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私立中高進学通信

2019年11月号

注目! News and Topics

東京純心女子中学校

卒業生との本音トークで知る
大学受験と大学での学び

グループトークは卒業生と机を並べ、リラックスした雰囲気で行われます。

グループトークは卒業生と机を並べ、リラックスした雰囲気で行われます。

同校は、生徒がさまざまな人と交流してキャリアを学ぶ、参加型プログラムを設けています。その一つが、春と秋に実施される「在校生と卒業生との懇談会」(在卒懇)です。これは、卒業生から在学中の生活や学習、大学入試対策、入試本番の感想、大学生になった実感などを直接聞く機会です。在校生にとって自分の進路を深く考えるための最適の場の一つです。

記憶が鮮明なうちに
後輩に体験を伝える
受験を突破したばかりの新鮮な体験談を聞ける機会は、在校生にはとても貴重です。受験を突破したばかりの新鮮な体験談を聞ける機会は、在校生にはとても貴重です。

 春の在卒懇は、毎年5月に行われます。この時期は、高3生は受験生になり、高2生は進路を考え始め、高1生は高校生活をスタートするタイミングに当たります。3月に同校を卒業したばかりの大学1年生が、高校生の後輩たちに大学進学に向けた勉強の具体的アドバイスや熱いメッセージを語ることで、在校生の学習意欲を高めることが目的です。

「受験勉強の記憶が新しいうちに、苦しかったことや辛かったことなどを、フレッシュな状態で在校生に話してもらいたいと思っています」
(進路指導部/清水萌子先生)

 プログラムは2部構成で、前半は進路指導部の教員が用意した質問に卒業生が答えるパネルディスカッションです。質問内容は、「大学での勉強や大学進学を決めた時期」「高3の1年間勉強をしながら意識したこと」「在学中にやって良かったこと・失敗したこと」など、どれも在校生が知りたいものばかり。準備してきた答えではなく、その場で感じた “生の言葉”を話してほしいという考えから、卒業生には質問の予告や講演内容のリクエストはあえてしていません。

「事前に質問内容を教えてもらえないので緊張しましたが、質問を受けながら、昨年は私も先輩に同じようなことを尋ねたのを思い出しました」(卒業生/大澤万裕子さん)

先輩がモデルになり
高まるモチベーション

 パネルディスカッションの後は、在校生が文系、理系、美術・音楽系に分かれて教室に移動し、卒業生とのグループトークを行います。在校生は10人ぐらいで1つの班となり、卒業生と自由に話します。お互いに緊張がほぐれてくると、先生からは聞けないような話題になることもあるそうです。

「高1、高2の普段の勉強と受験勉強のつながりや、苦手分野の克服の仕方など、勉強に関する話題が中心でした。私は理系なので、理系大学の男女比の割合も聞かれました」(卒業生/田島実のりさん)

 在校生の中には、ほんの2カ月前までは卒業生と一緒に部活動で過ごした生徒もいます。部活動では見えない部分で先輩が努力してきたことを知ることで、自分のロールモデルとし、今後の勉強の励みとなるようです。

「部活動と受験勉強は両立できるのかを聞かれました。私も吹奏楽部に所属して部活動一筋で過ごしていましたが、私なりにうまく両立できたと思っています。部活動も勉強もがんばってほしいです」(大澤さん)

高1生を対象に大学の
学びや生活を解説する秋

 秋の在卒懇は、11月に行われます。こちらの会には大学3年生が来校し、進路選択を控えた高1生を対象に、大学での学びや日々の過ごし方について話したり、在校生からの進路の悩み相談に応じたりします。

「志望校に対して自分の偏差値が低い、苦手科目があるという悩みは、先輩たちも抱えていたことを知っていてほしいですね。また、卒業してからも夢や志に向かって努力する先輩の姿は、自分が抱える悩みや迷いと向き合い、解決方法を見出すヒントにもなるはずです」(清水先生)

 同じ学校で学び境遇も似ている卒業生は、在校生のリアルな目標となります。在校生もやがては先輩となり、自分たちの体験を後輩たちに語り継いでいくのが目に見えるようです。

在卒懇に参加した卒業生にインタビュー

――在校生にとくに話したいと思っていたことは何でしょうか。

「学校の勉強が大事ということです。私は塾に通っていなかったのですが、授業をしっかり受けていれば十分な学力がつくと話しました」(大澤さん)

「私は昨年の春の在卒懇で先輩に“先生を利用すると良い”とアドバイスされました。実際、勉強法がわからなくなった時や伸び悩んだ時は先生に相談して助けられたので、同じことを在校生にアドバイスしました」
(田島さん)

――在卒懇のために準備したことは何でしょうか。

「過去問ノートです。私は過去問で間違えたところをノートに記録していたので、弱点克服ツールとなりました。入試当日、試験会場に持っていったのはこのノートのみ。ノートを見て、これだけやったから大丈夫と安心できました」(大澤さん)

「私もノートです。苦手な教科を自分なりにノートにまとめていました。ノートを見た在学生に、手描きの図があってわかりやすいと言われてうれしくなりました」(田島さん)

――受験勉強中、先生に言われて心に残っていることは何ですか。

「担任の清水先生に、よく質問していました。模擬試験の成績が悪くて落ち込んでいると、『調子はどう? 最近、がんばっているね』と声をかけてくれて、勉強面でも精神面でも支えてもらいました」(大澤さん)

「高2の冬、模擬試験での志望校の合格圏がE判定でした。でも、清水先生との面談で『田島さんなら合格できると期待しているから、この大学を薦めるんだよ』と言われ、うれしくて泣きました。先生の応援を励みに勉強をがんばりました」(田島さん)

左:理系志望を担当した田島実のりさん 右:文系志望を担当した大澤万裕子さん左:理系志望を担当した田島実のりさん
右:文系志望を担当した大澤万裕子さん
田島さんの「苦手ノート」(手前)と、大澤さんの「過去問ノート」(奥)。田島さんの「苦手ノート」(手前)と、大澤さんの「過去問ノート」(奥)。
学校とのつながりの強さを確認できる在卒懇
進路指導部/清水萌子先生進路指導部/清水萌子先生

 パネルディスカッションには7人の卒業生が参加してくれました。在学中はおとなしかった生徒も、後輩のためだとよく話してくれます。自分がこの会に呼ばれた目的を理解しているのでしょう。受験勉強中の悩みなど、私たちが期待したことを、全部話してくれました。

 本校では社会人の先輩が来校して、職業や卒業後の人生について講演するなど、在校生との交流の場を設けています。そうした取り組みができるのも、卒業生とのつながりが切れずにいられるからこそ。今回参加した卒業生は、2年後の秋の在卒懇でも成長した姿を見せてほしいですね。

進学通信 2019年11月号
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