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私立中高進学通信

2020年9月号

コロナに負けない!私学のアクション

国士舘中学校

一律8万円を給付
どんな状況下にあっても学びの機会を担保する

大学の大教室を使用し広さを確保して、高等学校の授業を再開。大学受験に支障のないよう、高3生は他学年より早く週5日登校を開始しました。

大学の大教室を使用し広さを確保して、高等学校の授業を再開。
大学受験に支障のないよう、高3生は他学年より早く週5日登校を開始しました。

簡素な手続きで迅速に行われた一律8万円の給付
こだわりポイント
  1. すべての学生・生徒に平等に
    学びの機会を与える
  2. 隣接する附属大学の校舎を
    活用した対応
  3. 困難の中でこそ
    『貢献する心』を育てる

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの学校が教育活動の停止や休校を余儀なくされる中、学校法人国士舘は、大学・高等学校・中学校の全学生・生徒を対象に、オンライン授業の環境整備のための給付金として、一律8万円を給付しました。

 給付は簡素な手続きで迅速に行われ、5月中に中高生に対して給付を完了。5月12日からはWeb会議サービス「Zoom」でホームルームを開始し、5月下旬からは「Google Classroom」を導入して課題やアンケートなどを配信。登校できない間も学習を続けられるよう、オンライン環境を整備してきました。

「どんな状況下にあっても生徒の学びの機会を担保することが、本学園の使命です。申請方法など、時間をかけて検討するべき事項もありましたが、通信環境によって学びの要となる授業に格差があってはならない、とにかく急がなければならないということを優先し、短期間で決断に至りました。
 他校の支給額として一人当たり1~2万円、多いところで5万円を支給したという事例も耳にしていましたが、パソコンやタブレットなどの情報端末を持たず、自宅にWi-Fi環境もない状況も想定し、現実的に考えたうえで、支給額を一人当たり8万円とし、大学・高等学校・中学校全体で約1万3000人分、総額11億2000万円を年度の予算に充てました」(常任理事/山田慎吾氏)

「本学園は、国家・社会に貢献する知力と胆力を備えた人材、すなわち『国士』の育成を旨とし、大正6年に柴田徳次郎先生によって創立されました。
 世のため人のために尽くし得る人材育成を教育理念とし、私たち教職員にも脈々と継承されてきました。コロナ禍においても、育成すべき人材像に向け、等しく学修機会を提供し、学びの質を維持するための給付金の一律配布は、国士舘が掲げる教育理念にかなう対応といえます」(岩渕公一校長先生)

大学校舎の大教室を使用し授業に活用

 東京都など7都府県を対象にした「緊急事態宣言」の発令を受け、同学園では4月8日から5月6日まで、全キャンパスの閉鎖を決定しました。5月下旬の緊急事態宣言解除により、その後多くの学校が登校を再開したものの、“3密”を避けるための時差登校や分散登校で、週5日の通常の登校はできない状況となりました。

 同校はそうしたなか、6月中旬に週5日登校を開始。中3と高3は週5日登校、高1と高2は週3日登校で時差登校や短縮授業を行い、高校の授業では、大学校舎の大教室を活用することで、感染防止対策として、ソーシャルディスタンスの確保を実現しました。

「とくに高3生には、大学受験に支障をきたすことのないよう、できる限りの対応をしてきました。生徒たちが安心して勉強に打ち込めるようにすることはもちろん、どのような状況にあっても、他者に感謝する心を忘れないでほしいと強く願ってのことです」(岩渕校長先生)

 登校再開時、岩渕校長先生は生徒たちに、「本校の教育の根底にある『他への貢献』という考え方を忘れず、今一生懸命に学んでほしい」とメッセージを送りました。

「『他への貢献』という本学の精神は卒業後の進路にも色濃く反映されており、国士舘大学は救急救命士国家試験の合格者数でナンバーワンを誇ります。東京都の消防車の1台に1人は本学の卒業生がいるといわれるほどです。コロナ禍で医療に従事する卒業生たちの存在も感じながら、現在の苦境を乗り越えてほしいと願っています」

コロナ対策事例1
オンライン授業の環境整備の給付金
一人あたり一律8万円を支給
同校公式HPで「遠隔授業のための緊急給付金について」のお知らせを配信。同校公式HPで「遠隔授業のための緊急給付金について」のお知らせを配信。

 在校生と保護者に向けて、ホームページ上で一律8万円の緊急給付の発表があったのは4月28日のこと。5月7日に給付方法の案内があり、5月中に給付完了という非常にスピーディーな対応を行いました。

「生徒や保護者の立場に立った対応を考え、緊急性を優先し、授業料の引き落とし口座に振り込むというシンプルな手続きで給付金を受け取ってもらいました。
 本校ではデジタル教材を使った授業やアプリケーションを活用した学習指導などを以前から導入していましたが、あくまで通常授業の補助的ツールとして用いるに留めていました。
 その理由は、国士舘という学校は、子弟がひざを突き合わせて、心と体の温かみを感じながら教え合い、気持ちを伝え、人を育てていくことを重視しているからです。
 新型コロナウイルス対策の一環として始まったオンライン授業やデジタルツールを活用した授業は、今後も積極的に取り入れていきますが、本校ならではの教育もぶれずに貫いていきたいと考えています」
(教頭/後藤晃志先生)

コロナ対策事例2
大学校舎の大講堂を高校生のために活用

 国士舘大学は緊急事態宣言の発令を受け、全キャンパスを閉鎖し、授業はオンラインで行われました。世田谷キャンパスの校舎と中学・高等学校の校舎は通路を挟んで隣接しており、徒歩で5分とかからない距離にあります。空き教室となった世田谷キャンパスの校舎は高校生のために提供されました。

6月初旬から始まった大学校舎での高3生の授業風景。6月初旬から始まった大学校舎での高3生の授業風景。
中学校でも時差登校・短縮授業を行い、週5日登校をスタートさせました。中学校でも時差登校・短縮授業を行い、週5日登校をスタートさせました。
登校日には、岩渕校長先生から「『他への貢献』という考え方を忘れず、一生懸命に学んでほしい」というメッセージが送られました。登校日には、岩渕校長先生から「『他への貢献』という考え方を忘れず、一生懸命に学んでほしい」というメッセージが送られました。
先生から一言
整えた学びの環境をぜひ活用してほしい
左から後藤教頭先生、岩渕校長先生、山田常任理事。左から後藤教頭先生、岩渕校長先生、山田常任理事。

 オンライン環境を整えることにより、登校できない間、生徒たちが安心して学習を続けるためにはどうすれば良いのかを考え、迅速に給付を決定しました。

「本学園はどんな時も、すべての学生と生徒が平等に学べる環境を提供したいと考えています」(山田常任理事)

「世界中が困窮する中、本校の生徒たちにはできる限り最大限の良い環境を整えることができました。それに応えられるように、なすべきことをなし、たくましく成長してほしいと思います」(岩渕校長先生)

「これからはオンライン環境やデジタルツールを積極的に取り入れつつ、対面での授業や部活動などを通じて、本校ならではの温かみのある教育を続けていきます」(後藤教頭先生)

進学通信 2020年9月号
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