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私立中高進学通信

2019年10月号

未来を切り拓くグローバル教育

開智日本橋学園中学校

全クラスで導入
「英語で学ぶ」授業

国際バカロレア教育を活かした独自の探究学習
音楽から得たイメージを絵で描いて、なぜそのような絵を描いたのかを英語で説明する芸術科の授業。ネイティブ教員が生徒の絵を目にとめて、「なぜ、こういった表現にしたの?」と英語で質問。生徒は言葉を尽くして一生懸命、英語で説明していました。

音楽から得たイメージを絵で描いて、なぜそのような絵を描いたのかを英語で説明する芸術科の授業。
ネイティブ教員が生徒の絵を目にとめて、「なぜ、こういった表現にしたの?」と英語で質問。
生徒は言葉を尽くして一生懸命、英語で説明していました。

英語・社会科・芸術科の
授業を英語で学ぶ

 国際バカロレア(※1)の中等教育プログラム(MYP)、ディプロマプログラム(DP)の認定校である同校。中1から、国際バカロレアを学ぶ「グローバル・リーディングクラス」(GLC)、「デュアルランゲージクラス」(DLC)と、MYP、DPを加味した一般的なカリキュラムで学ぶ「リーディングクラス」(LC)の3つのクラスを展開しています(※2)。

 同校では、英語の授業はネイティブ教員によるオールイングリッシュの授業を行っていますが、GLC、DLCでは中1から、LCは段階的に、技術科や芸術科目の授業も「英語で学ぶ」取り組みを実施しています。バイリンガルの教員7名、ネイティブ教員8名が全員フルタイムで勤務する体制を整え、日本人教員も「英語で教える」授業ができることも、大きな強みです。

「日本の英語教育は、英語を使うのではなく、英語を学ぶことがゴールになってしまっていると思います。英語の教員がバイリンガルなのは当然ですが、本校では社会科の教員もバイリンガルです。また、アメリカ人の教員が技術科や美術科を教えていて、校内には常に英語があふれている環境です。日常的に英語を使う生活は、生徒たちの英語への抵抗感を圧倒的に減らしました」

 と一円尚校長先生は話します。まだ頭の柔軟な中学生からこういう学びを始めていることが、高い効果を生んでいる秘訣でしょう。今後は、LCでも「英語で学ぶ」授業の導入を早めるなど、この取り組みをさらに進めていく予定とのことです。

※1 国際バカロレア…世界基準で活躍できる人材育成を目標に、国際バカロレア機構(本部・ジュネーブ)が提供する教育プログラム。中学では国際バカロレアの中等教育プログラム(MYP)、高校ではディプロマプログラム(DP)を履修。DPを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、海外大学も受験できる国際的に認められている大学入学資格(国際バカロレア資格)が取得可能。

※2 GLC、DLC、LCの3クラス体制は中1~高1で展開。高2・高3では国際バカロレアディプロマ資格を取得できるDPクラス(GLC、DLCからのみ進学可能)、受験科目を選択できる国立理系、医学系、国立文系、私立系の各クラスに分かれます。

すべての授業で
問われる主体性

 同校はすべての授業において、「主体的に学ぶ」ことを実践していますが、「英語で学ぶ」授業でもそれは同様です。取材した美術の授業では、英語でプレゼンテーションが行われていましたが、発表の進行は、すべて生徒たちに任されていました。

「本校が一番大切にしているのは主体性です。英語で発表する時も常に『なぜこのテーマを選んだのか』『なぜそのように考えたのか』が問われます。自ら考え、判断し、主体的に行動する。これが本校の合言葉です。挑戦してみたいことがあれば、生徒たちは私にプレゼンテーションしに来ます」

 と、一円先生。アメリカの学生を招いてダンスを学ぶ「ヤングアメリカンズ」や、外部のスピーチコンテストへの挑戦などは、生徒から提案があって実現したそうです。

「もちろん、時には無理な提案もありますが、頭ごなしに否定はしません。英語力とともに、企画力や提案力は今後大事になる能力。一人でも多くそうした力を持つ生徒を育てていきたいですね」

「英語で学ぶ」技術科の授業
浅草橋駅の発車メロディをプログラミング
ネイティブ教員から英語でプログラミングを学ぶ
生徒が自然と話し合い、教え合うのも同校の授業の特徴。自由な雰囲気のなか、密度の濃い学び合いが行われています。生徒が自然と話し合い、教え合うのも同校の授業の特徴。自由な雰囲気のなか、密度の濃い学び合いが行われています。

 中2・GLCの技術科の授業では、ネイティブ教員の指導で、同校の最寄り駅であるJR「浅草橋」駅のホームで流れる発車メロディをプログラミングする授業が行われていました。生徒たちは教員から英語で指導を受けていますが、英語の説明をよく理解できているようで、授業はスムーズに進んでいきます。プログラミングソフト「Scratch(スクラッチ)」を使って、動画を作成する取り組みも行われていました。

 プログラミングをやりたい、動画を作りたいという“ヤル気”ゆえ、英語の説明を集中して真剣に聞き取る生徒たち。多くの生徒がネイティブ教員に積極的に英語で質問し、教員も細かな使い方をていねいに指導していました。

生徒たちは1人1台所有するキーボード付きのタブレット端末を自由に操って、
プログラミングに挑戦。ネイティブ教員と画面を見ながら、英語でのやりとりが続きます。

「英語で学ぶ」芸術科の授業
音楽のイメージを絵で表現して英語でプレゼンテーション
好きな音楽を絵と英語で表現する取り組み
グループで1曲を選んで、これを一人ひとりが絵として表現。曲をどのように解釈したのか、その解釈をなぜこの絵にして表現したのかを、それぞれが英語で説明していきます。グループで1曲を選んで、これを一人ひとりが絵として表現。曲をどのように解釈したのか、その解釈をなぜこの絵にして表現したのかを、それぞれが英語で説明していきます。

 中3・GLCの芸術科の授業は、ネイティブ教員と日本人教員とのチームティーチングで行われていました。生徒たちはグループで1曲、好きな音楽を選び、それぞれが曲をイメージした絵を描いてきました。自分が描いた絵を見せながら、英語でプレゼンテーションをするのですが、発表するのはグループの代表者だけでなく、全員で行うのが同校らしさです。どの生徒も、堂々と英語で自分の考えを述べていました。

 音楽を絵として表現し、なぜそのような表現にしたのかという、抽象的な概念も英語で説明します。ネイティブ教員からは「なぜ、こういった表現にしたの?」と英語で鋭い質問が発せられます。常に「YES」「NO」では答えられない質問をされるのが、同校の「自分で考える」授業の特徴です。

スピーチコンテストを企画・主催した生徒に聞きました!
LC高1の田島冴渡さん。LC高1の田島冴渡さん。

 LC高1の田島冴渡さんは、生徒主体で行うスピーチコンテストを企画。有志で委員会を立ち上げて主催し、外部のコンテストへの応募も行うなど、広がりのある活動を主体的に行っています。田島さんは同校に入学するまで人前で話すことは苦手だったそうです。授業でプレゼンなどを繰り返すうち、人と接することも好きになったと話してくれました。

「もともと英語でスピーチをする活動は3年前からあり、去年は文化祭での発表もしましたが、客席で聞いているほとんどは、自分たちの保護者でした。
 もっと生徒同士が聞き合えるコンテストにしたいと思い、有志で委員会を立ち上げて、生徒主体のスピーチコンテストを企画しました。学校内でホールを借りるため、校長先生にプレゼンテーションしたところ、行事として実施することも許可していただきました。
 英語でのスピーチは、学校が一番力を入れている英語だけでなく、自主的に調べたり考えたりする探究の要素もあります。この2つを組み合わせた英語スピーチコンテストは、学校の伝統行事にふさわしいと思います。後輩にも引き継いでいきたいです」

先生から一言
これからの入試にも必要な「使える英語」
一円 尚校長先生一円 尚校長先生

 生徒たちは本校に入学すると、最初は単語の羅列でも、とにかくネイティブやバイリンガルの教員と話そうとします。そういった意味では確実に成果は上がっていると思います。

 大学入試という観点で考えても、もはや、文法や単語力だけで、試験を突破するという時代ではありません。「使える英語」を重視する教育を今後も強力に推し進めていきます。

(この記事は『私立中高進学通信2019年10月号』に掲載しました。)

開智日本橋学園中学校  

〒103-8384 東京都中央区日本橋馬喰町2-7-6
TEL:03-3662-2507

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