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私立中高進学通信

2019年10月号

学校が変わる!改革私学

麴町学園女子(麹町学園女子)中学校

英語教育の思い切った改革で「英語の麴町」を実現
高大連携にもつなげる

高大連携で学ぶ生徒たち。進学先をより深く知る試みです。

高大連携で学ぶ生徒たち。進学先をより深く知る試みです。

独自の教育法で
徹底して英語力を伸ばす
山本三郎校長先生山本三郎校長先生

 ICTを活用した思考型授業の実施や独自のキャリア教育『みらい科』など、学校改革を次々と行ってきた同校。とくに英語教育に関しては、『アクティブイングリッシュ』(※1)の導入など2016年から思い切った改革を行いました。その背景について、山本三郎校長先生は話します。

「2015年の4月に本校に赴任し、最初に感じたのは、真面目な生徒が多いこと。でも、前任校であった関西の元気な学校に比べると『少しおとなしいな』とも思いました。そうした生徒を変えるには、自己肯定感を高めることが必要ではないかと考えました」

 音楽や美術を取り入れることも考えたそうですが、実践の場で「使える英語」を身につければ、生徒たちが自信をもって自立できると考え、安河内哲也先生に監修を依頼し、同校独自の英語教育法『アクティブイングリッシュ』を構築。すべての英語の授業を4技能養成型に変更。また、すべての教科の授業でもアクティブラーニングを実践し、生徒が積極的に学べる仕組みを作りました。

 この授業を2年間続けた結果、生徒たちの英語力は大きく変わったそうです。2016年度の入学生64名のうち帰国生は0名、小学校時代英会話を習っていた生徒が2名でしたが、中2の終わりには学年の4分の3が英検3級に合格。そのうち13名が準2級、1名が2級を取得する快挙を成し遂げました。

「生徒たちが、英語を通じて『自分もできる』と気づき、心に火がついたのです。一度火がついた生徒たちは自分でがんばるようになり、『もっと上をめざしたい』という意欲が出てきました」

※1 アクティブイングリッシュ…文部科学省の「英語教育の在り方に関する有識者会議」委員である安河内哲也先生を英語科特別顧問として迎えて構築した、 同校独自の英語教育法。英語4技能を鍛えるためのアクティブラーニング型の取り組みを授業に導入することで実践的な英語が習得できます。

成城大学など5大学と高大連携協定を締結

『アクティブイングリッシュ』の取り組みが予想以上の効果を上げたことで、同校にはさまざまな学校から先生が見学に来るようになったそうです。

 見学に来た中には大学教授もおり、こうした交流の中で生まれたのが高大連携でした。同校では共立女子大学、東京女子大学、東洋大学、女子栄養大学、成城大学の5つの大学と連携協定を結びました。生徒は、一定基準の成績を満たせば、高大連携校に入学することができます。

「どの大学も欲しいのは、英語の4技能を持っている生徒です。大学からも、本校の『アクティブイングリッシュ』を6年間体得したうえで英検2級を取得した生徒に入学してほしいと、ありがたいお話をいただきました」

 また、同校の生徒は、実際にそれらの大学を訪れて、大学の学部・学科の研究を行うなど、教育交流を体験することもできます。

「大学を偏差値や立地などで決めたために、入学後『イメージと違った』と意欲を失う例もあります。高大連携では学部・学科を詳しく説明してもらえるシステム、求めれば出張講義に来てくれるシステムが大事だと考えました」

 グローバル時代に必須の英語力という武器を持つ生徒たち。その自信をもとに、自分の進路をしっかりと見据え、さまざまな分野で活躍してほしいと考えているそうです。

ここがポイント
英語力も入れた評価基準で進学
5つの大学と『高大連携協定』を締結

 同校ならではの大学進学の仕組みが、『高大連携推薦』です。提携大学との教育交流などを行い、推薦を受ける大学の学部・学科をしっかりと知ってから進学することが可能です。

「生徒には第一志望の大学に入学してほしい。そして、入学式の日には自己達成感を持って大学の門をくぐってほしいのです」

 と山本校長先生。また、『高大連携推薦』以外にも、東洋大学へ80名が進学できる『東洋大学グローバルコース』を高校に設置。中高一貫生でも、希望すれば高1からこのコースを選択することも可能です(コース選択には基準があります)。

高大連携校進学基準

共立女子大学国際学部:評定平均値、英検CSEスコア
東京女子大学現代教養学部国際英語学部(国際英語専攻):評定平均値、英語能力基準
東洋大学国際観光学部:評定平均値、英語能力基準
女子栄養大学:評定平均値、英語能力基準、家庭料理技能検定の取得、「みらい論文」(※2)(要旨)の提出
成城大学経済学部:評定平均値、英語能力基準、「みらい論文」(※2)の写しの提出

※2 「みらい論文」…高1~高2で1万字の論文を書く同校オリジナルの取り組み。

高大連携協定を締結した成城大学にて、第1回目の相互交流「成城大学キャンパスツアー」が行われました。キャンパス見学のほか、大学教授から話を聞く機会も。高大連携協定を締結した成城大学にて、第1回目の相互交流「成城大学キャンパスツアー」が行われました。キャンパス見学のほか、大学教授から話を聞く機会も。
評定平均値や英検など条件を満たしていれば東洋大学に進学できる「東洋大学グローバルコース」。このコースの生徒を対象に、大学連携講座も実施されています。この写真の日は、東洋大学理工学部応用化学科の教授に来校いただき、最新の研究について話を聞きました。評定平均値や英検など条件を満たしていれば東洋大学に進学できる「東洋大学グローバルコース」。このコースの生徒を対象に、大学連携講座も実施されています。この写真の日は、東洋大学理工学部応用化学科の教授に来校いただき、最新の研究について話を聞きました。
ここがポイント
全クラスで『アクティブイングリッシュ』を徹底
「2人に1人が英検準2級」の学校に
『アクティブイングリッシュ』の導入で積極的になった同校の生徒。自信を持って英語に取り組めるようになりました。『アクティブイングリッシュ』の導入で積極的になった同校の生徒。自信を持って英語に取り組めるようになりました。

 年々上昇している同校の英検取得率。今年の3月に改革4年目を迎えましたが、その時点で中1~高3の55%が英検準2級以上を取得。2人に1人が準2級を持っている学校になりました。また、準1級取得者が全校で6人、中1の4級以上合格者が65%と、アクティブイングリッシュの成果が大きく表れています。

『アクティブイングリッシュ』では、4技能を鍛えるため、全教室にプロジェクターを設置して英語音声を活用した授業を実施。生徒同士が学び合う、アクティブラーニング型の授業を行い、英語学習の楽しさを共有して体感することで、生徒のモチベーションをアップしています。

(この記事は『私立中高進学通信2019年10月号』に掲載しました。)

進学通信 2019年10月号
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