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私立中高進学通信

2019年神奈川版

THE VOICE 新校長インタビュー

カリタス女子中学校

多様な人と生きる時代を見つめ
他者を大切にする生き方を養う教育を

萩原 千加子 (はぎわら・ちかこ)

萩原 千加子 (はぎわら・ちかこ)校長先生
カリタス女子中学高等学校卒業。在校時は学園創立メンバーのシスター・リタ・デシャエンヌ先生に学ぶ。
大学卒業後、同校の社会科教員を経てカリタス小学校教員に。
その後、小学校で校長を務め、2019年より同校の校長に就任。
自らが通った学校で教員生活ができることを誇りに思い、温かい眼差しで生徒たちを育てている。

人間が生きるうえで
大切にすべきことは変わらない

 戦後の復興期、荒涼とした日本の立て直しに際し、日本の未来を担う子どもたちの教育をと、ケベック・カリタス修道女会の命を受けて来日した3人のシスターにより建てられたのがカリタス学園です。平和を祈り、来日したシスターたちの教育に対する熱意は、大変熱いものでした。来日後、わずか7年で学園を設立しています。私もカリタスの卒業生です。

 カリタスとは、ラテン語で「愛・慈しみ」を意味するのですが、当時も今も、「普遍的な愛をもって人に尽くす人間の育成」という理念は脈々と受け継がれてきています。グローバル化やAIの出現など、さまざまな事柄が加速度的に進む現代ですが、人間が生きるうえで大切にすべきことは変わらないと思います。それは、人を愛することであり、心の豊かさを持つことではないでしょうか。

 中1から始まるカトリック倫理の授業では、「生きるとは」という問いをカトリックの倫理観に基づいて哲学的な視野も入れながら学んでいきます。最近、この哲学的な対話について教育分野で話題になることがありますが、これはカリタスが創立当初から続けてきたことでもあります。

受け身ではなく
自ら学び取るという姿勢

 本校では、自ら学ぶ姿勢を育むため、14年前から「教科センター方式」を導入しています。教員が教室にやってくるのではなく、生徒たちが各教科の教室へ移動して授業を受けに行くというものです。ホームルームが行われる教室に隣接して「ホームベース」と呼ばれるスペースがあり、各自のロッカーや靴入れなどがあります。一日中同じ景色の教室の中で授業を受けるよりも、授業ごとに教室が変わり、景色が変わることは、生徒たちの気持ちのリフレッシュにつながるようで、どの授業も集中して受けてくれています。

 また、教科ごとに教室をまとめることで、各教科のクラスにはその教科の学習に関連する展示ができるというのも「教科センター方式」の良さです。教室を移動することで、廊下では他学年や他クラスの生徒との交流も生まれます。移動がスムーズにいくように作られた廊下には、いつも子どもたちの明るい声が響いています。人の動きがあると校舎に風が通る気がするのですが、この風が学園全体をイキイキとさせてくれているのだと思います。

 自分から学ぶ姿勢というのは、自主的に行動する良い流れを生み出します。学内に下校時刻まで学習できる自習室を設けたところ “もっと勉強したい”という生徒が増え、その熱意に応えて午後7時まで開放することにしました。

 生徒たちにこの発表をすると「わぁー!」と歓声が上がりました。やりたいと思うことや、いいと思うことをやるためにしっかりと意見を持ち、声を上げて周りを巻き込んでいくことは、非常に大事なことです。力をつけていくのは生徒たちですから、私たち教員をどんどん巻き込んでいってほしいと思います。

 生徒が私に直接話をしに来られるよう、校長室の扉を開け放ち、扉が開いている時は「いつでも入っていらっしゃい」と伝えています。「ゴールデンウィークが10日間もあるけど、学校に来たい。学校を開けてください」とお願いに来る生徒もいました。

多文化共生社会を生きる
複言語教育」の力
教育の指針
「Women for others with Caritas
他者を大切にした生き方を」

    「カリタスで大事に育てられた子どもたちは、次第に他者を大事に考え、働くことのできる人に育っていきます。それがカリタスの心を持った生き方です」(萩原校長先生)

 留学について、相談をしに訪れる生徒もいます。本校を創設したシスターの出身地カナダのケベック州がフランス語圏であったこともあり、本校では伝統的にフランス語の授業があります。入学して初めてフランス語を学ぶという生徒もいますが、多くの生徒がフランス語検定にチャレンジして合格しています。

 英語ができることは、もはや世界のスタンダードとなりつつありますが、英語とフランス語を共に学ぶことで本当にグローバルな人間になっていくという感覚があります。昨年はGoogle社が行ったSNSの危険性を喚起する動画のコンテストに本校の生徒のチームが応募し、485作品の中で準優勝という成績を収めました。動画では、字幕を英語とフランス語でつけていました。英語だけでなく、フランス語の字幕があれば、より多くの世界の人に見てもらえるのではと思ったそうです。多様な人と生きる時代とはつまり、複言語を生きる時代でもある。日々の学びを通して彼女たちが学び取った一例です。

 愛の精神と学びを実社会に役立てていく、世界に羽ばたける人間の教育に、これからも力を注いでいきます。

[沿革]
1953年に来日したケベック・カリタス修道女会の3人のシスターにより1960年に学校法人カリタス学園が設立され、翌年、カリタス女子中学高等学校を開設。1962年にカリタス幼稚園、1963年にカリタス小学校を開校。2020年に創立60周年を迎える。

(この記事は『私立中高進学通信2019年神奈川版』に掲載しました。)

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