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私立中高進学通信

2020年4・5月合併号

目標にLock On!! 私の成長Story

日本大学第一中学校

付属校ならではのプロジェクトが
生徒会長をめざす転機に

筑波大学大学院人文社会系 客員研究員 戸川和成さん

筑波大学大学院人文社会系 客員研究員
OB 戸川和成さん

文武両道を全うできたのは
付属校ならでは
漆原先生が、戸川さんの学生時代を楽しそうに話す様子から、生徒に愛情深く接していたことがうかがえます。漆原先生が、戸川さんの学生時代を楽しそうに話す様子から、生徒に愛情深く接していたことがうかがえます。

 日本大学の建学の精神「自主創造」と校訓「真・健・和」のもと、絆を重んじる次世代人の育成を教育目標とする同校。自ら課題を見つけ、他者と共に解決していく6年間の学びが、「自分の土台をつくった」と話すのは、卒業生の戸川和成さんです。

 戸川さんは生徒会長を務め、柔道部で練習に励みながら、志望通り日本大学法学部へ進みました。

「日本大学第一を選んだ理由は、家から近く、柔道部が強いことでした。柔道は小学生から続けていました。28人1クラスという小規模の小学校から、クラスに40人在籍する学校へ進学したので、最初は戸惑いましたけど、先生方が気さくで、クラスメートも明るく、緊張が解けましたね。入学後、思い切って級長に立候補。クラスメートはやさしく受け入れてくれて、クラスがまとまるように協力してくれました。これが “みんなで問題を解決する”最初の成功体験でした」

 部活動を続けながら、高2では生徒会長に立候補します。

「高1の時、日本大学と付属校、地域を結ぶ全学文化行事(NU祭)で、生徒会の学生が大学生と連携するプロジェクトがありました。その時に初めて日本大学の総長と握手する機会がありました。総長の“人のために何ができるかを常に考え、実行している姿”に憧れて、『どうしたら総長のようになれますか?』とうかがったら、『みんなに納得してもらえるような日々の心掛けが大事』と言われました。そこで、生徒会長になって、誰かのためになるようなことをしたいと思いました。このような機会が得られたのは、付属校ならではのことでした」

中高生の時から志した
「人の役に立つ仕事」
「『櫻墨祭』は卒業生や地域の方もたくさん訪れるイベントなので、力を入れました」と戸川さん。「『櫻墨祭』は卒業生や地域の方もたくさん訪れるイベントなので、力を入れました」と戸川さん。

 高3時の担任で、政治経済の教員でもある漆原郁夫先生は、学生時代の戸川さんをこう振り返ります。

「やりたいことを見つけると、猪突猛進で向かっていく生徒でした。高2で生徒会長を務めましたが、『みんなのためになることはこれだ!』と思いつくと、振り向きもせずに突っ走る。いつも真面目に、人の役に立ちたい、みんなの学校生活を良くしたいと考えていました。だから、周囲も協力したのだと思います。
 彼の良いところは、まず人柄です。後輩に対しても偉ぶらないし、面倒見がいい。議論になっても、論破するのではなく、ほかの人の意見を代弁したり、取り入れたりして、調整できる。相手を否定しないので、彼に相談すればうまくバランスを取ってくれると信頼される存在でした」

 生徒会長になった戸川さんは、『櫻墨祭』(文化祭)などの行事から、人と人とのつながりの大切さを学んだと言います。

「『櫻墨祭』では、全校生徒一人ひとりに夢を書いてもらった花びら型の紙を桜に見立てて貼り、垂れ幕のように展示しました。これ以外にも、学生新聞を発行するなど、自分だけでは達成できないことに挑戦しました。
 学校は勉強の場ですが、クラスメートと生活を共にする場所でもあり、一つの社会が形成されています。生活の中で課題を解決し、新しいことを成し遂げるには、仲間と協力し合い、みんなの満足度を高めることが大切だと学びました」(戸川さん)

自分に合った
勉強方法を確立

 日本大学への付属推薦制度は、全国の日本大学付属高校の生徒が受験する「基礎学力到達度テスト」の結果が重要です。戸川さんの勉強方法を聞きました。

「生徒会や部活動があり、勉強の時間を十分に取ることはできませんでした。その分、授業をよく聞くこと、毎日その日の授業を自分なりにノートにまとめて、復習することを心掛けました。

 勉強する場所も大切です。ぼくは自室で勉強するより、リビングの雑音の中で勉強するほうが集中力が上がりました。自分に合った学習方法を見つけて、日々の宿題などをしっかりとこなすと良いですね。希望していた法学部に入るための勉強は思っていたよりも大変でしたが、日々の積み重ねは力になりました」

 大学卒業後は、筑波大学大学院人文社会系の博士前期・後期課程へ進みました。

「現在は筑波大学大学院人文社会系に所属し、人々の生活をより良くするために、安心して暮らせる地域をつくる政策や仕組みを研究しています。住みやすい地域や災害に強い地域には、人と人のつながりの強さが大きく関わります。ぼくにとって“つながり”は大切なキーワードです。中高で学んだことは、研究の大きなモチベーションです。
 4月からは大学で、学生に教える職に就きます。母校で先生方に温かく親身に寄り添い、困った時に声をかけていただいた経験は、学生に教える職業に就きたいと思った大きなきっかけにもなりました」 

恩師からの応援メッセージ
在学中から政治経済の授業に
熱心な生徒でした
高3時に担任だった漆原郁夫先生は、日本大学法学部の先輩でもあり、今も良き相談相手。高3時に担任だった漆原郁夫先生は、日本大学法学部の先輩でもあり、今も良き相談相手。

 勉強もよくできましたし、その知識を人のために活かしたいと常に考えている生徒でした。

「世の中の役に立ちたい、人の生活を良くしたい」という思いで政治経済の分野で研究を続けている彼の現在の姿は、学生時代から周囲にも期待されていたことです。

 彼がスケッチブックに書いた言葉は、近代経済学の祖と言われるアルフレッド・マーシャルの名言“Cool head Warm heart!”です。冷静な頭脳と温かい心の両方がなければならないということですが、彼にはその素質があると思います。今後のステップアップが楽しみです。

(この記事は『私立中高進学通信2020年4・5月合併号』に掲載しました。)

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