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私立中高進学通信

2020年1月号

実践報告 私学の授業

東京成徳大学中学校

生徒の創造性を引き出す教育で
Apple社・ADS認定校に

「学び」を立体的にする取り組みが評価される
iPadを使う同校の授業は、生徒たちの好奇心を呼び起こし、「やってみたい」「工夫してみたい」というモチベーションを高めています。

iPadを使う同校の授業は、生徒たちの好奇心を呼び起こし、
「やってみたい」「工夫してみたい」というモチベーションを高めています。

ICTへの革新的な取り組みが評価される

 2017年度からiPadを導入し、積極的にICT教育に取り組んできた同校。教科や行事での振り返りにiPadを活用するほか、さまざまな取り組みに着手してきました。これらが評価され、同校中学は 『Apple Distinguished School 』 (ADS)に認定されました。Apple社のテクノロジーを使った、新しい学習方法を探究する教育機関として認められたのです。現在ではApple社が提供する教育教材「Everyone Can Create(エブリワン・キャン・クリエイト) 」 (※) というカリキュラムを使って、ビデオやスケッチ、音楽、写真の要素をさまざまな学習に取り入れています。

 ADS認定について具体的な取り組みが評価されたのは言うまでもありませんが、ICT活用推進部長の和田一将先生は、評価の一番大きなポイントを、同校の教育ビジョンに沿った活用ではないかと分析します。

「本校の建学の精神『徳を成す』心を育てる教育や、『自分を深める』教育を大切にしつつ、自然な形でICTを導入していきました。それが『クリエイティビティをどう自己実現につなげていくか?』という、Apple社のビジョンと合致したのだと思います」

 また、先生方のアイデアによる、工夫を凝らした授業も、ICTの推進につながりました。さまざまな県のシンボルマークを作ることで地理の知識を深める授業や、数学の公式の特性をキャラクターとして表現する授業では、iPadのアプリを効果的に使用しています。先生方の熱意やサポートがあってこそ、生徒の創造性や自主性を大きく伸ばす取り組みが実現したのです。

※Everyone Can Create(エブリワン・キャン・クリエイト)…スケッチ、音楽、ビデオ、写真のためのApple社提供のプロジェクトガイド。iPadを使って、アイデアを多彩な形でアウトプットするためのスキルを学ぶことができます。

海外留学で活きてくる「自分を深める」学習

 同校の教育でもう一つ大きな取り組みが、2017年入学生から必修とした1月~3月に行われる中3生全員参加のニュージーランド学期留学です。希望者ではなく、学年全員が学期留学をする取り組みは、国内では初となります。

「自分を深める学習を体験した後にニュージーランドで3カ月間を過ごすのは、生徒たちの持てる力を伸ばすのにとても良い機会だと思います。海外でのコミュニケーションには、つたない英語であっても『自分は何が好きで、日本の日常はこんな感じです』と言えることが大事です。そうしたコミュニケーション力を磨くためにも、iPadを使った直感的な学びの体験は、生徒たちの創造性を大きく高めていると思います」

 来年度には、高校でのADSの認定をめざしている同校。

「しかし、何と言っても最大の目標は、本校のビジョンを活かした学びを経て、生徒たちが自分たちの選んだ道や得意なことで自己実現ができるようになることです」

 と和田先生は言います。今後も、さまざまな取り組みをアップデートさせていく同校。多様な学びを通じて生徒の成長を支援する体制は、しっかりと整っていると言えるでしょう。

先生方のアイデアが詰まった創造性あふれる授業
ICTを活用した教科学習の取り組み例
数学公式のキャラクターをつくろう

 中1の数学では、公式のキャラクターを作り、そのキャラクターを使って、グループで自分たちの教科書を作る取り組みなどが行われています。教室を飛び出して「学校の中で相似の図形を探してみよう」という授業も行われました。

「この授業のゴールは、相似の図形を見つけて、なぜそれがそこにあるのか? を考えさせること。そこまで考えられる生徒はまだ少ないので、時間をかけて育んでいくのが我々の目標です」(和田先生)

相似の図形を探して、iPadで写真を撮る生徒。相似の図形を探して、iPadで写真を撮る生徒。
写真を撮った後は、友達同士で画像を見せ合って話し合います。写真を撮った後は、友達同士で画像を見せ合って話し合います。


社会県のシンボルマークを作ろう

 中2の地理の授業では、「県のシンボルマークを作ろう」という学習を行っています。シンボルマークを作るには、まずその県の産業や文化などを知らなければなりません。教科書の内容を暗記するのではなく、「学びを立体的にする」試みです。これ以外にも、社会科では「歴史上の人物になりきってインタビューを受ける」という動画作成の取り組みも行っています。


英語海外の人向けのアプリケーションを制作しよう
ワイワイと楽しみながら話し合い、アプリを作成。ワイワイと楽しみながら話し合い、アプリを作成。

 中3の英語では、「海外の人向けのアプリケーションを制作しよう」という取り組みを行っています。生徒たちがアプリを簡単なプログラミングで作成し、試作します。

「こういった取り組みを行うと、英語ができない生徒も、必要な語彙を必死に獲得するんです」と和田先生。また、それ以上に「自分でもできることがある」という気持ちを持てる機会が、iPad導入によって格段に増えたことが大きかったそうです。

生徒たちが制作したアプリケーション。海外の人向けの駅弁ガイドを制作した生徒は英語が苦手だったそうですが、
自分の得意な電車の知識を駆使してユニークなアプリを制作しました。

ICT
Apple Distinguished School(ADS)とは

 教育に関わる人材や機関を、積極的に支援してきたApple社。同社のテクノロジーを活用した、新しい学習方法や教育プログラムを探究する教育機関を、Apple Distinguished School(ADS)として認定しています。認定校は世界に約470校ありますが、そのうち日本ではわずか10校。

ICT教育の成果を発表!
公開授業『Open Day』
画像を合成するためのグリーンバックの装置を使って撮影するなど、ワクワクする取り組みをたくさん行いました。画像を合成するためのグリーンバックの装置を使って撮影するなど、ワクワクする取り組みをたくさん行いました。

 ADS認定校が、教育の成果を公開する『Open Day』。同校では、11月22日に実施され、この日の5限・6限は、ICTを活用した公開授業が行われました。

 音楽の授業では音楽ソフトを使った作曲。数学の授業では、iPadを使った二次関数のグラフ作り。英語の授業ではプレゼンテーションなどに取り組みました。

 授業の後には、来場した先生方によるディスカッションや、生徒主導のワークショップも開催されました。

(この記事は『私立中高進学通信2020年1月号』に掲載しました。)

東京成徳大学中学校  

〒114-8526 東京都北区豊島8-26-9
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