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私立中高進学通信

2019年10月号

先達の意志

浦和明の星女子中学校

「自分の使命を生きる大切さ」を女子に教えるために

2016年に創立50周年を迎えた、カトリックミッションスクールの同校。
その源流は、1853年、カナダに設立された聖母被昇天修道会にあります。
来日した5人のシスターたち。洋裁や音楽などの才能を持った5人は当初、青森市内の民家に仮住まいしながら、地元の女子たちに料理やピアノを教えました。まさに自分たちの使命を生きようとしたのです。

来日した5人のシスターたち。洋裁や音楽などの才能を持った5人は当初、青森市内の民家に仮住まいしながら、
地元の女子たちに料理やピアノを教えました。まさに自分たちの使命を生きようとしたのです。

 カトリックの女子教育を目的として創立された聖母被昇天修道会が、同校の「教育母体」です。その本部はカナダ・ケベック州のニコレットという街にあります。

 1934年、この聖母被昇天修道会から、5人のシスターが海を越えて来日しました。横浜港に到着した彼女たちは青森に学校を建てるため、東北に向かいます。

 5人が学校の中心に据えたかったのはカトリックの教えに基づく一流の教育でした。その教えとは、どの国の子どもであっても、どんなに貧しくても、みんな神様の子であるというものです。シスターたちは、神様の子として、神様が望む生き方ができるように子どもたちを育てたいと考えました。そして青森の人々に受け入れられるように音楽や洋裁などを地元の女子たちに教えたのです。やがて彼女たちの献身的な教育活動は実を結び、1937年に青森技芸学院が誕生しました。現在の青森明の星中学・高等学校です。聖母被昇天修道会はその後も、日本に明の星教育の種をまいていきます。

都会から少し離れた場所で
女子に一流の教育をしたい
理事長・校長 島村  新先生理事長・校長
島村 新先生
1970年、浦和明の星女子高等学校に社会科教員として着任。 2012年に同校の7代目校長となり、2019年に理事長を兼任。

 浦和明の星女子中学・高等学校、青森明の星中学・高等学校、青森明の星短期大学、青森明の星短期大学付属幼稚園、弘前明の星幼稚園、浦和明の星幼稚園。これらの学校と幼稚園が学校法人 明の星学園です。

 今年から浦和明の星女子中学・高等学校の校長と学園の理事長を兼任することになった島村新先生にお話を聞きました。

「聖母被昇天修道会は、1853年にカナダで設立されました。日本では江戸幕末で、ペリーが来日した頃です。 この修道会の本部があるのはカナダのケベック州の州都ケベックシティから少し離れた街です。そのため、聖母被昇天修道会が日本にシスターを派遣しようと考えたとき、都会から離れた青森という場所を選ぼうとしたのだと思います。
 では、なぜ女子教育だったのかというと、カトリック教会には、思春期には男子と女子を分けて教育をしたほうが、それぞれの特性を引き出せるという考えがあったからでした。
 本学園の歴史を語る上で重要なことは、女子に一流の教育をしたいという考えのもと、青森から始まったということです。
 そして、青森に続く学園の候補地は他にもありましたが、東京は視野に入れませんでした。最終的に本校のある埼玉県になったのです」

明の星教育が芽を出すように
生徒の心に種をまき続けていく
シスターたちのもとに集まる女子たちが増えていき、1937年11月には青森技芸学院を開校できました。シスターたちのもとに集まる女子たちが増えていき、1937年11月には青森技芸学院を開校できました。

 青森で幕を開けた明の星教育は、現在も同校に脈々と受け継がれています。その教育を示すのが校訓の「正・浄・和」です。「新約聖書」にある「山上の説教」に由来し、「正」は「義に飢え渇く人々は幸い」、「浄」は「心の浄い人々は幸い」、「和」は「平和を実現する人々は幸い」を表しています。

 同校では「正」は「ほんとうの私を生きること」、「浄」は「自分を受けとめること」、「和」は「他者を受けとめること」であると捉えています。

「私はこの校訓を学校説明会などで、わかりやすく次のようにお話ししています。『本校では一人ひとりを大切にします。にんじんさんは、にんじんさん、だいこんさんは、だいこんさん、ごぼうさんは、ごぼうさん。みんな違っていて、いいのです。誰かと比べなくてもいいのです。自分が自分で良いという自己肯定と同時に、友達の個性を認め、仲良く力を合わせれば、正しく生きることができるのです』と。『自分を受けとめること』も『他者を受けとめること』も『ほんとうの私を生きる』ための方法といえます。『ほんとうの私を生きること』は『自分の使命を生きること』です。これが5人のシスターたちが伝えたかった神様の望む生き方なのです」

 同校の第2代校長のアンリエット・カンティン先生はカナダに帰国する際、「幸福とは、神様が私に描いている夢を生涯かけて実現することです」と述べたそうです。

 島村先生は先達の教えを受け継ぎ、この明の星教育が芽を出すように、生徒の心に種をまき続けたいと語りました。

カナダのケベック州にある聖母被昇天修道会の本部。「ここに行くにはケベックシティからバスで2時間ほどです。さらに2時間乗るとモントリオールに着きます」(島村先生)カナダのケベック州にある聖母被昇天修道会の本部。「ここに行くにはケベックシティからバスで2時間ほどです。さらに2時間乗るとモントリオールに着きます」(島村先生)
生徒と語り合う第2代校長(名誉学園長)アンリエット・カンティン先生(写真中央)。2017年に101歳で帰天されました。生徒と語り合う第2代校長(名誉学園長)アンリエット・カンティン先生(写真中央)。2017年に101歳で帰天されました。
浦和明の星女子の歩み
1934年 カナダの聖母被昇天修道会から5人のシスターが来日。音楽や洋裁を教えはじめる。
1937年 青森県青森市浪打に青森技芸学院(現・青森明の星中学・高等学校)を開校。
1967年 明の星学園創立30周年を迎え、埼玉県浦和市(現・さいたま市緑区)に浦和明の星女子高等学校を開校。
2003年 浦和明の星女子中学校を開校、第1期生127名が入学。
2006年 高等学校の募集を停止。
2015年 新校舎(教室棟)竣工。
2017年 新校舎(中央玄関棟)竣工。
2018年 新校舎(カフェテリア棟)竣工。
ホームルーム教室の入った新校舎(教室棟)。

ホームルーム教室の入った新校舎(教室棟)。

不易と流行
明の星教育の充実を願い
新校舎の定礎に校訓を
定礎の言葉「教室棟」竣工を記念してつくられた絵葉書にも定礎の言葉が記されています。定礎の言葉
「教室棟」竣工を記念してつくられた絵葉書にも定礎の言葉が記されています。

「明の星」とは金星のことで、カトリック教会では、最も尊敬する聖母マリアを表す呼び名となっているそうです。この名を冠した学園として創立された同校では、創立50周年記念事業として校舎が建て替えられました。竣工した3棟の定礎にはそれぞれ、明の星教育のさらなる充実を願って、校訓「正・浄・和」を表す「新約聖書」の言葉が刻まれています。

(この記事は『私立中高進学通信2019年10月号』に掲載しました。)

進学通信 2019年10月号
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