私立中高進学通信
2019年12月号
未来を切り拓くグローバル教育
関東学院中学校
生徒が英語を使いたくなる
3つの英語の授業を連携
通常授業・外部講師の授業・オンライン英会話を連携

尾作茂樹先生による中2の授業。教科書をベースに、英語科教員の手作りのオリジナルプリントを活用。
iPadと電子黒板を駆使して授業を行っています。生徒たちは感情を込めて身振り手振りで英会話の"表現"を実践しています。
ベルリッツ・メソッドRとオンライン英会話が定着
横浜バプテスト神学校を源流とする同校は、キリスト教の教えに基づき、「他者と関わることで相手を理解する」ための学びを大切にしています。現代のグローバル社会において、他者を理解するために最も必要とされる力の一つとして、同校では英語によるコミュニケーション能力の育成に長年、力を注いできました。
近年では、5年前より英語の授業にオリジナルメソッドを導入し生徒参加型のアクティブな形に改革。また、昨年度から英会話スクール・ベルリッツの講師陣を招いたオールイングリッシュの「ベルリッツ・メソッドR」の授業をスタート。これに加えて、朝のホームルームを活用した高1生対象の「オンライン英会話」も始まりました。2020年度からの大学入試改革に向けて、「英語の授業」「ベルリッツ・メソッドR」「オンライン英会話」の3つの学びの連携による、実践的な英語力の育成へと大きく舵を取ったのです。
「3つの学びは役割が異なります。通常の英語の授業では単語や文法、英語的な表現方法などの基礎をインプットし、ベルリッツ・メソッドRやオンライン英会話で、英語で聞く、話すといったアウトプットをします。これらを有機的に連携させることで、実践的な英語力を自ずと高めることを目標としています」(英語科/尾作茂樹先生)
クイックレスポンスを重視し英語アレルギーを解消
同校の英語教育の根幹は、インプットにあたる通常の英語の授業です。中学3年間は、週6時間の英語の授業のうち5時間は日本語教員による授業、残りの1時間はネイティブ教員による英会話の授業です。
「英語の授業では、英語表現を自然に身につけるためのトレーニング『クイックレスポンス』を最も重要視しています。英語力を伸ばすには、教科書通りの模範的な文法、単語の選択、発音だけでなく、質問にいち早く答え、すぐに自分の意思を伝えるフレーズを発信できる能力を育てることが必要です。
"英語を使いたい"気持ちをより伸ばすことで、英語4技能をバランスよく習得していきます。学習へのモチベーションも格段に向上しています」
そんな英語の授業の徹底したトレーニングの成果が、「ベルリッツ・メソッドR」や「オンライン英会話」にも発揮され、相乗効果を生みます。
「英検は中3で2級、高校卒業までに準1級取得を目標としていますが、英語に対する意識が高まり、受検者数、合格者数ともに着々と伸びています。それにつれて英語力を試したいと考える生徒も増え、昨年度は夏のオーストラリア研修旅行をはじめとする海外研修や、国内での英語研修の希望者が急増しました。今後も、生徒の積極性そして可能性を引き出していきます」
ベルリッツの授業
ベルリッツの講師によるアクティビティ型授業
楽しくコミュニケーション!

中1~高2までは週に2時間(中1のみ週1時間)、ベルリッツのネイティブ講師による、より実践的なスピーキング力を養うオールイングリッシュ授業が行われます。授業では英語の伝言ゲームでリスニング力と正しい発音を学んだり、生徒同士が組になって、折り紙の折り方を英語で説明したりするなど、ゲーム感覚で楽しくコミュニケーション力を高める学びが行われます。ベルリッツの講師陣も英語を母国語とする講師、そうではない講師とバラエティ豊か。生きた英語を学ぶとともに、生きた国際交流によって語学センスを身につけます。
オンライン英会話
英検二次試験問題で学ぶ1対1のオンライン英会話
オールイングリッシュで展開する

高1を対象に行われるオンライン英会話は、朝のホームルームを活用。フィリピンの英会話学校の講師がマンツーマンで1回25分間のレッスンを行います。レッスンの教材は、英検の二次試験問題がベースです。これから受検する級の先取り学習にもなり、取得済み級の復習にも活用できるのが利点です。
個々の生徒に合わせたペースでていねいに指導してもらえるため、英語を聞く力、話す力、読む力に加え、英語によるコミュニケーション力も向上させることができます。
英語の授業
クイックレスポンスで生の英語を学ぶ授業
先生の問いかけに瞬時に答える
日本語教員による英語の授業では、教科書の例文をベースにしたイラスト入りのオリジナルテキストを使用。実践的な英語を身につける指導を行っています。取材した中2の英語の授業では、尾作先生が飛行機内で、隣の席の人と会話をする英文を次々と電子黒板に投影します。まずは生徒に会話文の質問フレーズを投げかけ、「あなたならどう答えますか?」と瞬時に答えを考えさせ、さらに、実際に生徒同士がペアとなり、相手を変えながら複数回、同じ会話を繰り返します。
尾作先生は、身振り手振りや声質、ジェスチャーを交えることが理解を助けるのだとアドバイス。リスニング力とスピーチ力を、生の英語で学ばせます。
関連単語の絵を見て、すぐにそれを答えさせる「クイックレスポンス」で英語の反射神経を磨き、授業の最後はオリジナルのプリントで演習を行います。教科書の講読や板書に頼らないスピーディーな授業が、イキイキとした英語を生徒に定着させています。


3つの英語の授業形態で英語力の向上を実感

ベルリッツの授業はすべてが英語で進んでいくので、中1の最初の頃は、先生が何を言っているか理解できないことも多かったです。中2になると、どんどん先生の話す英語が理解できるようになりました。授業の内容もゲーム感覚で行えるものばかりでとても楽しいです。
以前は自分から英語を話すのは得意ではなかったのですが、今では英語で自分の考えを発言することができるようになりました。高1オンライン英会話も、今からとても楽しみにしています。
(この記事は『私立中高進学通信2019年12月号』に掲載しました。)
関東学院中学校
〒232-0002 神奈川県横浜市南区三春台4
TEL:045-231-1001
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