくないことは?」などと、消去法で話すこともありますし、話し合う中でヒントを与えられたらと思っています。

 担任としては、生徒が話したくないことをわざわざ話す面談ではなく、彼らの思いを受け止める場になればと思っています。時には「そこまで打ち明けてくれるの?」というような話が出てきたりすることもあって、うれしくなります。

――では、今後の目標は?

 長所を活かして働く卒業生をたくさん送り出すことです。大企業に就職できたということよりも、長所をどれだけ活かせているかのほうが大事だと思うので、そうやってイキイキと働く卒業生の姿をたくさん見ることが目標です。

短縮授業のため、昼食の時間に生徒へ連絡事項を伝えます。
生徒たちはうれしそうな表情で先生との会話を楽しんでいました。

進学通信 2020年10月号
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