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私立中高進学通信

2020年9月号

実践報告 私学の授業

国本女子中学校

カナダと日本のカリキュラムを学び
2カ国の卒業資格を取得

中高一貫のダブルディプロマ(DD)コース
取材した中1DDコースの授業『ELA(English Language Arts)』の様子。

取材した中1DDコースの授業『ELA(English Language Arts)』の様子。

日本にいながらカナダの高校卒業資格も取得

 80年近い歴史を持つ同校は、情操教育を大切にする一方、英語力と国際理解力を身につけるグローバル教育も重視し、新しい女子教育に向けた学校改革を推進しています。

 2020年4月、カナダ・アルバータ州教育省との提携により、校内に『KAIS(Kunimoto Alberta Int-ernational School)』を開校。同時に、『ダブルディプロマコース』(以下『DDコース』)を開設しました。

“ダブルディプロマ”とは、高校卒業時に日本と海外の両方の高校卒業資格を取得できる制度です。実施している学校は非常に少なく、首都圏の私立中高でもまだ数校しかありません。なかでも同校のDDコースは、中学入学時から高校までの一貫コース制をとっており、6年間をかけて資格取得をめざせることが大きな特徴です。

 DDコースの生徒たちは、中学から国本女子とKAISの両校に在籍して日本とカナダのカリキュラムを並行して学び、高校卒業時は日本とカナダ両方の卒業資格を取得することができます。

 中学3年間は、KAIS高校プログラムの授業に備え、「英語で学ぶ」基礎を身につける期間として、英語4技能を徹底的に鍛えます。その学習で柱となる科目が、『ELA(English Language Arts)』です。

 実際にはどのような授業が行われているのでしょうか。担当するJoshua Sunga(ジョシュ)先生と英語科兼DDクラス担任の外野由子先生にお話を聞きました。

英語で学ぶ基礎をつける
中学の英語教育
英語が好きという気持ちをモチベーションにして、力をつけていくのが
DDコース。「たとえ英語ができなくても大歓迎!」と、外野先生(左)とジョシュ先生(右)。英語が好きという気持ちをモチベーションにして、力をつけていくのがDDコース。「たとえ英語ができなくても大歓迎!」と、外野先生(左)とジョシュ先生(右)。

「ELAの授業では、幅広い分野を題材にして、英語を意識した表現活動を行います。アクティブラーニング型・探究型の授業が中心で、KAIS高校プログラムに備えるための科目という位置付けです。先生はガイド役に徹し、生徒一人ひとりが自分で考え、教え合ったり、発表したりします。
 一方、『ESL(English as a Second Language)』は英語を母語としない生徒向けに、英文法など英語の基礎学力を定着させるための授業で、習熟度別に『Advanced』『Intermediate』『Basic』の3グループに分けて授業をしています」(外野先生)

 習熟度別に行われる『ESL』に対し、『ELA』では本格的な英語学習をこれからスタートする生徒も、英語圏で育った帰国生も一緒に授業を受けます。そこにデメリットはないのでしょうか。

「習熟度の違いがあるからこそ、『自分も早くレベルアップしたい』と、意識が高まります。これが、双方にとって良い学習環境となっています。
 教員は生徒一人ひとりの英語力を把握し、ペアワークの組み合わせや質問の仕方・内容を生徒のレベルに合わせて変えています。また、配布するプリントにはすべてのレベルの課題が掲載されており、一人ひとりのレベルに合わせた細かな指導をしています」(ジョシュ先生)

 中高6年間の一貫教育で、日本とカナダ2カ国の高校卒業資格とグローバル人材の育成をめざす同校のDDコース。今年度入学した1期生の成長が楽しみです。

DDコース中学1年生の時間割(例)

※45分7時間授業(土曜は4時間授業)

中学校の英語の授業は週12コマで、中1ではそのうち5コマがアルバータ州認定教員が担当する『ELA』の授業です。学年が上がるにつれてコマ数を段階的に増やして、KAIS高校プログラムにつなげていきます。KAIS高校プログラムでは、アルバ―タ州の高校と同じく、アルバータ州認定教員がすべての授業を英語で行います。

中学校の英語の授業は週12コマで、中1ではそのうち5コマがアルバータ州認定教員が担当する『ELA』の授業です。
学年が上がるにつれてコマ数を段階的に増やして、KAIS高校プログラムにつなげていきます。
KAIS高校プログラムでは、アルバ―タ州の高校と同じく、アルバータ州認定教員がすべての授業を英語で行います。

授業レポート
英語で学ぶ『ELA』アクティブラーニング型・探究型の授業とは?

 中学3年間で「英語で学ぶ」基礎を身につける『ELA』の授業。具体的にはどのような授業が行われているのでしょうか。中1・ELAの授業の1コマを見学しました。

Point1
ペアワーク➡グループワーク➡ディスカッション
曜日ごとのアクティビティを通して英語4技能を学ぶ

 毎週月曜日はディスカッションマンデー。先生から与えられたテーマについて、生徒たちが積極的に話し合います。先生も習熟度に応じて必要なサポートを行うので、中学から英語を学ぶ生徒も安心して取り組むことができます。

「英語を学ぶのではなく、英語を使ってプロジェクト活動する、考える、創作するなどを重視するのが、ELAの学習方法の特徴の一つです。生徒の成績評価は、ペーパーテストを行うだけではなく、日々の取り組みも見て評価します」(ジョシュ先生)

各5~7分間ほど、ペアワークやディスカッションなどの活動が次々と展開される活発な授業。

Point2
高校ディプロマプログラムに向けて「英語で学ぶ」ための盤石な土台作り

 この日の授業は、名詞・動詞・形容詞といった品詞の学習がテーマです。

「すべての教科を英語で学ぶ高校プログラムに備え、ELAではリーディングとライティングもしっかりと鍛えていきます。今回の授業のポイントは品詞を単語として覚えるのではなく、文章を通してそれぞれのことばの働きを学ぶことです」(ジョシュ先生)

「品詞を入れ替えることで文章がどのように変化するのか」を理解していきます。「品詞を入れ替えることで文章がどのように変化するのか」を理解していきます。
品詞を色別に表示した英文を題材にして学びます。品詞を色別に表示した英文を題材にして学びます。
進学通信 2020年9月号
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