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私立中高進学通信

2019年神奈川版

未来を切り拓くグローバル教育

神奈川学園中学校

多様性に触れ、理解し
夢を見つけるキャリア教育

『Kanagawaプロジェクト』で多彩なフィールドワークを体験
中3の海外研修。ニュージーランドを選択した生徒は、現地の高校生と交流しつつ先住民族・マオリの文化を学びます。

中3の海外研修。
ニュージーランドを選択した生徒は、現地の高校生と交流しつつ先住民族・マオリの文化を学びます。

100年前から思考力と
判断力を重んじてきた伝統校

『女子に自ら判断する力を与ふること』『女子に生活の力量を与ふること』の2つを教育目標に掲げ、前身である横濱実科女学校が1914年に創立されました。当時から女性の自立を重視してきた同校は、100年後の今も思考力や判断力の育成を重んじています。

 現代を生き抜く力としてICTや語学スキルを養成することはもちろん、同校が大切にしているのは「答えが1つでない問い」に立ち向かう課題解決力の育成です。そうした背景から実践しているのが、『Kanagawaプロジェクト』です。

 これは、多彩なフィールドワークを採り入れ、国内外の問題を発見し、解決する力を育てる同校独自のプログラムです。中1~高2を通して実践され、学年ごとにテーマが設けられています。

 中1は「平和」、中2は「環境」、中3はプロジェクトの柱となる「多文化共生」がテーマです。中3ではイスラム寺院を訪れてイスラム教の人と交流したり、外国人市民が溶け込んで暮らす「いちょう団地」で話を聞いたりなど、 "国内にあるグローバル"に触れ、異文化と出合います。また、オーストラリア、ニュージーランドのいずれかを選択できる『海外研修』も実施し、海外へ目を向ける体験も行います。

 高1では沖縄、水俣、四万十川、京都・奈良、岩手・宮城の5方面から選ぶ宿泊行事『国内フィールドワーク』を実施し、国内各地を訪れ、グループワークで調査・探究をします。中3で訪れたオーストラリアやニュージーランドと比較して考察するなど、日本と海外を比べる視点が加わり、より学習が深まります。

 高2ではこれまでの学びを踏まえ、社会に提言を行うことを目標に協働しながら各自で探究学習を進め、最後にはプレゼンテーションを行います。

身近なグローバル化に触れ
理解する取り組み

 プロジェクトを実践するうえで「内と外から日本や自分自身を見つめること」を大切にしていると教頭の及川正俊先生は話します。

「海外へ行くことがグローバル教育のすべてではありません。国内の身近なグローバル化にも目を向け、多様性を理解することが重要です。異文化への理解・知識と体験の両面を備えることが、真のグローバル教育だと考えています」

 さまざまなプロジェクトで訪問する連携先は、先生方が手作りで築き上げてきた縁の深い人や場所ばかりです。

「訪問先での課題を、いかに自分ごととして考えられるか、生徒に意識させたい」

 と及川先生。昨年から生徒の発案で、プロジェクトの経験を先輩から後輩へ伝える場も設けられました。「答えが1つでない問いに立ち向かう力」が着々と生徒の中に芽生えているのです。

Action Report File001
「社会」に出合いながら
段階的に問題意識を深める
『Kanagawaプロジェクト』のめざすところ

『Kanagawaプロジェクト』は、教科学習や総合的な学習の時間、修学旅行、キャリア教育など、同校のさまざまな学びを体系的に結び付けたプログラムです。教科学習により理論を学び、フィールドワークでさまざまな場所で異なる文化を持つ人とコミュニケーションを図り、その成果を仲間や外部に発信し、考えを深め、行動に移すという学びのサイクルのもと展開されています。

Kanagawaプロジェクトの「各学年テーマ」と取り組み

Action Report File002
多様な価値観に気づき
共生の視点を持つ
中3の最重要テーマ

 中3でのKanagawaプロジェクトは「多文化共生」をテーマに、ダイナミックな活動を行います。5月に学校周辺の街を探索して調べる『横浜探検』を実施。11月にはさまざまなルーツや文化的背景を持ちながら日本で暮らす人々に会い、話を聞く『1日研修』を行います。外国人市民が多く暮らす「いちょう団地」、日本最大のモスクとして知られる「東京ジャーミィ」、台湾系の中華学校「横浜中華学院」では、異国にルーツを持つ同世代の生徒と出会います。このほかヘイトデモから地域を守る「川崎市桜本ふれあい館」など、“文化や価値観の違いを超えて社会を形成するために必要なことは何か”を考えます。

 3月はオーストラリアかニュージーランドのいずれかを訪れる『海外研修』に全員参加。ホームステイを通して今度は自分が共生社会に「受け入れられる」体験を通して多文化共生について学びます。

都内最大のイスラム寺院を訪れイスラム教徒と交流都内最大のイスラム寺院を訪れイスラム教徒と交流
5月に行う『横浜探検』横浜の歴史も学びます5月に行う『横浜探検』
横浜の歴史も学びます
Action Report File003
日本各地を訪れ
日本の課題に目を向ける
海外・国内の両方を経験して視点が深まる

 高1の『Kanagawaプロジェクト』は『国内フィールドワーク』です。沖縄、水俣、四万十川、京都・奈良、岩手・宮城の各方面から、生徒が希望する行き先を選び、学習を進めます。中3の『海外研修』で知ったオーストラリアの環境保全の取り組みと比較して四万十川の現状と課題をテーマに探究する生徒や、中1・中2の平和学習、環境学習などと結び付けてテーマを設定する生徒も多いそうです。

 生徒たちは現地レポートをまとめ、『フィールドワークを伝える会』で後輩たちにプレゼンテーションをします。昨年度はこれに加え、生徒たちの希望により、高1・高2合同の『フィールドワークを語る会』が開催されました。自分たちの問題意識を互いにぶつけ、ディスカッションする姿も見られたということです。

岩手・宮城で漁業体験現地の方の話を聞き「本当の復興とは何か」を考えます岩手・宮城で漁業体験
現地の方の話を聞き「本当の復興とは何か」を考えます
高1の呼び掛けで始まった『フィールドワークを語る会』高1の呼び掛けで始まった『フィールドワークを語る会』
先生から一言
身近なグローバル問題に立ち向かい、培われる力
教頭/及川正俊先生教頭/及川正俊先生

『1日研修』や『国内フィールドワーク』では社会の厳しい現実や矛盾を知りショックを受ける生徒も少なくありません。しかし、そうした経験があるからこそ“では、どうすればいいか”と考える出発点になるのです。生きる力の根本になる部分の種まきが『Kanagawaプロジェクト』なのです。

(この記事は『私立中高進学通信2019年神奈川版』に掲載しました。)

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